2代目ベーシスト「三小田芳則」永眠

大塚直之のGO!GO!人間パラダイスより〜

俺とも長い間バンド活動をともにした元ジャグ&ブギーボックスのベーシスト三小田芳則が先日他界した(写真右から二番目)。誕生日をはっきりと覚えてないので正確ではないかもしれないが享年40歳であったと思う。この1〜2年は体調が思わしくなく、ここ最近は精神的にもかなりひどかったようで心配する声をあちこちから聞いていた矢先の死だった。ジャグブギが中央(東京)とのパイプを一番強く持ってた時期のベーシストがこの男だった。歴代のメンバーの中で周りから「上手いですねぇ」と声をかけられたためしがなかったたった一人のメンバーがこの男で、それでも黙々と重たくて地味なベースを弾いていた。しかし3年前の再結成時には長年のブランクのためかその唯一の取り柄の重たいベースも復活することはなかった。一緒に酒を飲むたび「こんな俺なんかに声かけてくれて本当にありがとう…」と言って泣いていた。歯に衣を着せぬ言動や行動で敵を作ることも多く、俺達をはらはらさせたり怒らせたりすることも少なくなかった。ただ本来根は優しく面倒見のいい男で、ジャグブギの再結成ソロライブの3日前に急に右半身がしびれて物を握るのもままならなくなってしまった俺にあちこち探して病院を紹介してくれた。驚いたのは、そのあと俺は国立病院の方に精密検査のため行ってたんだが、全ての検査が終わって出て見ると三小田が受け付けの前に立って待っているのである。
「前の病院の先生に聞いたら国立病院に行ったって言うから心配になって仕事抜けてきた…」

その後ある程度まで痺れは回復し無事ライブを終えたのだが、翌日昼間にまた三小田から電話がかかってきた。俺はちょうど車を運転していたので少しシドロモドロとした彼に「用件は?」と尋ねると、「いや、昨日はありがとう…それだけ言っときたかったから…」といって電話をきった。実はこれが俺と三小田との最後の会話になった。2年半振りに会った彼は棺のなかで布団にくるまれていた。今日朝本葬へ行って最後のお別れを言ってきました。俺、行徳、中村雄二、井上さん…昔同じバンドで一緒に夢を追っ駆けた仲間にかつがれて三小田芳則はあの世へ旅立ちました。今は出来るだけ天国の方へ行かせてもらえるよう祈るばかりです。ミュージシャンとしては後世に語り継がれるような男ではないかもしれませんが「三小田」と言う変わった苗字の波乱万丈な人生をおくった男がいたことを時々思い出してやってください



 
     
     
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SAME OLD UPSTAIRS
俺とあいつ

⇒行徳 伸彦
行徳伸彦と彼のコメッツ

⇒八木 創
R.C.O.B
 
     

*現在はライブの予定はありません。

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