文章の部屋


カレンダー
ポケットのコイン

二人の夕日





カレンダー

もう今年も年の瀬である。営業マンや、業者の人が慌しくカレンダーを配って歩く先生も走るほど
忙しい時期。俺は只ボーット毎日が過ぎていく…
皆で鍋を囲んで、コタツの上のテーブルには橙色が
眩しいほど光ったミカンが数個。
徐に手を伸ばしながら不味いミカンを頬張る。そして、今年も紅白
歌合戦を見ながら、
年が過ぎる。「来年こそは…」と毎年目標を立てて、カレンダーを見つめる。
そんな経験を
お持ちの人が多いと思うが、私も例外ではない。
 然し、其処が人間たる人間の云われ。来月こそは、明日から…等と引き伸ばし、終に設定した目標を
年の終焉に完遂出来ずに次年が開闢する。そんな事をもう10年弱続いて
いる…
 皆さん、昨年は如何な年でしたか?今年こそは、年頭に当たって私は思う事が有る。
 世界人類、そして、私の友達だけでも、本当に幸せが訪れるように
 …目の前の幸せを大切
にしたい。2001年12月5日作

ポケットのコイン

車中眠くなることが多分に有る。前日の過度の飲酒、インターネットが面白く時の経過する
事など忘れて、気が付いてれば東の空が紫色に染まっている…多々経験が有る。翌日が中距離の
仕事であっても例外ではない。

 車中からは色々な物が目に入ってくる。目が眩しい位に光ったネオン、薄暗く文字が全く
読めない程の薄暗いネオン…煌々と光ったネオンは疲れ目には非常に辛い。

 終に我慢しきれず車を停車する。ポケットの中には日本で使用出来るコインが何枚か
音を立て、「早く俺を使っちまいな!」等と聞える事が有る。空耳等では無い。
確かに聞えるのだ。
 120円で缶珈琲を飲み、余ったコインでゲームをする。余計に目が疲れる。目薬で目を
労りながら、岐路に着く…
 さて、今日もインターネットで何をしよう… 2002年1月4日作

二人の夕日

 付き合い始めたのは去年の4月だった。まだ桜が花を咲かせていて、その並木道を車で
走っている時に、俺と付き合ってくれと話してから純子との付き合いが始まったのだ。

 多少なりとも気が合って付き合い始めた2人。しかし2人とも生きてきた環境が違うから、
口喧嘩をして仲直りしてみたり、本気で相手を考えている為に友達に相談したりと色々話し
合う機会が増えてきた。
 時には酒を飲みながら、時には車を運転しながら、互いの同じ時間を過ごし互いの良い
ところ悪いところなども見え初めて来た頃、ひとつ屋根の下での生活が始まったのである。

 本当にお似合いの二人。8月にはボーナスと大型連休と云うイベントが手伝って旅行に
行ったりもした。
「本当に綺麗な夕日。遠くの方まで地平線と夕日の赤色が、
茜色になって凄く綺麗…」

と純子が話した。
「そうだね。でももっと綺麗なをを知っているよ。俺の隣りで夕日を見つめている人が、
とっても綺麗だよ」
聞いているだけで吐き気がするような言葉でも、旅行に行っていると何故か素直に受け入れ
られる。そう、ココはミクロネシアの一部である。青い海その海辺のホテルに宿をとっていた
のである。昼間はビーチに出て海水浴やボートを借りて海で疲れるほど遊び、また違う日には
ショッピングやゴルフなど楽しくそして心の中でこれ以上無い思い出を2人で作ったのだ。
 帰国して元の生活が始まり2人とも旅行の思いでともっと多くの幸せを求めて同棲生活は
続いている。もっとも、もうこの2人の中には何人たりとも邪魔を出来る人が居なくなる
くらいに幸せな時間が続いているのである。
 年末年始と2人は、去年の8月に訪れた同じホテルに居る。
「私ね、剛史が好き。この前はっきり解ったんだーこの場所に居るとその思いで一杯になるの。」
剛史は嬉しかった。何よりも本当に好きな彼女と一緒の時間を過ごし、そしてこれから先も
一緒に居られる事を…徐にポケットに隠していた小さな箱を純子の前に取り出した。窓の外は
既に茜色から紫色に変わりつつある空が広がっている。
「純子、これは俺からのプレゼント。この先もずっと一緒に居れくれないか」プロポーズの言葉
である。純子も同じ気持ちであったから涙が止まらなかった。剛史と一緒にこれから先も生活して
いきたいと云う気持ちは有った。けれども涙が止まらないとは思っていなかったのだ。「うん」
涙ながらにその言葉しか出てこなかった純子。

「ありがとう。俺も泣きたいくらいに嬉しいよ。純子とこの場所で外を見ていると何もかも
忘れてしまいそうになる。俺と一緒に楽しくてそして、幸せな時間をもっと作っていこう。
じゃー出かけようか?」

「えっ」
と泣いているか顔から驚いた顔に変わっているが涙は止まらない
「こんな顔じゃ何処にも行けないよ」

と純子は半分泣きながら話したが
「今から外に出る事は無いよね」

と半信半疑だった。剛史はその後に
「ココが俺達の本当のスタート地点。さー歩き始めようか。俺達2人の人生ゲームへ…」

今までも泣いていた純子はさらに大泣きしてしまった。嬉しい気持ち、本当にずっと一緒に
居られるのだと云う気持ちと、これからの2人の未来と…考えていた事が本当になったから
こそ大きく泣き崩れてしまった。その泣いている肩にそっと左手を掛けて寄り添う2人。

 窓の外は夜に変わり、宵の明星がはっきりと波打ち際の細波と、これからの2人の未来を
照らしていた。
  2002年1月28日作




友との別れ
 
 コレはかなり長い文章になっています
 しかも!荒削りで読み返しもしていないのでとても
 読みずらいですが…自分の中で思い入れの強い作品です
 お時間がありましたらお付き合い下さい

戻る 目次