Manhattan Jazz Quintet
 日本で企画されたJazzコンボです。輸入盤は見たことがないのですが海外でも発売はされているようです。日本で企画されただけあって、日本では安定した人気を得ています。私もできるだけ買うようにしています。これからJazzを聴きたい。JazzのStandard曲を知りたいという人にお勧めです。分かり易くて楽しめる音楽がそこにあります。
メンバーは、David Matthews(p) Lew Soloff(tp) George Young(ts)は不動ですが、リズムセクションはよく代わります。

[For Audiophile]

 彼らのアルバムは日本盤しか見たことは無いのですが、音質はどれも水準以上のものは残していると思います。音質的に外れは無いでしょう。LP vs CDの比較は、Live at Pit Inn(Digital Mixとなっている)だけですが、少しLPの方が良かったと記憶しています。

[Album]

Manhattan Jazz Quintet (1984) CD
Charnett Moffett(b) Steve Gadd(ds)
 記念すべきデビューアルバムです。この時のコンセプトは今でも変わりありません。Standardを中心として、時々オリジナルが聴けます。アンサンブルは重視する傾向にあると思います。David Matthewsの起用が成功の最大の要因でしょう。

Autumn Leaves (1985 枯葉) JP CD
 タイトル曲とRecado Bossa Novaが楽しいアルバムです。秀作の多いアルバムでお勧めです。(Digital 録音)

My Funny Valentine (1986)
Eddie Gomez(b) Steve Gadd(ds)
 BassがEddie Gomezに代わりました。驚異のデジタルリズムセクションの誕生です。ちゃんとSwingするから不思議(?)です。

Live at Pit Inn (1986) LP & CD
 初めてのLiveはRoppongi Pit Innで収録されました。2LPを1CDにするためにCDではRecado Bossa Novaがカットされているのが残念です。これを聴くと彼らのコンサート観に行きたくなりますね。できれば全曲収録のLPをお勧めします。

The Sidewinder (1986?) Cas
 これまでの路線と大差ありません。演奏は十分に楽しめます。

My Favorite Things (1987) CD
 観に行った日('87/4/19)のLiveです。最後のRecado Bossa Novaだけは4/14の録音です。彼らの快調な演奏が続きます。

Bed Time Eyes (1987) Cas
 同名映画のサウンドトラックです。主演は樋口可奈子さんだったと思います。

Plays Blue Note (1988) CD
John Patitucci(b) Dave Weckl(ds)
 リズムセクションはChick Corea Akoustic Bandの二人です。驚異的なテクニックで聴く者を圧倒します。アルバムは名前の通りBlue Noteに残された名曲が中心です。

Caravan (1988) CD
 タイトル曲などStandardに加えてDavid Matthewsのオリジナルで構成されたいつものパターンです。Standardの選曲は彼らならではと言えるでしょう。

Face to Face (1988) CD
 最初は4曲入りの短いCDが発売され、それから6曲入りのFull CDが発売されました。後半3曲はLiveです。最初に手に入れたCDはなぜか片chからずーっとノイズが出ていたので交換してもらいました。なぜあんなノイズが出ていたのか未だに理由は判りません。

Manhattan Blues -Reunion- (1990)
Eddie Gomez(b) Steve Gadd(ds) Guest:John Scofield(g)
 副題の通り、リズム隊が戻りました。レーベルも新しく作られた'Sweet Basil'に移ります。これはこのコンボのProducer(川島重行氏)がこのレーベルに移籍したためです。やはりタイトル通りBluesの曲ばかりが演奏されます。Bluesばかりというのは少々疲れます。

Funk Strut (1991) JP CD
 タイトル通りファンキージャズがテーマ。比率としてはオリジナルがやや多いです。

Manteca -Live at Sweet Basil-(1992)
Eddie Gomez(b) Peter Erskine(ds)
 dsが代わりました。USでのLiveです。新しい曲ばかりで構成されています。ここまでくるとややマンネリの感は否めません。内容は決して悪くはないのですが。

Concierto De Aranjuez (1994) JP
Charnett Moffett(b) Victor Lewis(ds)
Guest: Eddie Gomez(b) Steve Gadd(ds)
 メンバーも替わり、選曲の傾向もかなり変わっています。ただ、昔からのファンがこの変化を喜んだかどうかは疑問です。マンネリ打破の策であったかもしれませんが。とは言っても10年以上の永きに渡ってこれだけのクオリティを維持することは並大抵のことではないと思います。

La Fiesta (1995) JP CD
 新しめの曲が中心で構成されています。'Spain'や'Birdland'等が演奏されます。今後Standardになると思われる曲といった感じでしょうか。

Take Five (1995) JP
Guest: Osaka Century Orchestra
 'A Dawn in Asia'以外は既発表の曲のLiveです。オケとうまく融合しているかというと少し疑問ですね。ちょっと辛かったです。

Song for My father (1997.2)
 ファンキーな曲ばかりを集めたのではないかと思います。

Maiden Voyage (1997.3)
 スタンダード集ですが、選曲のテーマは不明です。

G線上のアリア (1998) JP
 Classicの曲ばかりを演奏しています。しかし、演奏はJazzそのものですし、MJQそのものです。全く違和感がありません。JazzでClassicの曲を演奏するとどうしても違和感が拭えないことが多いですが、この作品ではそれはありません。アレンジの優秀さはもちろんですが、演奏のすばらしさも指摘しないわけにはいきません。ジャケットの女性がくゆらすたばこの煙がMJQになっているのは笑えます。

Original Voice (1998) JP CD
Charnett Moffett(b) Victor Lewis(ds)
 初めての全曲オリジナル集です。録音は'95年です。演奏はさすがですが、なじみの曲がないのでやや聴き続けるには聴き込む必要がありそうです。問題は低域の録音です。かなりこもっています。最初は装置のせいかと思いましたが、他のソフトではこもっていません。録音の失敗のようです。

'round Midnight -Swing Jornal Reader's Request-(1998)
 日野皓正が共演して、お馴染みのスタンダードを演奏しています。副題通り雑誌で演奏曲のリクエストを募ったようですね。

Compilation:CD Jazz Club (1988?) JP CD
 Best盤も出ていたと思いますが、持っているのはよく分からない編集もののシリーズです。彼らの作品群からCD1枚分の曲を選び出すことは至難の技でありましょう。選曲そのものはさほど悪いとは思わないですが、彼らの真骨頂はやはりLiveでありましょう。

Teen Town (12/20/2K) JP CD
 タイトルからすると期待できますね。往年のWeather Reportの曲で作曲はJacoです。他にもStevie Wonderの曲などが彼ら流に消化されて演奏されています。さすがといったところです。

I Got Rhythm (11/01)
 年末に新作が発売されていました。詳細が判りましたらお知らせいたします。SaxはAndy Snitzerに交代しています。

Blue Bossa (5/28/03)
 初のボサノバアルバムです。

Come Together (10/19/05)
Andy Snitzer(ts) Charnett Moffett(b) Victor Lewis(ds)
Come Together/A Day in The Life/Big Apple Jam PartII/Michele/We Can Work It out/I Was Born to Love You/All My Loving/Don't Stop Me Now/Over The Rainbow
 Beatlesの楽曲が中心になっています。

Someday My Prince Will Come (5/23/07)
Andy Snitzer(ts) Charnett Moffett(b) Victor Lewis(ds)
Wheels of Fortune/So What/Someday My Prince Will Come/Smoke Gets in Your Eyes/Wind Machine/Fly Me to The Moon/On The Sunny Side of The Street/A Song for You
 間にBig Bandものを挟んで、新作はStandard曲が中心になっています。DoobieのWheels of Fortune(運命の轍)が異色ですね。

V.S.O.P. (10/22/08)
Andy Snitzer(ts) Eddie Gomez(b) Steve Gadd(ds)
Autumn Leaves/My Funny Valentine/Some Skunk Funk/Time After Time/Footprints/Walkin'/Miles Davis Marathon Session Medly
 演奏曲はリクエストで決まりました。そして、最高のリズムセクションが蘇りました。

25 Tribute to Art Blakey (7/22/09)
Andy Snitzer(ts) Charnett Moffett(b) Victor Lewis(ds)
危険な関係のブルース/モーニン/モザイク/ブルース・フォー・ブヘイナ/クイック・シルヴァー/スプリット・キック/カム・レイン・オア・カム・シャイン/ブルース・マーチ
 Title通りですね。来日記念Albumとなっています。

[Video]

Live in Japan (1986) Beta
 初来日の公演で、Album'Live at Pit Inn'と同時期の収録です。Pit Innからの映像は、最後の'Rosalio'がそうです。それ以外はサンプラザでのLiveです。

Big Apple Jam (1987) LD(Lost)
 1987/4/14 中野サンプラザでのライブです。LDを持っていたのですが、人に貸したままになっています。内容はGoodです。

Live at Quatro (1990)
 今発売中なのはこの映像だけの様です。

Live at Symphony Hall (1996) DVD
 大阪でのオケとのLiveの映像です。DVDで見つけました。音声はリニアPCM(48KHz/16bit)でも収録されていて音質はよいと思います。中盤は彼らだけの演奏で、最初と最後はオケとの共演です。観客が360°周りにいるので演奏はしにくいのではないでしょうか?Standard以外のポピュラーな曲も演奏されているところが興味深いです。おまけの映像は収録されていないようです。