1.「Crisis V」(air check) 1985 渡辺香津美
16歳ごろデビューして天才少年と呼ばれた渡辺香津美はいまでは世界的なギタリストです。モダン・ジャズに とどまらずロックやフリーを取り入れたスケールの大きい彼独特の音楽を創造し続けています。ここでは FMラジオから録音したギター(ギター・シンセサイザー)、エレキ・ベース、ドラム、という トリオ編成の演奏を聴きましょう。渡辺のオリジナル曲ですが最後にマイルスの演奏で有名なウェイン・ショーターの 「ピノキオ」と言う曲のメロディーが引用されます。
2.「昔はよかったなあ」(air check)1980 筒井康隆(朗読)山下洋輔カルテット
山下洋輔カルテットの演奏するスタンダード・ナンバー「It's Easy to Remember」をバックに、 筒井康隆が自作の短編を朗読します。ジャズと詩の朗読の組み合わせというのはかつてはよく試みられましたが、 私はあまり面白いと思ったことはないのですが、これには感動しました。FMの特別番組で放送されたもので、 後に筒井の短編集「エロチック街道」に収録されました。この本はおもしろいですよー。・・・・未来、いつの時か 若者に昔話をする老人。なぜか明治・大正・昭和の出来事が混じり合っている・・・。シュールでナンセンスな味わいの 短編です。同じメンバーで録音したものが筒井康隆全集全巻購入者特典のLPレコードに収録されていますが(私はもちろん 持ってます!)このエア・チェック版の方が出来がいいと思います。
3. 「ゴースト Ghost」"Montreux After Grow" 山下洋輔トリオ 1976
山下(p)、坂田明(as)、小山章太(ds)のトリオによるスイスのモントルー・ジャズ・フェスティバルでのライブ録音です。
3人のスイング感、即興的対応が素晴らしいでしょう?この曲は第2回で聞かせたアルバート・アイラーの名作ですが、山下トリオは
坂田のアルト・サックスが「赤トンボ」のメロディーを引用するは、摩訶不思議なボーカルを聞かせるはと完全に自分のものにしていますね。
(男子B)
2.は今までで一番おもしろかった。
(男子C)
1.のギターがよかった。2.はわけわからなかった。
(女子D)
1.曲のノリがハードでなかなかよい!こういう曲ならいつでも聞きたい。ジャズだけど昔のジャズみたいでもなく
新しい感じの音楽という感じ。2.変わっててすごくいい。なんだか日本昔話みたい。
ジャズってまじめっぽいきょくもあれば今日みたいにとてもおもしろい曲もあってとっても楽しいです。
3.いきなり叫ぶのがおもしろい。曲が終わりそうで終わらないのもいい。今日聞いた曲は
みんなよかったです。
(女子E) 1.ベースがかっこいい。しっかりした音だった。ギターも渡辺香津美ぐらいになると納得してしまうようなギターで(?) さすがだなあと思った。2.筒井康隆はあまり読んでないけれどどういうものだかはだいたい知ってる。この 朗読もうまいけれど、内容もなかなか面白くて筒井ならではの作品だと思う。バックの演奏も内容にあっていた。 3.山下洋輔と坂田明はテレビやラジオで見たり聞いたりしたことがある。一目見ただけで「ただものではない」 の雰囲気をただよわせている人たちで、おもしろい人がいるなあと思ったことがある。あのボーカルはなにを 歌ってたのでしょうか?