Las Vegas, San Diego 編 (9/26/2004-11/14/2004)


9/24(Fri.)「留学・・・」 
TopやScheduleにも書きましたが、このたびネバダ州立大学ラスベガス校という所へ留学する事になりました!あさって出発なので、出発前に決意表明でもしておこうかと・・・ホームページは一応公の場?なので、そこで「頑張る!」と書いてしまったら頑張るしかないので(笑)
僕が留学したい(広い意味ではアメリカで勉強するという事)と思ったのは、高校1年の時なんですよねぇ・・・そう考えると、10年越し位で夢が叶うのか。(結構すごいな、オレ・・・笑)
きっかけはやはり、ジョージ・ロバーツ氏と出会った事です。(詳しくはMr.BassTromboneのページを見て下さい!)彼の音と人間そのものに感動し、生まれて初めて、素直に演奏で泣きました。クラシック以外の音楽にも関わる様になり、今日までに、本当にたくさんのすばらしい経験が出来たのは、その時の感動を今でも忘れていないからだと思います。
音楽(トロンボーン)というのは一つの手段であって、極論を言えば、彼のような人間になるための自分探しの旅と言った所でしょうか?
僕は、幸運にも19歳で初めてプロのステージに上がらせてもらいました。大学に行かなかったので、その分現場に早く入れたんだと思います。プロにもいろいろな人がいるとは思いますが、僕は、本当に超一流と言われる人達とお仕事をさせていただきました。それも一人や二人ではなく、何十人という人達です。その中で、音楽大学などでは教わらない事を、現場でたくさん学ばせていただきました。ここで僕が言いたいのは自慢ではありません。お礼です!いわゆる「場違いな場所」というやつで、本当にかけがえのない経験をさせていただきました!僕の技量はさておき、「現場で勉強させてやろう!」という、まわりの人達の愛情があっての事だったのです。技量では対等に出来るわけがないので、気持ちだけは負けないように、一生懸命頑張りました!もちろん技量も少しでも近づけるように頑張りました。しかし、仕事を重ね、現場で仕事をすればするほど、自分の力のなさを痛感しました。プロというのは気持ちだけで務まるものではないという事を・・・
仕事に追われれば追われるほど、音楽の原点を忘れがちになります。この頃、ジョージ・ロバーツ氏と出会った頃の新鮮な気持ちはなかったと思います。思い出すきっかけになったのは、ディズニーシーのバンドの話をもらった時だったかなぁ…。初めは、ディズニーのショーでとか、音楽でとか、そう言う事ではないんですけど・・・僕のいたバンドは週5日間仕事があり、トラ(代演)がきかないので、今まで積み重ねて来た仕事の人間関係がリセットされる可能性があったのです。
「ディズニーやったら安定するけど、外で仕事出来なくなるよ。」と言うようなアドバイスをしてくれる人も多く、単純に自分の将来の事を考えないといけなかったわけですね…
今の自分の置かれている状況や、自分のやりたい事はなんだったのかなどを真剣に考えました。そこで原点に返った時、「自分はアメリカで勉強したかったんだ!」と言う事を思い出しました。そのために、ディズニーに入る事はとてもメリットがあると思いました。それなりに貯金ができ、こうして留学につながったのだから、それだけでも充分メリットと言えるかも知れないけど、それ以上の貴重な経験もたくさんさせてもらいました!
技術的には、リードトロンボーンとして仕事が出来た事、一流の外人とプレイが出来た事など…
それ以外には、ショーを作る事のすばらしさとか、楽しさとか、多くの事を学ばせていただきました。ディズニーのお客さんって、基本的には音楽を聴くために来ていないから、反応が素直なんですよね。ただ上手なだけではダメで、視覚的に良くなかったら足を止めてくれないとか…
トロンボーンやってない人、ジャズをやってない人なんかが、自分の音楽(ショー)をいいって言ってくれたら、それが一番うれしいし、本物だなって思います。
また、外の仕事では、ミュージシャン同士で仕事をする事が多いけれど、ディズニーでは、ダンサーなどとも仕事をします。バンドは比較的平均年齢が高いので、同い年の人の仕事をする事はほとんどありませんでしたが、ダンサーの中には同い年や年下の人が何人もいました。そういう人達と一緒に過ごす事で、ミュージシャンとの視点の違いとか、ショーに対する意気込みとか、いろいろ勉強になりました。同い年の人が貪欲に頑張っているのは、本当にいい刺激になります。音楽だけでなく、ミュージカルやダンスなど、ショーそのものが好きになりました!!ラスベガスの学校にただ縁があったからだけでなく、「ラスベガスに行きたい!」と思うようになったのは、この辺りの理由からです。いろいろな意味で、やはりディズニーはすばらしいと思うし、そこに関われた事を心の底から誇りに思います。
ここには書ききれないすばらしい経験をふまえ、音楽家として、人間として、さらに成長するために、一度仕事を捨て、原点に返ろうと思います!なんかそんな時期かなと…
とてもうれしい事に、ジョージ・ロバーツ氏は高齢ながら、サンディエゴでご健在です!そこから僕の旅を始めようと思います!
地球は広いです。これからの人生の中で、一人でも多くの人と出会い、自分を高めたいなと思います。もちろん、今まで会った全ての人への感謝の気持ちを忘れずに・・・

9/29(Wed.)「到着しました!」 
こっちの時間で9/26のお昼頃、無事ラスベガスに到着しました!
9/25に日本での最後の仕事(東京ディズニーランド)と、最後のライブを徹夜明けで終え、翌朝の出発でした。僕は自慢じゃないけど、海外旅行すらした事がなく、しかも国内線ですら3回しか飛行機に乗った事がなく、今まで、北は青森から西は広島までという、ものすごい行動範囲の狭さの持ち主でした。そう考えるといきなり行動範囲が広がりました!
前日もほとんど寝れなかったので、機内で夕食を食べ、ビールを飲んで即爆睡でした。隣の2席がまるまる空いていたので、完全に横になって寝ることができ、起きたらもうカリフォルニア上空でした。(↓左は陸が見えてきた辺り。右はLA上空。)
9時20分にロスアンジェルス国際空港に着き、初のアメリカ入国を果たしました。入国審査、税関などをパスし、広い空港で迷いながらもなんとか乗り継ぎに成功。無事ラスベガスに到着しました!(↓左はラスベガス上空。周りは砂漠なので、上のカリフォルニアの写真と比べ、茶色いのが分かると思います。右は着陸寸前。奥に見えるのが有名なホテル街です!)
そして、飛行機を降りてすぐ、預けたトランクを受け取るよりも真っ先にスロット登場!さすがです・・・通り過ぎたかと思ったら、スロットよりも全然後で、上の写真のWelcome to〜を下に降りて電車?に乗った先にありました。優先順位が違うようです(笑)
UNLVの教授であるTAD鈴木先生が迎えに来て下さり、UNLVに立ち寄り、中を案内していただいた後、先生のお宅にお邪魔しました。(サンディエゴに行くまでの間、先生のお宅にお世話になっています!ありがとうございます!)
ラスベガスは、日本人も多い(ちなみにUNLVは、音楽の学生は10人程度。ホテル科というのが有名らしく、そこに大量にいるらしいです。あとは普通に住んでいる人が多いという意味です。)ようで、日本食は豊富にあるようです。27日はお寿司を食べに行きました。(↑)日本のお寿司屋さんと違う所は、にぎりだけでなく、ロール(カリフォルニア巻きと言われるご飯が外側に来ている巻き寿司)があったり、それこそ餃子やシュウマイ、グラタンがあったりと、メニューが豊富な所でしょうか?当然アメリカ人も来るので、にぎり寿司だけでは商売にならないらしいです。
昨日は、僕がメインで教わる事になる、Bruce Paulson(ブルース・ポールソン)氏にお会いしました!彼は、バディ・リッチ、秋吉敏子、トゥナイト・ショー・バンド(Tp.のDocSeverinsenがリーダーのTVshowのためのバンド)などでPlayをしていたすばらしいトロンボーン奏者です。(写真左下)会ってすぐ、マイナスワンのCDでセッションしたのですが、CDのまま(それ以上)のすばらしい音とフレーズの持ち主でした。
(Minnesotaというタイトルのリーダーアルバムがあります。)
その後、午後にビッグバンドの授業があるから一緒に吹かないかと言って下さり、参加させていただきました。(ラッキー!)印象としては、自分を棚に上げると、うまい人もいればそうでない人もいるという感じです。ようするに、それは日本もアメリカも一緒で、自分をしっかり持って高いレベルを意識していないと、何も学べず終わってしまうという事だと思います。
彼はLAに住んでいて、Andy Martin氏、Bill Reichenbach氏などとは友達で、一緒にPlayしているから、もし習いたかったらLAに来れば紹介するよ!と言ってくれました。そういうビッグチャンスもあるという事です!(車買わないと・・・笑)
夜は、初ギャンブルを経験。鈴木先生一家と近くのバーに行き、カウンターに埋め込まれた卓上のゲーム機のようなやつでポーカーをやりました。日本でもゲームセンターなどにありそうな機械ですが、ホントにお金がもらえる所が違うのかな?僕は日本で一度もそういうのをやった事がないので、よく分かりませんが・・・30ドルほど勝った所でやめときました。(右下がそのバー。この方が鈴木先生です!)
そんなわけで、無事到着し、エンジョイしております。今はまだアメリカに慣れるという意味で、観光っぽい感じですが、少しずつ気を引き締めて、しっかり勉強したいと思っています! 

10/3(Sun.)「今日からサンディエゴです!」
1週間のラスベガス生活が終わり、今日サンディエゴに到着しました!
ラスベガスの砂漠から一転、海があってメチャメチャ美しい都市です。
9/30は、学校(UNLV)のInternatonal Officeという所に行き、無事手続きなどを済ませました。そんなわけで、その日の夜はOrleansというホテルで久しぶりにボーリングなんてものをやり、その後朝まで飲んでました(笑)
昨日10/2は、ラスベガスの中心部である、ストリップを観光しました。ストリップという地名は、カジノで身ぐるみはがされるという意味だそうです。(へぇ〜・・・)
左はパリス・ラスベガスという、文字通りフランスをテーマにしたホテル。エッフェル塔、凱旋門、ルーブル美術館のレプリカから成っています。右はベラッジオという超高級ホテル。写真のような豪華な噴水が、1日に何度も行われています。昼と夜の違いを楽しむのもなかなかのものでした。
そしてこの日のメイン!このためにラスベガスに来たと言っても過言ではない!
シルク・ド・ソレイユの「オー」を見ました!シルク・ド・ソレイユは、日本でもサルティンバンコ、キダムなどで有名になったショーを手がけるエンターテインメント集団で、そのショーの最高峰と言われるのがこの「オー」。「オー」とはフランス語で水の意味を持ち、文字通り水上で行われるサーカスです。高飛び込み、シンクロナイズドスイミング(日本人のメダリストが一人参加されています。)、空中ブランコなど、様々なアクロバットが繰り広げられるのですが、その内容は一言でサーカスとくくれるものではありません。人間の限界に挑戦、という感じのアクロバット。それに対して全く動かない人がいて、そのバランスが絶妙な間を作っていた気がしました。火と水の対比など、決め細やかな演出がすばらしいです!音楽をやる立場からは、上手、下手に分かれたブースの中で何のジャンルとも言えないような多彩な音楽を生で演奏しているのに圧倒されました。一人一人が、ボーカルとフルート、サックスとキーボード、チェロとアコースティックギター、ボーカルと民族系の楽器などと何役もこなしていて、それぞれが超一流!しかも、時にはステージに上がり演奏しながら演技もこなすという多彩ぶり。超一流が集まっている事に変わりはないと思いますが、こんな人がゴロゴロいるんだろうから、スゴイですねぇ、この国は・・・
ちなみに舞台装置には何百億とかかっていて、その複雑なセットは動かす事、世界各地の短期の公演のために作る事は不可能らしく、ラスベガスでしか見れないそうです!プールが突然陸になったり、水面を人が歩いているようになったり、さっきまで陸だった所からシンクロの人たちが浮かび上がって来たり、どうなってるんだろう?という感じ。動かせない事、お金がかかっている事は納得出来ます。$150払って見たのですが、絶対損はしないでしょう。ラスベガスに来たら是非見てみて下さい!
明日からいよいよ語学学校が始まります!観光モードから一転、勉強モードで頑張ります!

10/5(Tue.)「学校始まり、そして・・・」
昨日からLanguageSchoolが始まりました。早速、大嫌いなテストを受け、今日から授業がスタート。レベル5と言う僕にとっては比較的高いクラスになってしまい、何をやっているのかほとんど分からず、一日が終わってしまいました。かなりへこみ、明日からどうしようと思っている所に一本の電話が・・・それは、ジョージ・ロバーツ氏からのものでした!!!
昨日、サンディエゴに来た事をメールで知らせた所、早速電話をくれたのです。しかも、僕のホームステイ先まで会いに来てくれました!最後に会ったのは、99年のパーシー・フェイス・オーケストラの時なので、実に5年ぶりです。2001年の100人のトロンボーンコンサートでは体調がすぐれず、来日を断念していた事もあり、心配していましたが、とても元気で、涙が出るほどうれしかったです!しかも車を45分位運転して来たのです!
なぜこんな遠くまで来てくれたかと言うと、彼はこの近くのカフェで、月に2度演奏していて、僕にその場所を教えるためでした。
左上は、9年前にもらった写真なのですが、このカフェが、僕のホームステイ先から歩いてすぐの場所だったのです!ホームステイ先は、自分で選んだのではなく、留学機関を通して決めてもらっただけなので、つくずく自分はラッキーだなと思いました。(さすが実力より、運だけでここまで来ただけの事はあります。)
そして、今度の日曜がその演奏の日なので、一緒にやろうとの事でした!今から楽しみです!このカフェを経営しているのは、ハンスさんというテナーサックスプレイヤーで、「自分がリーダーのコミュニティビッグバンドが今夜リハをやるから遊びに来ないか?」と言ってくださり、一緒に吹かせてもらいました。彼は、ラスベガスのショーや、クルーズシップ(大きな船に乗り、何ヶ月もその船の専属バンドとして演奏する仕事)などで演奏しているすばらしいプレーヤーでした。
彼以外はほとんどアマチュアの方で、しかも結構なお歳の方ばかりでしたが、さすが、本場です!すばらしいスイング感でした!
火曜日はこのバンド、水曜日は、JerryFenwickさんという、SanDiegoCityCollegeのトランペットの先生をしている方の、同じようなコミュニティバンドで、滞在中お世話になる事になりました。これまた驚くほど近くでリハをやっていて、カフェよりももっと近所でした。(笑)
楽しくやってます・・・

10/10(Sun.)「夢の共演!」
今日は、例のカフェで、ジョージ・ロバーツ氏と共演しました!
シナトラの曲、ディズニーの曲、スタンダードなどを、彼だけの演奏の合間に、一人で吹いたり、一緒に吹いたりと楽しい一日でした。他にもカフェを経営するハンスさんや、ジョージさんの友達で西海岸のフリーランサーのチャックさんなども演奏に加わり、いつになく盛況だったようです。何よりうれしかったのは、76歳になる今でも、彼のやさしいプレイは健在で、それをまたこうして生で聴く夢がかなった事です!
僕の人生の中で、忘れられない一日になりました!

10/16(Sat.)「カルチャーショック・・・」
少し音楽の話が続いていたので、生活の事を・・・
♪ホームステイ♪
今僕は人生初のホームステイ生活というものを送っています。ホストファミリーと言うと、家族がだんらんしているイメージですが、実際はそう言う訳ではなく、うちは、バツ2のおじさんでした。夕食の時間は決まっている所が多いらしいのですが、うちは時間も決まっていないし、二日酔いだったり、昼に食べ過ぎたとかで食べなかったりと、かなり適当です。僕は週に2日は、夜にリハに行ったりしているので、この適当さがちょうどいいです!昨日からはアイダホに旅行に行ってしまい、27日まで帰って来ないらしいです。そしたら、分かれた奥さんが面倒を見に来たりと、訳が分からないけど、めちゃめちゃ良い人だし、料理も上手だし、束縛もされないので、僕には合ってる気がします。
カルチャーショックと言えば、僕の住んでるコロナドという所は、ものすごく安全らしく、留守でも鍵をかけない事です。うちのおじさんだけかと思ったのですが、他の家もそうらしいです。ただ、僕は楽器が心配なので、事情を話し、部屋に鍵を付けてもらいました。アメリカにこんな安全な場所がある事が驚きです・・・
(左は別れた奥さん。ベビーシッターらしく、預かってる子供を連れて来た。かわいいっ!
右は僕の部屋。日本の自分の家より快適です!部屋にテレビがない事以外は・・・笑)
♪バス、語学学校など♪
コロナドから、ダウンタウンにある学校までは、25分ほどバスに乗って通っています。左の写真がバス停です。ご覧の通り、バスの絵が描いた棒が1本立っているだけで、名前も時刻表もありません。昨日に至っては、ルートと違う所で曲がり、反対方向に走り出しました!どこへ行くんだ?と運転手に聞いたら、「大丈夫!ダウンタウンに行くから!リラックス!タバコ吸って、ビールでも飲んでゆっくりして!」と言っていました!そんなアホな・・・(笑)おかげで5分ほど遅刻しましたが、個人的にはこう言うアホな人、好きです。(笑)
でも、全てのバスにリフトが付いていて、車椅子の人も一人で乗り降りが出来るのはすばらしいと思いました!無駄な所にお金がかかっていない分、大事な所に使ってるというか・・・
右は僕のクラスメイトと先生です。日本人が半分、それ以外に韓国人、イタリア人、スペイン人が1人ずつ、スイス人が2人います。スイスには、ドイツ、フランスなど、4つの語圏があって、僕のクラスの2人もそれぞれドイツ、フランスの語圏なので、同じ国民なのに、会話が出来ないらしいです。基本的には就職の事を考えている人が多いと思うけど、何か深いですよね〜
英語は好きでも、アメリカの政治は嫌いだと思っている人も多いようです。先日イラクに大量破壊兵器はなかったと発表された時に、少しそういう話になったのですが、アメリカ人も含めて、僕の周りにブッシュの支持者はいません。ほとんどの人が平和を願ってると思うのに、どうして戦争はなくならないんでしょうね・・・大人は子供にケンカしちゃいけないって教えるのに、その大人が武器持って人を殺してるんですから、おかしな話だと思います。
こんな小さな語学学校の教室で、いろんな国の人が助け合って、楽しく勉強が出来るのに・・

10/25(Mon.)「この1週間も・・・」
貴重な経験が満載でした!先週の日曜日(17日)は、ハンスさん(写真左)がリーダーのコミュニティバンド(毎週火曜のリハに参加してます。)のコンサートに出演しました。
そして昨日は、再びジョージ・ロバーツ氏と共演しました!海を越え、こうしてまた一緒に演奏が出来た事を、本当に誇りに思います。
日にち前後しますが、22日の金曜日は、Keely Smithさんという女性ボーカリストのコンサートに行きました。Scott Whitfield氏(写真左)のホームページを見ていて、偶然このコンサートを知りました。彼はノーステキサス州立大学という学校(この学校はビッグバンドが1軍から9軍まである。彼はその1軍の中の、そのまたトップクラスです。)を出たすばらしいプレーヤーで、秋吉敏子さんのビッグバンドのリードトロンボーンや、その他多方面で活躍している、僕が最も好きなプレイヤーの一人です。
(Hiding In Plain Sightというアルバムがすばらしいです!)
生で聴くのは秋吉さんの以来2回目ですが、前回は大きいホールでマイクを使っていなかった上、僕の席は2階の上の方だったので、あまりよく聴こえなかったのですが、今回はバッチリ聴く事が出来ました!ソロも、すばらしいテクニックと音楽性で、自分と同じ楽器とは思えない位すごかったです!終演後も写真やサインにも快く応じてくれたし、後日お礼のメールをくれたりと本当にいい人でした。あれだけうまけりゃ天
狗になっても良さそうなものですが、本当に一流な人は彼に限らず、みんな謙虚だなといつも思います・・・
ちなみにテナーサックスはドン・メンツァさんという方で、バディ・リッチのビッグバンドでプレイ、作曲、アレンジをやっていた人でした!(Time Checkという曲が有名だったと思います。)
スコットさん以外の出演者は全く知らずに行ったので、かなり驚いたのと、得した気分でした。Keely Smithさんは76歳になるボーカリストですが、フランク・シナトラと共演したりもしていた方で、Louis Prima(確かSingSingSingを書いた人)の奥さんらしいです。彼女もまたすばらしい声と、楽しいMCで、お客さんを楽しませていました。
23日(土曜日)は、日本、アメリカに続く3つ目の国、「メキシコ」へ行きました!とは言っても、サンディエゴのダウンタウンから電車で1時間弱で、ロスよりも近いのです。ティファナという街に行ったのですが、なんと言ってもすばらしいのは、コロナ(メキシコの有名なビール)、タコスが1ドル!!飲みすぎ、食べすぎには注意です。(笑)
上の写真は、メインストーリートなのですが、工事中だったとはいえ、粗末なものでした。おみやげ屋さんが並んでいるのですが、小さな子供たちが物を売りに来たり、物乞いをする人がいたりと、貧しさを感じました。サンディエゴからわずか1時間ですが、国境を越えるとこんなにも違うのかと、少し現実を見た気がします。日本は本当に豊かな国なんですね・・・

11月14日(Sun.)「サンディエゴ生活が終わりました!」
昨日でサンディエゴでの生活を終え、今日フロリダにやってきました。
(左はラスベガス上空。真ん中はフロリダ。右はオーランド国際空港。ディズニーワールドのある都市です!)
6週間語学学校に通ったんですけど、思ったよりは文法中心の授業で、あまり会話をやらなかったな、というのが正直な印象です。大学などとは違い、友達もみんな英語を勉強しに来ているから、ネイティブは先生しかいないんですね・・・しゃべれない人同士でしゃべってもあまり上達しないと思いました。これからの2ヶ月、ネイティブの友達とたくさん話す事で、もっと会話に慣れるといいなと思います!でも、いいウォームアップになったし、語学と音楽をいいバランスで学ぶ事が出来、とても有意義に過ごせたと思います。
ちなみに先週末は、ラスベガスに戻って「76Trombone+4 Concert」というのに参加してきました!場所が、僕が1月から通うUNLVだったのですが、1ヶ月ほど前、学校の見学に行き、トロンボーンの教授である、ブルース・ポールソン氏のレッスンを受け、その時に、「ゲストにJim Pugh氏とBill Reichenbach氏が来るから一緒にやらないか?」と誘っていただきました。
日本でも、100人のトロンボーンコンサートというのがありましたが、それと違う所は、人数がやや少ない事(76人なので。ちなみに人数はかなり適当でした・・・笑)、プロ、アマ合同だという事、クラシックの曲が少なめだった事などでしょうか・・・
僕は、隅っこの方でほとんどリードを吹いていたのですが、リハーサルの時に鈴木宏さんにお会いする事ができ、本番は隣で演奏させていただきました。鈴木さんは、日本では、シャープス&フラッツ、ニューハード、東京キューバンボーイズなどに在籍していた方で、何と言っても凄いのは、1970年のバディ・リッチのビッグバンドのツアーに参加しているという事です!
Carl Fontana氏とも友達で、左下の写真は、生前本人から貰った楽器のサイン入りケースだそうです。(楽器は家に飾ってあると言ってました。)日本人の若いプレイヤーに会うのは久しぶりだった様で、とても良くして下さり、ラスベガスに戻って来たらまた一緒にやろうと言って下さいました!
右上の写真が、ソリストまたはコンダクターなのですが、1曲ごとに各ソリストがフィーチャーされるという豪華なもので、JimとBillがすばらしかったのは言うまでもないのですが、日本ではあまり知られていない人でも、すごい人がいっぱいいるんだなぁという印象でした・・・
左上の写真が、左から、Jim、Bill、その隣がAllen Hermann氏。彼はコロラド州立大学の先生で、その他、ウディ・ハーマン、デイブ・グルーシン、ライオネル・ハンプトンのバンドなどでプレイしている方でした。カール・フォンタナみたいなプレイをする人で、リハーサルで初めて聴いて、「すごい人だな!」と思っていたのですが、日本で演奏する機会が欲しいとかで、向こうから話し掛けて来て下さり、カール・フォンタナとデュオでやってるCD(「THE JAZZ TROMBONE」SeaBreeze SB-3070)まで貰っちゃいました!CDでも、カール・フォンタナとおんなじ位凄いし、フレーズもかっこいいです!是非彼が日本でプレイする機会ができ、皆様が聴く事が出来る事を願っております!
こっちに来て、ホントに凄いな、という人にはそんなに出会っていなかったので、このイベントを通して、そういう人達の演奏にまとめて触れる事が出来て良かったなと思います。アメリカでプレイする厳しさと楽しさを実感した週末でした・・・