■Biography

GERMANDOGFIGHT(以下GDF)は、遡る事2003年10月にさいたまで結成されたバンドである。

メロディックハードコアを主体としつつ、アグレッシヴ且つメロディアスなリフ、繊細なメロディ、このテのバンドでは希薄になりがちな、シリアスさを演出する曲展開などを取り入れ、それらの要素がバンドによって紡がれた時、その音はまさに『GDF』としか表現しようの無いものとなっている。特に、哀愁と憂いをたっぷり含んだ独特のメロディ、コーラスワークには彼らの曲作りに対するこだわりが感じられる(ホントは定評があると言いたい!)。

ここで、彼らのここまでの道のりをざっくばらんに紹介していこう。

第一期GDF

2003/10-2006/2

  • トキオ(Gu&Vo)
  • シュン(Gu&Vo)
  • アミル(Ba)
  • シバ (Dr)

結成当初のメンバーは以上の4人である。

埼玉県さいたま市桜区のトキオの実家にて、毎晩のように破滅的な飲み会(リアルJackass)を繰り広げていた4人。ふとトキオがこぼした「バンドやらねえ?」の言葉にシュンの「とっくん、それ待ってたわ」GDFの始まりである。

元々シバとトキオは中学生の頃から自主的に音楽を作っており、シュンとは音楽的嗜好が近かったことも考えると、それは必然だったのかもしれない。アミルはここからベースを始め、元々ベースだったシバはドラムを始める。

この頃の楽曲は、現在と比べるとややシンプルのものになっており、ファストで勢いのあるものがメインであった。自分が覚えているものは、ド頭から「FuckYou!!」とか言って突っ走っちゃうもの。初期衝動の塊であったのは間違い無い。

さいたま市や大宮、川口などのライブハウスでライブを重ね、池袋を皮切りに都内にも活動を広げていく。

2004年の半ば頃、「1stDEMO」(現在は配布終了)を制作。ライブハウスなどで配布していく。

月3、4本のペースでライブを続けながら、同時に曲作りも行い、その都度SETLISTを見直し、手応えを確かめる。

シンプル且つストレートな活動ではあるが、これこそGDFが持つ、音とライブに付随するストイックな姿勢と印象を形成する。

しかし、2005年10月16日北浦和AYERSのライブを最後に、大学を卒業、就職の為アミル(Ba)が脱退する。

それから4ヶ月程、新たなベーシストを探しながら、各自曲作りや練習を重ねる。

色々と探し回った結果、後任のベーシストにヤスイ(アドレナリン)が決定し、2006年2月21日大宮HEARTSのライブでお披露目となる。

第二期GDFの始まりである。

第二期GDF

2006/2-2007/1

  • トキオ(Gu&Vo)
  • シュン(Gu&Vo)
  • ヤスイ(Ba)
  • シバ (Dr)

ヤスイがGDFにもたらしたものは大きく、職人気質の塊のようなGDFのライブに、ある種の「親しみやすさ」みたいなものを加える(これは今でも重要なアクセントになっている)。それはMCであったり、彼のパフォーマンスの随所で発揮されている。

しかしながら課題も多く、この時期のGDFはライブを減らしてスタジオに篭り、バンドサウンド、アンサンブルの強化を図る。そうして2006年4月11日初台WALLでのライブを最後に、GDFは「2ndDEMO」制作の為、曲作りに入る。

悩み抜いた末、2006年7月に完成した「2ndDEMO」(現在も配布中)は、GDFの進化と新機軸を示す、重要な一枚となった。

それは一曲目の「FullCercle」からも明らかだが、緩急を大胆に取り入れつつも決して冗長にはならない曲展開の妙、トキオが自分のルーツに対して正直に向き合った結果鳴らされる、メタリックなギターサウンドとフレーズなど、それまでのGDFにはほとんど無かったと言えるものだ。しかし、GDFは破綻しない。やはり根底に存在するものは、その独特の哀愁を帯びたメロディーラインなのだ。新たに生まれた要素は、それまで培ってきた力、感覚によって柔軟に取り込まれ、互いを引き立てながら上昇し、やはり『GDF』としか呼びようのない音へと変貌していく。

尚「2ndDEMO」収録の「FullCercle」「EndlessGame」は、今だにライブでSETLISTに入れられる程(GDFがこれほど長く演奏する曲は珍しい)、彼ら渾身の楽曲でもある。

渾身の「2ndDEMO」を引っ提げ、GDFは再びライブ活動を開始する。

2006年7月27日の初台WALLから始まり、2006年11月3日には「千葉商科大学」にて学園祭デビューを果たすなど、順調にライブ活動を行っていく。が、2007年1月、事情によりシバ(Dr)が脱退する。

バンドは後任のドラムを探すが、これが中々難航し、結果的に半年という長期の間、活動を停止することになってしまった。

そうして見つかったセイジ(Dr)がサポートという形ではあるが、GDFに加入する。

これがGDFの音楽をより洗練し、楽曲、ライブの完成度をぐっと上げることになった、第三期である。

第三期GDF

2007/6-2008/1

  • トキオ(Gu&Vo)
  • シュン(Gu&Vo)
  • ヤスイ(Ba)
  • セイジ(Dr)

2007年6月26日中野MOON STEPでのライブから始まる第三期GDFは、月2、3本のペースでライブを行い、以前のような勢いで活動を始める。セイジが加入することで演奏の安定感はぐっと増し、ライブは見違えるほどに良くなり、そうした充実が曲作りを加速させるのか、新曲は以前以上のペースでSETLISTに組み込まれ、感触の中で淘汰されていく。

「2ndDEMO」で提示された音像はより推し進められ、そこへセイジというしなやかな土台が組み込まれる事によって、さらなる身軽さを得たGDFは吼え猛る。新しい楽曲には奥行きを伴ったスケール感が生まれ、シリアスさの中で緊張感を増していく。ギリギリのサウンドがその表面張力から解放された時、GDF流ヘヴィネス(彼らはブラウと呼んでいる)は、鋭くキレのあるグルーヴを撒き散らしながらも収束し、それらは彼らのメロディとコーラスによって織り上げられ、浸るには十分の余韻を残して消えて行くのだ。

しかし、蜜月はそう長くは続かず、2008年1月7日新宿ACBでのライブを最後に、セイジがサポートを終了する。

現在、GDFは後任のドラマーを探しつつ、「3rdDEMO(仮題)」の制作に取り掛かろうとしている。現在ライブで披露されている曲や、新たな曲が入るようなので、期待して欲しい。

さらにレコーディングにはセイジが参加するそうなので、第三期GDFのパッケージングと言っても良いだろう。必聴。

そしてドラマーさん、募集中です。



文責、k太郎

2008年1月12日