◆ ちょっと観察してみよう
【どのようなときに禁則(連続1,5,8度)が生じるか】


★ 8度を観察してみよう



☆ 基本形⇔第1転回形の進行では、配置を守ると連続1度、連続8度は発生しない
◎ 1度と8度が発生する位置
・基本形(標準配置)・・・・“バス”と“上3声のいずれかの声部”との組み合わせに1度、8度が発生する。
                上3声の範囲の中では1度、8度は発生しない。
                                                                     ↓↑
・第1転回形     ・・・・上3声の範囲の中で1度、8度が発生する。
                “バス”と“上3声のいずれかの声部”の組み合わせでは1度、8度は発生しない。


・基本形は『標準配置』 ・第1転回形は『上3声に第3音を含めない』の配置をそれぞれ守ると
『連続1,8度』は発生しない

【基本形と第1転回形において、それぞれ配置を守ると 連続1度 連続8度を生じる組み合わせが無い。

⇒バスとソプラノが完全8度
⇒テノールとソプラノが完全8度
⇒テノールとソプラノが完全8度
⇒バスとアルトが完全8度
⇒テノールとアルトが完全1度
⇒バスとソプラノが完全8度

基本形⇔第1転回形の進行においてはいずれも連続1度、連続8度は生じてない。


▲ 第1転回形(オクターブ配分)⇔第1転回形(オクターブ配分)のときの連続8度に注意  

   オクターブ配分同士の第1転回形の連結で、
オクターブを成す音が共通音でない場合
   
連続8度 を生じ不可である。


不 可 良 好
Oct配分(オクターブ)同士の
連結で、単純に近いところへ
進行すると連続8度が生じる
Oct配分(オクターブ)から配分
を変えて(上記の場合開離)
連続8度を避ける



この進行は連続8度ではない
ソプラノとテノールとも共通音(同時保留)
であり、連続8度ではありません。



★ 5度を観察してみよう



 ☆ 3和音において5度は根音の上にしか発生しない。
◎ 5度が発生する位置
・基本形(標準配置)・・・・・・“バス(根音)と上3声”、“上3声中の根音の上方
・第1転回形     ・・・・・・“上3声中の根音の上方


☆ 基本形の主な配置(標準配置)の中で完全5度が生じる位
▲完全5度が生じる位置
・バスとソプラノ
・テノールとソプラノ

▲完全5度が生じる位置
・バスとアルト
・テノールとアルト

▲完全5度が生じる位置
・バスとアルト

▲完全5度が生じる位置
・バスとソプラノ
・アルトとソプラ

▲完全5度が生じる位置
・バスとテノール

▲完全5度が生じる位置
・バスとテノール

完全5度が生じる位置・・・・★『バス』と『上3声のいずれかの位置』   ★上3声中の根音の上方


☆ 第1転回形の主な配置(上3声中に第3音を含めない)の中で完全5度が生じる位
▲完全5度が生じる位置
 ・テノールとアルト

▲完全5度が生じる位置
・テノールとソプラノ
・アルトとソプラノ

▲完全5度が生じる位置
・アルトとソプラノ

▲完全5度が生じる位置
・根音がソプラノにあり
 完全5度は生じない
完全5度が生じる位置・・・・★上3声中のアルトとテノールの根音上方に完全5度が生じる
                  ★根音がソプラノにある場合は完全5度は発生しない。


☆ 基本形と第1転回形において完全5度が発生する共通の位置

上3声の根音の上方



基本形 第1転回形を含む進行において、連続5度は上3声の根音の上
に発生する可能性があるので、
上3声の根音の上方の5度に注意する。


(例1)
不 可 良 好
ソプラノとアルト間に
連続5度が生じて不可
連続5度が生じず良好。


(例2)
不 可 良 好
OCT配分(オクターブ配分)
同士は、オンターブを成す音
が共通音でない限り必ず連続
8度、連続5度が発生し不可で
ある。
この場合、連続を避けるため
OCT配分(オクターブ配分)
から開離配分へ移行した結
果連続が発生せず良好である


● ま と め

☆ 連続1度、連続8度

    ・基本形が【標準配置】、第1転回形は【第3音を上3声に含めない配置】を守ると
                       ↓
              連続1度、連続8度は発生しない。


☆ 連続5度
    ・基本形が【標準配置】、第1転回形は【第3音を上3声に含めない配置】を守ると
     上3声中以外には連続5度は発生しない。
                       ↓
            上3声中の根音の上(アルト、テノール)の完全5度に注意。