第1転回形【和音記号と配置

第1転回形 和音の構成音のうち第3音がバスに置かれている配置
第1転回形と言います。


基本形の
の和音
の和音の
根音を転回させる

の和音の第1転回形
となり和音記号は
となる


和音記号の右上に、やや小さく『1』と記入して
第1転回形を示す和音記号となります。
やや小さく『1』を転回指数と言います。
第1転回形の中には6度の音程が生じます。そこで
のように和音記号の下に、やや小さく『6』と
書かれる和音記号もありますが、次第に使われない
傾向にあるように感じます。




配 置
(第1転回形)

上3声に第3音を含めない


◎ 良好な配置
上3声に第3音である
E音(ミ)を含んでいない
上3声に第3音である
A音(ラ)を含んでいない
上3声に第3音である
H音(シ)を含んでいない


×不良な配置
第3音のE音(ミ)がソプラノ
(上3声)に使用されている
第3音のA音(ラ)がアルト
(上3声)に
使用されている
第3音のH音(シ)がソプラノ
(上3声)に
使用されている


 ×特に厳禁
は特に上3声に第3音のH音(導音)が含まれると主音
 の音を導く性質から、バスのH音(シ)とともに『シ→ド』と
 進行し連続8度が必ず生じてしまうので、
厳禁である・




第1転回形の配分
★ 第1転回形の配置の条件『上3声に第3音を含めない』を守り配置を試みると
  下記の例の通りに“
開離配分”“オクターブ配分”“密集配分”の3種類の配分
  ができます。
の配分
開離配分 オクターブ配分 密集配分


☆ 第1転回形の密集配分
上3声に第3音を含めない密集の配置をすると上3声に同度(同音)の関係が
できる配置
となり良好です。
テノールとアルトが
同度(同じ音)となっ
ている密集配分  
ソプラノとアルトが
同度(同じ音)となっ
ている密集配分  
ソプラノとアルトが
同度(同じ音)となっ
ている密集配分  


☆ 第1転回形のオクターブ配分
上3声に第3音を含めない配置をするとき、上3声がちょうど1オクターブ
となり、密集配分と開離配分のちょうど間になるオクターブ配分が生じます


☆ 第1転回形の開離配分
ソプラノとアルトが
1オクターブとなっ
ている開離配分
テノールとアルトが
1オクターブとなっ
ている開離配分
ソプラノとアルトが
1オクターブとなっ
ている開離配分




  ★  第1転回形のその他の注意
は異なった用法をしますのでここでは扱いません
は特別な用法をしますので、ここの第1転回形では使用しません