私は、魔法のマイクを持っています。
本当は、キャンディドラムというアメリカ製のキャンディ型タイコをたたくためのマレットなのですが、大きさといい、色彩といい、とってもすてきなマイクなのです。
一歳児に「こんにちは」とマイクを向けるとそこに向かって「こんにちは」と上手にお返事してくれます。
言葉をまねっこするというのも、リズムの基礎の基礎ですが、たとえば「あか」という単語を色々な速さ、強さ、ニュアンスで言ってそのマイクを向けると、なぜか不思議なことにそっくりそのままオウム返しをしてくれます。今日の一歳児クラスでは、ひとりひとりにマイクを向けると、みんな上手にまねっこしてくれました。そんな様子がかわいくて、お母様がたも、目を細めてみておられました。
今の子は、テレビなどでマイクに向かってしゃべるのをよく見ているので、普段は言葉がでなくても、マイクを向けただけで、反射的に言葉を出せるようです。
このマイクは、お弾き初め会のときも効果を発します。お弾き初め会では、自分で曲紹介をしてから演奏するのですが、普段はもじもじしている子も、このマイクを持たせると、なぜか上手にお話します。
当然のことながら、このマイク、ただのマレットですから電源なんか入ってないんですけどね。
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