|
|
|
|
|
|
〜 2004年8月19・20日旅行記 鉄道最高地点を目指せ 〜
|
(2) 山梨・勝沼にてワイン三昧・後編。
[メルシャン勝沼ワイナリー]の見学を終え、次の目的地へと向かうべくタクシーを呼びます。先ほどタクシーの運転手さんにもらった名刺の電話番号へ電話し、待つことしばらくしてタクシーをゲット。
次に向かったのは[葡萄工房ワイングラス館]。色々なワイングラスが展示販売されているということで、せっかくなのでちょっと覗いてみることに。[メルシャン勝沼ワイナリー]からタクシーで約10分程で到着。
木で作られた建物はなかなかイイ感じで、入り口付近にはなにやらよく分からない石像の様なオブジェの様なものがあります。本当になんなんだろうコレ…?
ワイングラス館。
木造の建物がなかなかに素敵です。 |
ワイングラス館入り口付近のオブジェ。
一体なんなんだろうコレ… |
さて、内部を見学。…う〜ん…。正直、ちょっと期待ハズレだったかも。お客さんは結構たくさん入っていたのですが、なんか普通にお土産屋さんぽい感じでした。ワイングラスだけじゃなくてガラス細工だとかアクセサリーだとかも売ってるし。
まあワイングラスは確かにたくさん売ってましたが、あまり気の惹かれる様なものはなかった、かな。どちらかというと色の付いたグラスが多い感じでした。これは個人的な意見なのですが、ワイングラスの場合はあまり装飾のないグラスの方が好きなんですね。日本酒の酒器なんかだと、飾りがあった方が感じがいいものですが、ワインの場合はシンプルに透明感のあるグラスの方が、ワイン本来の色だとかを楽しめる気がして好きです。あとは重要なのは形。いかにワインの「匂い」を楽しめる形であるかが重要。
ちなみにここの[ワイングラス館]、二階部分はショップではなくて昔の工芸品の様なグラスが展示されているコーナーになっているのですが、ここは素直に良かったです。ワイングラスとしてではなく、ガラス芸術品として楽しめました。
さて、次の目的地へと向かいます。次へ向かうのは[ぶどうの丘]。勝沼町営のこの施設、勝沼町のシンボルとも言える葡萄、そしてワインを軸に、レストランや温泉、宿泊施設まで備えた一大レジャースポット。何でも地下に専用のカーヴ(ワイン貯蔵庫)を持ち、見学はもちろん試飲も出来るとのことで楽しみです。
タクシーに乗って、どんどん丘を登っていきます。そして約15分。[ぶどうの丘]に到着。
高台にあるだけあって、辺りを見渡すととてもイイ景色…。田・畑・山…それぞれの緑、そして青い空がとても美しい。まさに日本の正しい風景、と言った風情です。
[ぶどうの丘]入り口。
噴水状のモニュメント。 |
[ぶどうの丘]近隣の風景。
心がなごむ景色です… |
さて、早速ワインの試飲をしようと、カーヴへと向かいます。と、向かう途中で「オリジナルソフトクリーム販売」との看板を発見して、ちょっと寄り道。
僕、ソフトクリームが実は大好きなので(笑)、旅行に行った時など絶対食べてしまうのですが…ここのソフトクリームはまさに絶品!!でした。普通のソフトに較べて、色がかなり黄色ぽい。そして舌触りも滑らかでいながらどこか「ざらっ」としたものを感じます。味は濃厚、濃厚。強烈に卵と牛乳の風味を感じる、まるで上質のカスタードクリームをそのままアイスにした様な、そんな感じでしょうか。また、特製のフルーツソース(僕が頼んだのは葡萄)が添えられていて、これも美味い。ソース…と言うよりは果物の砂糖煮と言った感じで、果肉がそのまま溶けずに残っているのです。
さて、少し腹ごしらえをしたところでいよいよカーヴへと向かいます。建物に入り、そして地下へ向かう入り口で、試飲専用の[タートヴァン]という容器を購入。これであとは、カーヴにあるワインは全ての種類が飲み放題!!となるのです。
階段を降りるとそこは、薄暗くてひんやりとしています。そしてワインがズラリ!! …圧巻です。
ワインカーヴ内。
こちらは白ワインが並んでます。 |
そして逆サイド。
こちらには赤ワインがずらり。 |
さっそくタートヴァンにワインをついで、次から次へと試飲。と言ってもあまり飲まない様に気をつけないと。あとでワインレストランにも行く予定ですし。と言うワケで、ワインは口に含んで味わった後、そのまま吐き出すことに(ワインを捨てる為の壷も置いてあります)
まずは白から試飲、そして赤も試し、結局白ワインは甲州種の樽熟成ワイン(辛口)を二本、そして赤ワインはカベルネソーヴィニヨンにマスカットベリーAをブレンドしたフルボディのものを一本買いました。ちなみにここのカーヴ、言うまでも無いのですが置いてあるワインは全て勝沼町産のものばかり。また、ワインに関するちょっとした資料館の様なものも内部にあって、なかなかに興味深かったです。
さて、ワインを散々試飲に購入して、お昼ご飯…の前に、[ぶどうの丘]内にどうやら小さな美術館がある様なのでそちらを見学してみることに。
[並木恒延うるし美術館]というこの美術館。本当に小さな美術館ですが、なかなかに見応えがありました。この並木恒延と言う人は知らなかったのですが、でもとにかく美しい漆塗りの世界に魅了されました。どうもこういった日本的な美を感じさせるものには惹かれてしまいますね…。
そしていよいよ昼食タイム。[ぶどうの丘]の最上階、展望レストランへと向かいます。このレストラン、料理はフレンチ風のコースで、そしてワインが豊富とのこと…。
メニューを見ると、確かにワインの種類はすごく多い。全てグラスワインばかりなのですが、白も赤もたくさんあります。白に関して言えば、さっぱりした中口・辛口のものから樽熟成の濃厚なもの。更には極甘口のデザートワインまで…。そして全てが勝沼町産です。
僕は、料理は魚料理をメインにしてもらい、そしてワインはせっかくですから、白の、それも甲州種のワインにこだわってみることにします。
料理はまず、前菜にスモークサーモンとドライトマトを使ったサラダ。いきなり手が込んでます。そしてパンが出されるのですが、普通ならパンはバターをつけるところが、出されたのはバターではなく、バルサミコ酢入りのオリーブオイル…。これにパンをひたして食べるのです。凝っている…。
料理はどれも美味しい。メインの魚も言うことなし!! そしてワインは…結局、樽熟成の中口、樽熟成のどっしりした辛口、さわやかでフルーティな辛口に甘口デザートワインと、甲州種ばかりで四種類、四杯も飲んでしまいました。昼間なのに(笑)
そして僕がワインを独り飲んでいると、ここのソムリエと思しき方が見えて、ほぼ付きっ切り(!!)で色々な話を聞かせて下さいました。勝沼のワインで今、どのワイナリーのワインが美味いのかと言ったことや、勝沼ワイナリーの現状。そして日本産ワインの生きていくべき道と言った話まで…。非常に興味深く聞かせてもらいました。やはり独りで昼間からワインばかりあおっていると、ワインマニアというのがバレてしまうのか色々と接してきてくれます。
コース料理のパンも、僕にはなぜかおかわりを持って来てくれました。さすがに隣のテーブルの客が「なんであっちだけ」みたいなことを言ってるのが聞こえましたが…。でもまあ、何杯も飲んでるワケで結構なお金を使ってるワケですから、ね…。
午前中に行ったワイナリーと言いこのレストランと言い、なんかやたら良いサービスを受けられた様でちょっと得した気分。
高台から広がる景色。
展望レストランからこんな風景が望めます。 |
ワインと絶景…。
こんな風景を眺めながらの食事もまた格別。 |
ここで今日の日程はとりあえず終了。時間は15:30過ぎ。もう宿へと向かうことにします。また電話をしてタクシーに来てもらいます。
ところでこの[ぶどうの丘]。一応バス停があって、町営バスが運行されている様なのですが…時刻表を見てみると本数が全然ありません!! かと言って駅からはかなりの距離…。従って、僕みたく自家用車ではない手段で訪れている人は、必然的にタクシーのお世話になることとなります。と言ってもタクシーは常に止まって客待ちしてるワケでもないから、呼んで迎えに来てもらわないといけない。…ホント、タクシーの運転手さんが名刺をくれてて助かった…!! 感謝感謝。
タクシーで[塩山]の駅に戻り、普通電車に乗って甲府へと向かいます。やって来た電車は115系。しかもオリジナルの、紺とクリームの塗り分けのいわゆるスカ色でちょっと感動。
115系の普通電車。
昔ながらの[近郊型]車両。 |
115系車内。
固定式セミクロスシート… |
山梨市の駅にあったオブジェ。
なぜに「もも」…? |
甲府駅に到着。
今夜はこの地に泊まります。 |
ガラガラに空いている車内でゆっくり足を伸ばし、くつろぐことしばし…。途中、山梨市の駅でかなり長い停車(通過列車待ち)があったりしながら、結局、甲府に16:30位に到着。今日は甲府に泊まります。
早速、今夜の宿へと向かいます。今晩泊まるのは[ホテル談露館]。駅から歩いて10分ほど。市役所の目の前にホテルはありました。
このホテルはビジネスホテルではないけれど、でももちろん旅館や民宿でもなく、かと言ってリゾートホテルでは無い、いわばシティホテルといったスタイル。
決して新しい造りのホテルでは無いのですが、部屋に入ってみると、とても広い!! ベッドもダブルで、独りで泊まるのはなんだか申し訳無い気がします(笑)
そしてこのホテル、温泉があると言うのがちょっと凄いところ。着いて部屋で少し休み、早速温泉へ。泊まり客があまりいないのか(笑)、温泉は独り占めできました。歌なんぞ歌って湯船に浸かってイイ気分。
そして夕食。外へ食べに行くと言う手もあるのですが、もう出かけるのが面倒なので(笑)、ホテル内のレストランで済ませます。
昼間散々ワインと洋食を楽しんだので、夕食はもう少しサッパリと…と言うことで、山梨名物のほうとうと煮貝のセットをチョイス。そこに焼き魚だとかもおまけにつけて、日本酒で楽しみます。料理の味はなかなか。ほうとうはうどんの腰がとてもしっかりしています。野菜のダシがたっぷり出た味噌味のスープも美味しい。煮貝はアワビを醤油味で煮付けたもので、もともとは保存食なのだとか。どちらも日本酒に合うこと合うこと!! 日本酒も種類が結構豊富に取り揃えてあって、純米吟醸が格別でした…。
昼間ワインを飲んだのに、夜は夜で日本酒を結構飲んでしまいました…。そう言えば風呂上りにビールも飲んだ様な…。もう、飲んだくれ旅行ですね(笑)
ホテル談露館。
なかなかに良い宿でした。 |
談露館の客室内。
広い!! ビジネスホテルには無いゆとり… |
さあ、明日はいよいよ、[鉄道日本最高地点]を目指します。
|
|
|
|
|
|
|
|