第327回 日曜地学ハイキング記録
日曜地学ハイキング記録
牛王山のなぞと関東ローム層
第327回日曜地学ハイキングを平成11年4月18日に実施しました。
午王山は、15万年間の生い立ちを語りかけてくれました。その生い立ちは、あのマンモス象のいた大氷河時代の寒さと関係がありました。一見ちんけな午王山ですが、そこには地球規模の営みがかくされていたのです。当時の様子(自然環境)を想像してみましょう。
4月18日 和光高校正門 午前9時30分集合
解散は同校 午後4時過ぎ
見どころ::@15万年前の海にたまった東京層とその化石
A8〜66万年前の川がためた武蔵野レキ層
B6〜2万年前の火山灰の地層 関東ローム層
C関東ローム層の鉱物と大きな鉱物の結晶
内 容:学校…午王山で地層観察…学校で地層中の鉱物の洗い出し(昼)…
肉眼サイズの造岩鉱物の観察・地層中の鉱物の顕徴鱒寛観察
武蔵野台地には何段かの段丘地形が発達しています。また、台地上に広がる赤土(関東ローム層)のすぐ下にはレキの地層が堆積していることもわかりました。
この段丘地形やその土台となるレキ層はどうやってできたのでしょうか?
河岸段丘
川はその流れの速さに応じて陸地を削ります。(浸食作用)
その流れの中に土砂をまきこんで下流へ運びます。(運搬作用)
流れのゆるやかな下流や海底に土砂を沈ませます。(堆積作用)
この3つの作用により陸地(あるいは海底)は海面と同じ高さになるように変化していきます。そのようにして平坦な地形面ができるわけですが、海面を浸食基準面といいます。陸地が隆起したり、あるいは海面の方が低下したりすると、新たな侵食基準面をめざして川の侵食作用が進み、以前の地形面の下に新たに平らな地形面を作るようになります。川の両側には以前の地形面が段丘として残されることになります。
海面の高さが安定していると平らな地形面ができ、海面が低下すると下方侵食が進みます。(海面が上昇すると海底には土砂が堆積し、やはり平らな地形面が作られます。)これらの繰り返しにより何段ものか河岸段丘ができるわけです。
@川の両側に堆積物におおわれた氾濫原ができる。
A土地が隆起したり、海面が低下すると下方侵食が強くなり、氾濫原を掘り下げ、一段低いところに新たな氾濫原をつくる。
Bさらに隆起や海面の低下で、より低いところに氾濫原をつくる。(より低位の段丘)
詳しい説明は