洋楽プロモーションビデオの始まり 80年代までの名作PV@

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Bob Dylan - Subterranean Homesick Blues (1965)

最も古い洋楽PVの一つはフォークロックシンガーBob Dylanのドキュメンタリーフィルム「Don't Look Back」に収録されている曲です。歌詞に合わせてDylanがプラカードをめくるシーンが有名で、このシーンは1988年のINXS「Need You Tonight」のPVでも使われています。監督はDavid BowieやDepeche Modeのドキュメンタリーを撮っているD.A. Pennbaker。

Elton John - Pimball Wizard (1975)

ロンドンで結成されたロックバンドThe Whoの『Tommy』からElton Johnの「Pimball Wizard」です。1975年に映画化された『Tommy』は現在の洋楽PVの先駆けのような作品です。「Pimball Wizard」は映画の中でピンボール王者を巡ってElton JohnとTommyが争う序盤のクライマックスシーンに使われた曲で、Elton Johnの奇抜なキャラクターがよく出ています。監督は映画『Woman In Love』でオスカーを獲っているUKのKen Russell。

Queen - Bohemian Rapsody (1977)

MTVが始まるまでも洋楽PVは実は作られていました。しかしそれはライブ映像を流すなどのシンプルなものでした。Queenの「Bohemian Rapsody」のPVもいたってシンプルなものですが、黒いバックにメンバーの顔が浮かぶ映像や、オペラパートでメンバーの顔が何重も重なって伸びるシーンや、メンバーが増殖するシーンは曲以上に視聴者に強い印象を残しましt。製作時間4時間、製作費用4,5000ポンド。監督はBruce Gowers。

Pink Floyd - Another Brick In The Wall Pt 2 (1980)

80年代に入りMTVが始まりますが最初の洋楽PVはそれほど数多くあったわけではありませんでした。プログレッシブロックバンドPink Floydが1980年に発表したアルバム『The Wall』は82年に映画としてリリースされますが、この「Another Brick In The Wall Pt 2」は1980年に全米1位を獲得したナンバーでした。曲のイメージを強くしたような内容で、子供たちが教師たちによってブロックに作り替えられる映像がショッキングです。監督はAlan ParkerとGerald Scarle。

David Bowie - Ashes To Ashes (1980)

David Bowieの全英1位曲。当時としては高コストをかけて作られた本格的なPVで、ピンクの世界に道化師の恰好をするDavid Bowieがすごいキャラクターです。海の中に沈むシーンはMusic Videoの歴史の中でもなんども振り返られる名シーンの一つ。監督はBlondieやQueen、Tina Turnerのビデオクリップを手掛けたDavid Mallet。

Devo - Whip It (1980)

最初の頃のテクノポップバンドの代表的なDevoの全米14位を記録したヒット曲です。歌詞そのままにメンバーがムチを振るというおバカなものですが、三角帽子を被るメンバーに、ムチで叩かれる女性を見るカントリーチックな男女という意味不明な内容がMTVらしくて面白いです。

Talking Heads - Once In A Lifetime (1981)

パンクロックバンドTalking Headsの『Remain In Light』からのシングルで、ボーカルのDavid Byrneの人形のようなカクカクとした踊りがインパクトがあります。監督はDavid Byrne本人と「Micky」で振り付けビデオの先駆けを作ったTony Baisil。

Blondie - Rapture (1981)

パンクロックバンドBlondieの全米1位曲です。ラップを本格的にポップミュージックに取り入れた先駆け的なナンバーですが、PVはセクシーなデボラハリーの魅力満開で、「ラプチュアー」と歌う恍惚の表情が見どころです。

Olivia Newton John - Physical (1981)

カントリーシンガーOlivia Newton Johnは70年代後半にはディスコサウンドでポップシンガーとしてヒットを飛ばしました。この「Phisical」は清純派だったOliviaがセクシーな歌詞を歌うことで話題になりましたが、PVもまたOliviaがセクシーなレオタードでジムで踊るものでした。曲はその影響もあり全米1位を10週間も記録しています。

Billy Idol - White Wedding (1982)

パンクロッカー Billy Idolの全米36位、全英6位を記録したヒット曲です。Billy Idolの代名詞となったウィップリースマイル(唇の片方が上がるもの)や、くねくねとした独特の踊りなどのビジュアルが強烈で、これぞPVという感じ。このビデオに登場しているPerri ListerはBilly Idolの実際のガールフレンド。監督はDavid Bowieの「Ashes To Ashes」の監督をしていたDavid Mallet。

                    Chart Mania Ver.6 Presents