1 たとえ、人々の異言、天使たちの異言を語ろうとも、愛がなければ、わたしは騒がしいどら、やかましいシンバル。 2 たとえ、預言する賜物を持ち、あらゆる神秘とあらゆる知識に通じていようとも、たとえ、山を動かすほどの完全な信仰を持っていようとも、愛がなければ、無に等しい。 3 全財産を貧しい人々のために使い尽くそうとも、誇ろうとしてわが身を死に引き渡そうとも、愛がなければ、わたしに何の益もない。 4 愛は忍耐強い。愛は情け深い。ねたまない。愛は自慢せず、高ぶらない。 5 礼を失せず、自分の利益を求めず、いらだたず、恨みを抱かない。 6 不義を喜ばず、真実を喜ぶ。 7 すべてを忍び、すべてを信じ、すべてを望み、すべてに耐える。 8 愛は決して滅びない。預言は廃れ、異言はやみ、知識は廃れよう、 9 わたしたちの知識は一部分、預言も一部分だから。 10 完全なものが来たときには、部分的なものは廃れよう。 11 幼子だったとき、わたしは幼子のように話し、幼子のように思い、幼子のように考えていた。成人した今、幼子のことを棄てた。 12 わたしたちは、今は、鏡におぼろに映ったものを見ている。だがそのときには、顔と顔とを合わせて見ることになる。わたしは、今は一部しか知らなくとも、そのときには、はっきり知られているようにはっきり知ることになる。 13 それゆえ、信仰と、希望と、愛、この三つは、いつまでも残る。その中で最も大いなるものは、愛である。
出典 : 日本聖書協会『新共同訳 新約聖書』コリントの信徒への手紙一 13章1~13節
31 イエスは、十二人を呼び寄せて言われた。「今、わたしたちはエルサレムへ上って行く。人の子について預言者が書いたことはみな実現する。 32 人の子は異邦人に引き渡されて、侮辱され、乱暴な仕打ちを受け、唾をかけられる。 33 彼らは人の子を、鞭打ってから殺す。そして、人の子は三日目に復活する。」 34 十二人はこれらのことが何も分からなかった。彼らにはこの言葉の意味が隠されていて、イエスの言われたことが理解できなかったのである。 35 イエスがエリコに近づかれたとき、ある盲人が道端に座って物乞いをしていた。 36 群衆が通って行くのを耳にして、「これは、いったい何事ですか」と尋ねた。 37 「ナザレのイエスのお通りだ」と知らせると、 38 彼は、「ダビデの子イエスよ、わたしを憐れんでください」と叫んだ。 39 先に行く人々が叱りつけて黙らせようとしたが、ますます、「ダビデの子よ、わたしを憐れんでください」と叫び続けた。 40 イエスは立ち止まって、盲人をそばに連れて来るように命じられた。彼が近づくと、イエスはお尋ねになった。 41 「何をしてほしいのか。」盲人は、「主よ、目が見えるようになりたいのです」と言った。 42 そこで、イエスは言われた。「見えるようになれ。あなたの信仰があなたを救った。」 43 盲人はたちまち見えるようになり、神をほめたたえながら、イエスに従った。これを見た民衆は、こぞって神を賛美した。
出典 : 日本聖書協会『新共同訳 新約聖書』ルカによる福音書 18章31~43節