届かぬ言葉


白球を追う泥だらけのユニフォーム
フェンスの向こうのあなたを見ていた
群がる女の子に押されながら
瞳にあなただけ焼きつけて

言葉さえ交わしたこともなく
視線が合うなんて有り得ない
そんな距離からあなたを見つめて
一人静かに胸を焦がした

あなたは夢を追う人だと
ずっとそう思っていた だけど
ある日突然消えてしまった
グランドに影もなく
放課後の歓声も聞こえない
ただ通学路の交差点に
花束が置かれていた
それは私が卒業するまで
途切れることはなかった
    


白球を追う後輩たち走ってく
その中に思わずあなたを探した
いるはずなどないのに立ち止まって
あなたの面影を追いかけた

言葉さえ交わしたこともなく
視線が合うなんて有り得ない
そんな距離でもあなたを見つめて
胸を焦がした懐かしい日々

あなたは夢を追う人だと
ずっとそう思っていた だけど
あの日突然消えてしまった
グランドに影もなく
放課後の歓声も届かない
ただ通学路の交差点に
花束が置かれていた
それは私が卒業してなお
途切れることはなかった
    


あれから時は流れていき
町を出た私は 胸に
夢をいだいて歩いている
あなたのようにまっすぐな
生き方をしてみたいどこまでも
あの通学路の交差点に
置いてきた花束には
今も消えないあなたへの気持ちと
届かぬ言葉束ねて…










 

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