4月20日(出発〜滞在1日目)
ニューオリンズ行きが決まり、かなりワクワクしてたのに、いざ近づいてくると気が張ってなのか寝れなかったり、酒の量が増えたり。
なんだか落ち着かない。しまいには「行きたくないー!」と言い出す始末。
英語もろくにしゃべれないし初海外だし、国内旅行すらまともにしたことがないボクが、一人でほんとに無事にたどり着けるのか?
みんなに心配をかけまくり、結局、出発の直前まで行きたくないとのんだくれてる始末。
準備はもちろん万全のはずがない。
行くのよねぇ・・・。本当に行くのかな?行くんだよな。行っていいのかな。まるで他人事みたいだ。
前日、そんな状態のところにたくさんの人が元気づけに餞別まで持ってきてくれた。
なんとありがたい。でも、優しくされるとよりコワイ。
鉄のかたまりは本当に飛ぶのか?落ちるんじゃないのか?などとぐずぐず言って笑われる。
ほんとにギリギリまで呑んで、ダッシュで帰って、ソッコーで用意して家を出る。
成田エクスプレスに乗らねば。空港まで行かねば。
そうそうボクはニューオリンズで今回の身元引受人、ニューオリンズ在住のギタリスト、真野ヒロナリのローディーをすることになってるのだ。
まずは彼に頼まれたギターを持って行かなきゃならん。だから荷物は少なめ。
スポーツバック一個とリュックサックくらいでおさめないとね。
とりあえず下着と、数枚の着替えと、パスポートとお金は持った。忘れ物は・・ああいっぱいありそうだ。
頭ぐちゃぐちゃ。えーい、もう現地調達じゃあ!!
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そんなこんなでおおかたの予想通り、ドタバタと空港到着。
ドタバタしてたわりに全然時間に余裕がある。
腹が減ったのでそばやでカツ丼。うー最後のカツ丼なのかー?
でもなるべく平常心。ぜーんぜん普通だもーん。
こわくないもーん。
ビールも飲んでみる。なるべく普通にしてみることにする。
時間になったのでチェックイン。
四角をくぐったらびーっ。まあ鳴るだろうとは思ってたけどね、なんとなく。
靴を脱ぐ。そんでもびーっと鳴る。なんでやねん。
ドキドキしてるからか。そんなわけなかろうに。
変な機械で調べられたら大丈夫だったので無事チェックイン。
うーん・・・この四角をあと何度通過しなきゃいけないんだろう?
その度に鳴るのかな、やだな。
とりあえず通れたし、時間も余裕だったので、気持ちも余裕しゃくしゃく(のふり)で免税店とやらでタバコとか買ったりして、さあ、乗る飛行機はどこですかねー?とステュワーデスに尋ねると、「あのー走った方がいいと思います!まにあわあないですよ!」げー。なんでよ!うそでしょー???とりあえず走る。そしてなんとか乗り込む。間に合って良かった。
でもああ、飛ぶのね。えーい、飛んでやるー!!!
こわすぎですけどーーーー!!!
BGMはスティビーワンダーが「ユーアーザサンシャーイン♪」とノーテンキに唄ってます。
とか言ってるうちに飛んじゃうよーぐわーどおしよーかみさまぁ〜〜・・・・・
あら?・・・あらら?
気持ちいいかも。あれれ。飛行機好きかもー。
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成田空港で、搭乗手続きをして時間があったので記念撮影。
離陸直前。情けないくらいびびりまくり。
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ずっと寝てなかったから飛行機での睡魔がうれしい。
びびって寝るどころじゃないだろうと思ってたからよけい。
でも機内食はちょうど目が覚めて2食ともしっかり食べる。
いがいと美味しい。
でもスチュワーデスが外人ばっかりで飲み物頼むのも全部英語だからいちいち大変。
頼むのが簡単なのでついcoke。もしくはコーヒーか水。
グレープフルーツジュースがずっと飲みたいんだけど、なんて言っていいかわからず諦めてみたり。
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ぐがががーと寝てる内にヒューストン到着。問題の乗り換え。
トラブった時のために一応2時間とってあるからまあ大丈夫でしょ。
空港内もそんなにわかりにくくなさそうだし。
「うひょーここはアメリカか〜すげ〜」などとノーテンキに入国審査を待つ。
そのあと大変な思いをするとはつゆ知らず。
コワイおじさんが審査員。
自分の番になってカードを渡して、みんなに教えてもらったとおり「サイトシーイング」と言って問題なく通してもらう・・・はずが通してくれない。「ゴーアヘッド」と戻らされる。???なんでじゃあ????
とりあえずパソコンの所に行けと言うので、そのフロアーの隅にあるパソコンの所に行った。
「何故通れないのか?」と尋ねるもよくわからない。
黒人のねーちゃんが無表情のまま事務的に説明してくれるので、
英語がろくにわからずジェスチャーが頼りのボクにはさーっぱりわからない。
がびーん。どうするべ。
いったい何が問題なんだ??しばらく理解できず、ああ、ニューオリンズには行けないのか?このままトンボガエリか?
と半ば諦め気味になった頃やっとわかった。泊まる場所の住所が必要だったらしい。
なーんだ。でもげげげ。おいらヒロナリ家の住所を知らないじゃん。
でも電話で聞けばいいや。と電話をかけてもらうが留守電。げげげげ。
困った。書かないと通れない。適当に書くにも地名を知らない。どうするべー??
その時、知り合いが「ここのショーを観たらいいよ」と住所をメールで送ってくれてたことを思い出し、
そのメールを見せ、「あったあった!ここ、ここ!」と小芝居を打つ。
そしたら、ずっと怪訝な顔をしていた黒人のお姉ちゃんの顔がたちまち笑顔になり書き写してくれて、
無事飛行機に乗り遅れない時間に通れた。ふー助かった。
(あとで気づくがそれはニューオリンズではなくニューヨークの住所だった)
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冷や汗も冷めきらない状態でまたあの四角。やっぱりびーって鳴りやがった。
なぜなんだろう?ちょっと凹むなぁ・・。
それもあってほんとにギリギリな感じで搭乗。
もし乗り遅れたらボクは途方に暮れたに違いない。あっぶなかった。
今度は窓際の席。
座ってすぐ、隣りに座る人も息を切らして乗り込んできたけど、その人がなんともデカイ。
かなり太めの黒人女性。狭いシートがより狭くなる。
もう一回乗ったから余裕のつもりが、さっきまでの飛行機と全然違うカジュアルな感じにまたちょっとびびる。小さいし、本当にだいじょぶかいな?こんなのがほんとに飛ぶのか??
やっぱしこわいー!
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国内線。
一回乗ったからちょっと余裕。 |
でも無事離陸。国際線でずいぶん寝たから眠くないし、せっかく窓際だし、景色を楽しもう!
景色はとてもきれい。雲がきれいに並んでるとまるで雪国の森のようだったり、流氷のようだったり・・とてもきれいで感動した。下から見あげた雲と上から見る雲は全然イメージが違うんだなぁ・・。すごく不思議な感じ。雲ってすごいんだなぁ。
とか思って見ていると、時々旋回するたびにふーっと意識が遠のく。
寝ているような気もするが、これは実は気絶してるんじゃなかろうか??
意識が時々なかったせいか、思ったより早くニューオリンズに到着。
おりてすぐ、迎えに来てくれたヒロナリ発見。が、電話中。
電話の向こうは日本・・もとい、高円寺・・・もとい朝のスイッチ!
ボクがいなくてもいつも通りに呑んでるキョーコとジョーさん。
たった今初めて異国に降りたって感動しているところにナンタルチーヤ。
泥酔いの二人と電話で話してびみょーにテンションが下がっちゃったっちゅーの。
でもなんとか無事たどり着いて。めでたしめでたし。
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今回「ニューオリンズにおいでよ、ウチ泊まったらいいし」とありがたい声をかけてくれた裕美さん。
お言葉に甘えてお世話になりました。
裕美さん&ヒロナリ。夕飯何を食べるか相談中
少し休んで、夕飯は近くのピザ屋さんに連れて行ってもらいました。
アメリカは量が多いと噂にはきいてたけど、ピザでかすぎ。これLサイズじゃないの??
でも食べ残しても「ドギーバック」とやらで持ち帰れると聞いてホッ。
しかし本当に来たんだなー。ボクは今ニューオリンズにいるんだなー。着いてからずっとボーッとしてて不思議な感じ。
うーん・・ピザ、しょっぱいぜ!
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