列車に乗りながら歴史も知ることができる本
本書の初めに、新幹線の100系やら300系などという言葉が出てきてしまい、もしかして鉄道マニアの本を買ってしまったのかと慌ててしまいますが、これは単に作者の新幹線への思い入れの強さのあらわれだったようです。世界各国のどちらかというと(鈍行)と呼ばれるような、ゆっくりと走る、庶民派列車に乗り込み、車窓からの風景をめざし、途中下車するというような話。ゴージャス感あふれる話ばかりでなく、地元の人たちと肩を寄せ合ったり、お尻をぎゅーぎゅーに詰め込みながら座ったりしながらの列車の旅は、読んでいて、くすりと笑えるものでした。 作者は旅のプロかと思いきや、意外に2度もスリにあったりと、ちょっとおまぬけ(失礼!)な経歴の持ち主。 その分、なんだか人間味溢れる文章に思え、さらにさらりと読める文章なので、気軽に地図をめくりながら読めると思います。 言葉の通じない海外での切符の買い方アドバイスや、値段などが各ページに載っていて、実際の旅行にも少し役に立ちそうに思えました。 (完璧なガイドブックにはならないと思いますが・・・)
PHP研究所
世界一周!大陸横断鉄道の旅 (PHP新書)
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