[Space:1999トップ] [入り口へ]
前の話へ 次の話へ

第14話
宇宙によみがえった死者

 月は新たな惑星に近づいていた。コンピュータはその星を「テラ・ノバ」と名付ける。地球にそっくりな星ですぐにも移住が可能なようであった。
 テラ・ノバ第1次調査隊はアルファに意外な人物をつれて帰還した。5年前の「アストロ7計画」の途中、木星付近で死亡したと思われていたリー・ラッセル博士(ヘレナの夫)を発見したというのである。木星からはるかに離れたテラ・ノバに何故彼がいるのか?しかしコンピューターがあらゆるデータを照合しても、彼はリー・ラッセル博士以外の何者でもなかった。喜ぶヘレナ。
 しかし、ドクター・マシアスの調査でリーは生命維持のためのエネルギーを看護しているヘレナから吸収していることがわかった。リーは、アルファのメンバーにテラ・ノバに行けば死ぬと言い残して絶命する。しかもその死体は検死中に消えてしまった。
 コーニッグはリーの警告を無視して、テラ・ノバ第2次調査隊を組織する。コーニッグ、ヘレナ、モロー、サンドラがテラ・ノバの大地に降り立った。まるで楽園のようにすばらしい自然に満ちあふれていた。ここなら永住できるかも知れない。
 そのころアルファでは空気洩れ防止シールやプラスティック類が弱くなるという原因不明のトラブルに悩まされていた。コーニッグは直ちに帰還の準備にかかるが、モローが急死し、サンドラは失明する。そしてイーグルはカーターを乗せたまま爆発してしまう。さらに追い打ちをかけるかのように、ヘレナとコーニッグの目の前で月が大爆発を起こしてしまった!!
 逃げまどう中で、サンドラは行方不明に、そして岩につぶされてコーニッグは死亡する。今やヘレナただ一人が残るだけである。その彼女の前に再び夫リーが姿を現す。彼は5年前に謎の放射線に曝され反物質世界の人間になってしまった。そう、テラ・ノバは反物質の世界だったのだ!(なぜ常物質のコーニッグ達が行った時点で大爆発しなかったのか?っていうツッコミはなしね。当時そこまでの科学的認識がなかったのでしょう。)リーは二人が別れ別れになる運命であることを理解していた。リーは彼の身についた不思議な力を使い、すべてを元通りにした。月からの移住計画は中止される。ヘレナは別世界に生きる伴侶リーに永遠の別れを告げた。


原題:Matter of Life and Death
本国では第2話
脚本:アート・ウォーレス Art Wallace
   ジョニー・バーン Johnny Byrne
監督:チャールズ・クライトン Charles Crichton
ゲスト出演
 リー・ラッセル : リチャード・ジョンソン Richard Johnson
 パークス : スチュアート・ダモン Stuart Damon

宇宙