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第11話
宇宙の悪魔 地獄のマシーン

 月面基地アルファに接近してきた巨大スペースマシーンはアルファのコンピューターを支配下に置き、コーニッグ・ヘレナ・教授にスペースマシーンの中へ来るよう要求した。
 マシーンの中では声だけが聞こえる高圧的なグエントと温厚なコンパニオンという老人が3人を迎えた。グエントは3人に必要な物資を要求する。3人をアルファに戻すようにコーニッグは求めるが、グエントは高圧的な態度を変えず要求のみを続けた。
 グエントに仕える老人コンパニオンは衰弱し今にも死にそうな状態であった。ヘレナは彼をアルファで治療したいと訴えるが、それも聞き入れない。起こったコーニッグはアルファにマシーン攻撃を命じるが、マシーンはびくともしない。逆に反撃のあまりの凄まじさに攻撃を中止させた。
 コンパニオンはグエントは自分の分身であり、このマシーンそのものがグエントであると語り、死亡した。グエントはコンパニオンの死に動揺するが高圧的な態度はゆるめず、物資を要求する。人工心臓の故障で死に瀕した教授を、グエントはなぜか助けたりもした。しかし要求は厳しさを増す一方であった。実はグエントのエネルギーは尽きかけていたのだった。それに気づいたコーニッグは攻撃を再開!しかしグエントはなかなか倒れない。さらにコーニッグ達にコンパニオンの代わりに留まるように要求さえしてきた。しかし諦めなかったコーニッグの読み通り、ついにグエントのエネルギーは尽きた。コーニッグに答えて、グエントは正体を語り始めた。
 デルマー・ホイス・プレバス・グエントは惑星ゼモの科学者で、巨大なスペースマシーンを建造し、そのコンピューターに自らと全く同じ人格を与えた。そして”2人”は新たな知識を求め宇宙へ旅立った。しかしいつしかマシーンは強力になり、ついには”グエント”の名を取り上げ、人間のグエントをコンパニオンと呼ぶようになったのだ。
 すべてを語り終えるとグエントは3人を解放し、月面の山に衝突した。本来の目的を見失ったグエントの旅の終わりは爆発による無だった。


原題:The Infernal Machine
本国では第21話
脚本:アンソニー・テルピロフ Anthony Terpiloff
    エリザベス・バローズ Elizabeth Barrow
監督:デビット・トンブリン David Tomblin
ゲスト出演
 コンパニオン : レオ・マッカーン Leo Mckern
 ウィンター : ゲーリー・ワルドホーン Gary Waldhorn
宇宙