Various Artists


MOTOWN: THE HITS COLLECTION


1995 Motown
Disc-1
1. Baby Love
2. My Guy
3. Reach Out, I'll Be There
4. For Once In My Life
5. The Tracks of My Tears
6. What Becomes of The Brokenhearted
7. I Heard It Through The Grapevine
8. Ain't Too Proud To Beg
9. Ain't No Mountain High Enough
10. Walk Away Renee
11. I Want You Back
12. How Sweet It Is (To Be Loved By You)

13. Reflections
14. (I'm A) Road Runner
15. Ain't No Sunshine
16. With You I'm Born Again
17. Being With You
18. One Day In Your Life
19. I Just Called To Say I Love You
20. Nightshift
21. Upside Down
22. Hello
23. End of the Road

(以下 Disc-2 に23曲、Volume 2も2枚組で全48曲収録)


 ちょうどロンドンに住んでいた95〜6年に買ってきた2枚組×2セットです。
 自分が買ったものは微妙にジャケットとタイトルが異なっていて、Volume 1 は白っぽいジャケにブラックの女の子の顔半分をあしらったデザインでタイトルも "MOTOWN: The Ultimate Hits Collection" とあります(94年発売)。これが好評だったので、Volume 2 も出すことにしてジャケットも一新したものと思われます。(2セットめの方は上のジャケ写真の赤ヴァージョンで所有しています。) Volume 1 の曲目が微妙に異なっている可能性はありますが、大勢に影響はないでしょう。

 モータウンレーベルの30年以上に及ぶ歴史を一望できる、素晴らしきコレクション。
 ブラックミュージックの原点にして、米国ポップスの聖典。ここに収められている約100曲は、既にクラシックです。どんな時代にも、どんな世代にも、ほぼ間違いなく聴き継がれ歌い継がれていく珠玉の名曲集。

 いや、何のことはないシンプルなラヴソングがほとんどです。それは楽曲タイトルをご覧になればお分かりのとおり。メアリー・ウェルズは自慢の彼氏を歌い、ジャクソン5は帰ってほしいのと訴える。スティーヴィーは「愛してる」って伝えるために電話をかけ、ライオネルはハローと呼びかける。ビリー・プレストンとシリータは相手のおかげで生まれ変わり、ボーイズIIメンは道の果てまで愛し続ける。ダイアナはママに「恋はあせらず」とアドバイスされ、道化のスモーキーは涙を流す。でもシャニースは貴方のスマイルが大好き。はっきりいって、そんな歌ばかりです。

 でも結局、シンプルなラヴソングこそが一番強い。一番心の琴線に触れるのです。それはどこの世界、いつの世代でも同じこと。人は人に恋をして、付き合ったり、別れたりしながら生きていく。その時々に貴方の心に響く歌が、きっとこの中に見つかるはず。

 レーベル単位で音楽を聴く、という楽しみを教えてくれるのはやっぱりモータウン。全編を貫くスモーキー・ロビンソンやホランド=ドジャー=ホランドやノーマン・ホイットフィールドといった天才作曲家陣による楽曲と、ベニー・ベンジャミンやジェイムズ・ジェマーソンやロバート・ホワイトら職業的バックバンドによるソリッドでキャッチーなビート。その上で個性を競い合うアーティストたちのキャラ争いを微妙に感じとるのもまた一興。


 毎日聴く必要はありません。
 でも、日常にちょっと疲れた時に立ち寄れる隠れ家を持っておくのも、きっと悪いことじゃない。
 ふとした瞬間にパラパラとページをめくりたくなる永遠の愛読書。

 僕にとって、そんな宝物なのです。モータウンヒッツは。


お気に入りベスト3
1. "My Guy" - Mary Wells
2. "Touch Me In The Morning" - Diana Ross
3. "I Love Your Smile" - Shanice
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