<1985.9発行 『すけっちぶっく』改刊VOL.3 より>

Special Interview
音つばめ冬の時代を支えてくれている     
    『すけっちぶっく』皆さんへ

グループ名を変えて、グループの生命を賭けて頑張るというそんな意気込みと、
そして、いよいよアルバムの発売とステージへ向けての気持ちをお伝えしようと思います。
皆さんもじっくり読んで、秋からの活動に注目する準備をして待っていて欲しいと思います。
1985.6.14 CBS/SONY信濃町スタジオにて 

 
優平 まだ最終決定がないけど、いろんな人が僕の曲を唄うんだ。そのうちの何曲かがHitするとするよね…。で、僕等のアルバムは、やっぱり相乗効果ってのが出てくるでしょ。
僕等も今回のアルバム、絶対売らなくちゃいけないし、で、そういう盛り上がってきた時からライブをもう一回よろうと思うのね。
今やっても、ずーっと僕等の事を知ってくれてるお客さんしか集まらなんないし…もちろん、それはそれでコンサートとしては成り立つんだけども。
もう、今の時期になって、そういう事ばっかり、変な言い方するけど、マスターベーションっぽい事ばっかりやってても、どうしようもない所迄来てるから、やっぱりきちっとした形でHitを出してね、で(コンサートに)行こうって人が、ホントに友達誘いやすい状況にね、してからやりたいのね。
その為には、コンサートする時間があったら、ラジオに出たりとか、そういう事を充分一杯したいね、今。
今は、新曲がまだ決ってないから、ラジオに出れないけれども、新曲がどれだって決ればね、業界でプロモーションってよく言うけど、そういった形で、ラジオとか相当数やってみたいし…。そういう事やる方がコンサートやるよりも、より多くの人に知ってもらえるしね。
で、ある程度「あの曲いいね。」って事で、チャート(順位)が上がって来た頃に、どんどんコンサートやって、実際の我々の音を聞いてもらって、大きなパワーにしたいのね。
井上陽水、来生たかお、佐藤隆、Nobody、大沢誉志幸など、最近はアイドルや他のアーティストに曲を提供しながら活躍するという人が沢山います。
ーー TV出演に対してはどうなんですか?
優平 TVはやめた方がいい…。
ーー 難しいですよね、TVは。
優平 うん。TVは緊張するしね、TVはダメなんだ。
ーー 皆から送ってもらったアンケートに「是非出て下さい。」という意見もあったんですよ。
優平 出られるような状況になったら出るけどね。本当に売れてチャートがBEST10位になったとかね、そういう時になれば、もちろん出るけれど。
今ね、Hit曲なくてコンサートやるのって、しんどい時代だから…。
岡林信康、吉田拓郎etc.の全盛期は、今よりも音楽のジャンルがはっきり別れていたように思います。TVには、ギター片手に…というアーティスト達は、そう安々とは出なかったし。ベスト10など気にせずに自分達のやりたい事を出来たのではないかなあぁーと思いますが…。
ーー いきなり、ファーストコンサートを武道館でやっちゃう新人とかいますけど…。
優平 あれ、いきなり武道館でやれるの、Hit曲あるし名前知られてるからなんだよね。デビューしたからやるんじゃなくて…。
だからやっぱりHitがあれば(一緒に行こうって)誘いやすいと思うのね。分かってもらえるから。
「音つばめのコンサート行こう!」なんて言って、「だれー?」って言われるんじゃね、つまんないと思うのね。だからそういう状況を早く作ってね。それでやろうと思ってるから、まぁ、もうちょっと待って欲しいなぁー。
で、それが出来なかったら音つばめは辞めちゃうわけだし。
ーー 音つばめの音楽って、聞いてもらえれば分る音楽だと思うんです。
だから、いろんな所でいろんな人に聞いてもらえるのはラジオが一番いいんですよね。
優平 要するに、コンサートやるって言ったって、人があんまり集まらなくて、知ってる人(今までファンだった人)しか集まらなかったら、広がっていかないでしょ。
そういう事の繰り返しをやってても、もうダメだから、やっぱりいろんな媒体使ってね。もちろんTVもチャンスがあれば出ようと思うしね…、あんまり出たくないけれども…。もう、今さら(出たい、出たくないと)言ってられないからね。
だから、うーん、今、『すけっちぶっく』にいる人は「音つばめ、何やってるんだろう…?」って思っているかもしれないけど、もう、僕等、ホントに逆の意味から言っても、一番大事な人だからね。僕等の冬の時代を支えてくれてる人だから。だから、いくら感謝してもしきれない。
そういう人達と(Hitしてから)後でミーハー的に(ファンクラブに)入ってくる人とは、もう、全然違う見方を僕等もしてるからねェ。
だから…『すけっちぶっく』の人数が少なくっても何とも思わない。淋しいなとかも思わない、あんまり。
ーー ファンクラブって、別に人数が多いからって、それがいいわけではないので、(人数は)気にしないでいいのかなぁーとも思うんですが、、でもやっぱり公にあるファンクラブだし、何て言うか、音つばめに値するだけの人数がいてもおかしくないんじゃないかなぁーって。
まとまった人数がいれば、ファンクラブとしての活動もいろいろ出来るだろうし、各地でファンのつどいとか後援会みたいな活動とか支部なんかも出来るだろうし…。
まだまだ音つばめを知らない人が一杯いるんですよ…。
優平 うん、そうだね。
あのね、かつてもそうなんだけど「『すけっちぶっく』に入ろう!」みたいな運動ってないのね。今迄なかったわけ…。だから、例えばHit曲とか出るでしょ、そうしたら一度そういう『すけっちぶっく』のPRもしたいしね。雑誌とかには載せた事あるけどね、もちろん。
ーー とりあえず(ファンが)一人でもいれば二人になる可能性はあるんだから、自分一人で聞くのもいいですが、お友だちとかにも聞かせて…と言うか、聞いてもらって、良かったら(気に入ったら)ファンになってくれる訳だから。
『すけっちぶっく』の皆さんにお願いしたいです…、今まで聞くチャンスのなかった人達に是非一度、音つばめの存在を知らせて欲しいと思います。そして、これからの活動が、もっと大きくなる様な状況を作って欲しいと思います。
会報VOL.2、3と優平さんにいろいろとお話を伺った事を書いて見ましたが、皆さん、どうでしたか…?
なかなか難しいので、私には理解するのにまだまだ時間のかかろそうな内容もあります。
音楽って、一言で云うと“音を楽しむ”というのが基本なんじゃないだろうかと思います。
楽しむと云ってもゲラゲラ笑いながらとか遊びながら…というのではなくて、本当に心から気持ち良く唄ったり演奏したりする時にこそ楽しんでるって言えるんではないですかね?
今まで7年間、つい先日で8年目に突入した音つばめももちろん音楽をやっています。
でも、何か欠けてるんですよね、その音楽の中には…。何が欠けているのだろうとそんなに深く考えなくても答えはすぐ分ると思います。答えは、音つばめとしての本当の楽しみがないってことです。まだまだ色々な楽しみ方があると思うのです。
「それならどんどんやればいいじゃないの…。」と言われそうですが、そう簡単に出来るもおのではありません、この事については優平さんがインタビューの中でも言ってましたので、皆さんお分りだと思いますが…。
“好きだから音楽やる”とかだけでは、この道は進めるものではないんですよね。
アーティストだけが悩み苦しむのではなく、そのアーティストに共感・共鳴した仲間と一緒に、もっと良い状況で楽しむ事の出来る様に頑張れたら…と思います。
偶然にも、この『すけっちぶっく』で仲間になった皆で、これからも沢山のステキなスケッチを描き続けていくためにも、頑張りましょう!
そして、音つばめは一方通行の音楽をやっているのではないのですから、皆さん何あったらどんどん知らせて欲しいと思います。