1指の練習(左手フォームの練習)


左手フォームは場合により右手(弓)フォームより難しい事もありますが、
理想を言えば、できるだけ早期に⑦くらいの段階に到達したいです。
半年~ 最低でも開始2-3年のうちにはこのレベルまで到達できるようにしておきましょう!
3年以上よくない左手フォームで演奏をしていると、綺麗にするまで(再び修正するまで)に
非常に時間を要したり、困難になります。

ただ、同時に⑤以降の項目は、幼少期は少し難しい面もあるかもしれません。
⑤以降は5歳程度~開始。。を目安に、それ以下の年齢でも出来るようであれば少しずつ試していってみましょう


A1 の練習 伴奏音源

① まずは、多少フォームは気にしなくていいので、音程よくシールの上にのせ、しっかりと押さえられるようにしていきましょう!
 @バイオリンは右手は弾きたい音の強さにより力の入れ方はまちまちになりますが、
左手は基本、どのような音を出す場合でも結構しっかりと押さえる事が綺麗な音を出すコツとなります
右手が利き手の場合、利き手でない方の手に力を入れる。。という感覚が難しいと思います。がんばっていきましょう!


② できるだけ「指先」で押さえるように。。していきましょう
 同じく、できるだけ指の硬い部分で押さえた方がいい音になります。
指の中では指先が一番しっかりとしているので、指先で押さえるようにしましょう!
(また、かなり先の習得技術になりますがビブラートをかける際に出来るだけ指先で押さえるように出来ていると有利です)
+ また、この段階へ来たら1つ前の 開放弦の練習 を 手放しで 弾く練習を出来るだけ開始しておきましょう
@ ⑤の左手フォーム練習段階に入るためには、手放しでバイオリンを構えられる事が前提となってきます。
早期にそちらも出来るように準備・練習しておきましょう


③ 他の弦(こちらの伴奏音源パターンの場合A線以外) に出来るだけ触れないように、しっかりと 「指を立てて」
 「出来るだけ目的の弦のみ」 を押さえるように。。気を付けてみましょう
 @ ②が出来た段階でほぼそのように。。なっている事が多いですが。。一応確認しておきましょう



④ 左手の親指の関節をまっすぐにするように(のばして)みましょう!@曲げないように。
逆反りできる場合(遺伝体質によります)逆ぞりまでしてしまってOKです。また、逆反りは
体質にもよるので、その場合は出来なくても構いません@とりあえずしっかりと曲げてしまう事をなくしていきましょう!

また、親指位置は弾く曲の調、使用技術レベル(ポジションを使うか否か)、弦。。などにより
微妙にベスト位置が変わるので(上級者は演奏を見ていると、無意識的にベスト位置を
微妙に調整しながら弾いている人が多いようです)唯一絶対の適正位置というのはないのですが、
現状としては1指シールの真隣くらいに設置しておくようにするといいでしょう。
2指シールに近くなってしまったり3指シールあたりに設置は不利点の方が多いので、
やめた方がいいでしょう。ベストは1指シール位置、許容範囲では1指シール~より下方(スクロール側) 上記のように2指・3指シール側に近くならないように注意をしておきましょう


 また、①の項と矛盾するようですが、しっかり押さえよう。。と思うと左手親指の関節は曲がりやすいです。
が、曲げてしまうと今度は指が広がりにくくなります(この辺りになってくると曲としては小指などを
使う曲段階レベルになってきている事が多いでしょう)特に3指と4指の指間は親指の関節を
曲げない方がしっかりと広がります。とても手が大きい。。など(大きめの身長の欧米人など)であれば多少曲がっていても
こちらの幅が問題ない事もありますが、経験則で言うと身長が175~ を超えないようであれば(一般的な日本人では
まず超えにくいでしょう)そちら以下の身長の一般的な手の大きさとバイオリンのフルサイズ(大人が使うサイズ)
を考慮すると、親指を伸ばさないと開きがキツくなります = ほとんどの日本人であれば上記親指を伸ばすフォームの方が
都合がいい場合が多いという事です

また、ビブラートという技術習得をする際、親指でガッチリと指板をつかんでしまう持ち方をしていると
綺麗にかかりにくいです。 という事で利点もないわけではありませんが、一般的日本人の体格ですと不利な方が
多くなると思うので、左手の親指は伸ばすようにしてみましょう!

また、この辺りから少し押さえる事に慣れてきた頃だと思うので、指先に入れる力以外の 「無駄な力を省く」 という目的もあります。
最初は分離が難しいですが、親指あたりの筋肉は指先で使う筋肉とは少し別です。
分離させ、親指はさほど力を入れず(無駄な力を抜いて) 指先と押さえる筋肉のみに集中させる。。を意識していきましょう!



⑤ 手首(+手のひら)が楽器やネックに触れないようにしましょう
 ※こちらの項目は基本、上記 手放し の技術習得済みである事が前提になります。まだできない子は
早期にそちらが出来るようにしてから入りましょう!

手放しで楽器を構え、手首をまっすぐにした状態で、親指と人差し指の付け根をかるくあわせる感じにし
@親指と人差し指で小さなYの字を作るイメージです できた親指と人差し指の隙間でそっとネックを持ち上げる感じで。


最初はこちらのフォーム、なかなか大変だと思うので、まずはこちらの練習のみから、
少し慣れてこれたら(何も言われずこちらの練習でフォームがきちんと出来るようになったら)

音階 → 曲  でもこちらのフォームをとれるように意識していきましょう!



⑥ 親指を上記写真のように、あまりネックから飛び出ないようにしてみましょう@少し弾く弦によって最適位置は変わりますが、
A線1指を弾く際は上記くらいの位置が都合いい事が多いです


⑦ ⑤~⑥が理想的にできているとこの状態になっている事も多いですが。。 親指の指紋部分を出来るだけ自分の方を向くように
@4指を適正位置に押さえようと思って手をひねるとこうなりやすいです
してみましょう!

このようになっていると、すべての指が適正位置から近い位置に待機出来る事になり、より早いフレーズを弾く際などに
非常に有利になります。1指しか使わないこの練習であっても、より実践的に(レベルのそれなりな曲では全ての指を基本使いますので)
どの指も素早く取れるような形にしておくように。。を心がけてみましょう!


⑦のフォームが取れるようになるまでは(4指の練習に入っていても) 1指の練習は続けるようにするといいでしょう。
逆に⑦のフォームが完璧に取れるようになっていれば1指の練習は省略して4指の練習のみにしても(時間節約するのも)悪くはありません。




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