血のシミ柄のドレス。底なし沼のように重く暗い瞳。
しかし少女達は生き続ける。
攻撃性、わがままさ、貪欲な感情を果て無き明日へ羽ばたかせる。

解放の歌/気高き少女達の咆哮

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苦痛と悪意に満ちた孤児院から四人の少女は脱走した。

砂漠の夢を見る。
渇きの極限へと旅立つ――

すっかりくすんだ瞳は、初めて地平線を認識した。
失ったはずの感性を蘇らせる草木のにおい。ごおごおと吹きすさぶ風の味。肺を通り抜ける清涼感。
四人は初めて生を覚え、自身を覚え、絆を覚えた。

子供のように膝を抱え怯えたりはしない。
私を縛るものは、ひとつも無いのだから――

命の息吹をこの身にたたえ、愛する仲間と心は繋がる。
弱さを強さに変えて少女達は行く。

「あなたの悩みは一つだけさ。愚直な私を見て笑えばいいよ」

私はみんなにとって唯一の悩みになりたい――と誰かが言った。
「どんなことでも、どれだけの時間がかかっても私が必ず解決するよ。
  私は愚直なんだ。みんなはそんな私を見て、苦笑いでもしていればいい。
 みんなの将来の不安は私がいること、ただそれだけで良いんだ。
 他に悩む必要はいっさい、無いんだ」

絆は試練の度に強くなるから。
――行こう。



使用楽器 : JUNO-D、FP-5、声、初音ミク
使用ツール : ピストンコラージュ、wavior
制作 : 2008/11/05