Rearward in Italy / COMPILATION

 on JAZZCRITIC VOL.69

ダスコ・ゴイコビッチの希少音源を含むイタリア・ジャズのコンピレーション。
Rearward in Italy
(It:Rearward/Schema RW113)
Compiled by Gerardo Frisina
01/AMEDEO TOMMASI TRIO with JACQUES PELZER / Coltrane
02/SESTETTO BASSO VALDAMBRINI / Monotonia
03/DUSKO GOJKOVIC / Kosmet
04/VITO TOMMASO / I Giovani D'Oggi
05/SANDRO BRUGNOLINI with HELEN MERRILL / Helen's Blues
06/AMEDEO TOMMASI TRIO / Night In Tunisia
07/PIERO PICCIONI / Big Noise
08/PIERO PICCIONI / Just For Fun
09/QUINTETTO BASSO VALDAMBRINI / Lotar
10/QUARTETTO DI LUCCA / Estate 61
11/ARMANDO TROVAIOLI / I Quattro Cantoni
12/DINO PIANA / Il Cielo In Una Stanza
13/DINO PIANA / Estate
14/QUINTETTO BASSO VALDAMBRINI / Oscarnova
15/MARK 4 / Prima Visione
16/NEW JAZZ SOCIETY / Appassionatamente

Rearwardから初のコンピレーションCDが発売された。
「クラヴ」周辺から支持され、多くのコンピレ物を出しているSchemaの傍系
レーベルならでは構成で、ストレートアヘッドからコマーシャルなものまで
が混在した面白い内容となっている。

<1>は、 94年に惜しくも亡くなったベルギーのサックス奏者ジャック・ペル
ツァーとのワンホーン・トリオによるコルトレーンへのオマージュ。 <6>で
軽快なソロをとるトマシは、チェット・ベイカーがイタリアの刑務所から出
所した62年の録音に参加していたピアニスト。

<2,9,14>は、ジアンニ・バッソとオスカル・ヴァルタンブリーニによる編成
違いのコラボレーション。以前御紹介した"SCHEMA SEXTET/LOOK OUT tribu-
te to Basso/Valdambrini"は、このグループに捧げられたもので、 <9>はス
ケマ・セクステットも採り上げており、聴き比べてみるのも面白いかもね。

<3>は日本で異常人気のダスコ・ゴイコビッチがアンディ・シェーラー、 ヴ
ィンス・ベネディッティ達と1974年にローマで録音した"SLAVIC MOOD(Vista-
TPL1 115)"からの希少音源。アルバム・タイトルにあるように哀愁を帯びた
日本人好みの曲。

<10>のカルテット・ジ・ルッカは、何年か前にCD復刻された"Quartte Di L-
ucca(RCA Intaliana ML 10361)"からの1曲。このグループのピアニストであ
るヴィト・トマッソは、 <4>でリチャード・クレダーマンのような不思議な
作品が採り上げられている。

他にも、ヘレン・メリルの渋いバラード<5>、 イタリア映画界で活躍する作
曲家のCTI路線のような<7,8>,映画「黄金の7人」で有名なアルマンド・トロ
ヴァヨーリのバップ作品<11>, チャールス・ミンガスの「クンビア&ジャズ
フュージョン」に参加していたトロンボーン奏者ディノ・ピアナの <12,13>
など興味深い音源がてんこ盛り。
イタリア・ジャズに興味がある方は、是非聴いてみて頂きたい。
<9/Apr./2001>

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