ERALDO VOLONTE

 on JAZZCRITIC VOL.69

エラルド・ヴォロンテが2ベース、ピアノレスで挑んだアグレッシヴな作品。
Eraldo Volonte / FREE AND LOOSE
(It:Rearward/Schema RW114←It:Windsor WRLPS 1001)
Recorded May 1968,Milan at Studio Microphone
Eraldo Volonte(ss,ts)
Oscar Valdambrini(tp)
Dino Piana(tb)
Giorgio Azzolini(b)
Benoit Charvet(b)
Franco Manzecchi(ds)
1/Free And Loose
2/Dialogue
3/For Gaslini
4/Six For Arpo

マーティン・ルーサー・キングが暗殺された翌月に録音されたヴォロンテの
作品は、従来の作品と比較してフリーフォームへと大きく傾斜している。

この1968年という年は政治的な変革だけでなく、ジャズのフィールドにおい
てもセシル・テイラー、ドン・チェリー、ファラオ・サンダースを中心とし
たJOCAが "THE JAZZ COMPOSER'S ORCHESTRA(JCOA)"を、マイルス・ディヴィ
スが"Miles In The Sky"を録音するなど、年頭から熱気に包まれていた。

その余波は、当時イタリアを度々訪れていたドン・チェリーやスティーヴ・
レイシーによって伝えられていたのだろう、合州国におけるムーヴメントを
消化吸収した高いクオリティの音楽が記録されている。

この作品に、前年に亡くなったコルトレーンとの関係性をまったく否定する
ことは出来ないだろうが、 <2>で垣間見る事が出来るクールネスな構成美は
欧州人であるヴォロンテならではのものだろう。
<9/Apr./2001>



Eraldo Volonte / JAZZ (NOW) IN ITALY
(It:Rearward/Schema RW115←It:Equipe EQLP 1001)

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