調査結果です
トレーディングカードの人気のひみつを探る。 
どのようなトレーディングカードがあるかを調べる。 
購買層はどのような人達かを調べる。 
その不況をものともしない販売戦略とは何かを知る。

まず1番目。

トレーディングカードの人気のひみつを探る。

トレーディングカードって言うのは何なのかから説明します。 トレーディングカードは別名コレクタブルカードとも言い、 たくさんあるカードを集めていく形式のカードです。 野球チップスに付いてくる野球カードやビックリマンシールなどがイメージ として近いです。 最近はキャラグッズの中にこのジャンルがたくさんあり、色んな意味で賑わ いを見せています。(^^;; ではトレーディングカードゲームとは何か? これは、カードの中にそれぞれ個別の効果を持たせ、それらをプレイヤーが 自由に組み合わせて勝敗を競うのがトレーディングカードゲームです。 通常小さな袋に三枚から十数枚(これはトレーディングカードの種類によって 違います)のカードがランダムに入っています。 さて、何故このトレーディングカードというジャンルが売れているのかいく つかのトレカを扱っている店で聞いてみるとマジックの日本語版が発売され てTCGプレイヤー人口が増えたこと、そしてそれがトレカと言うジャンルの市 場を確立させられた事が上げられるようです。 しかも、そこをすかさずコナミなどがキャラグッズとして大量のトレカを販 売しました。 これにより、日本でもトレカの市場が確立しました。 まあ、元々ビックリマンなどがすたれてしまっていてコレクション商品の市 場がぽっかり空白だったことも原因の一つかもしれません。 これは私の憶測ですが。

どのようなトレーディングカードがあるかを調べる。

まず、トレカは2つに大別できます。 *一つは純粋にコレクションするだけのもの。 *もう一つはTCGつまりゲームとしての面白さも追求できるもの。 今回は、この中からいくつかを紹介して行きます。 純粋にコレクションをするものは最近日本でも増えてきましたが、 どのようなものがあるかいくつか上げますと、 スポーツ、アニメ、マンガ、ゲーム、アイドルこの5つのジャンルが主流です。 (って言うかこのほかを私は知りません) このジャンルの特徴は、レアリティーの高さがはっきり分かり易い、と言う 事が上げられます。 レアリティーの高いカードをスペシャルカードと言うことが多いようですが、 そういうカードはどれも例外なく「きれい」な物が多いです。 例えば箔押しをしてあったし、ホログラムであったり、透明のプラスティッ ク版にプリントしているものであったりです。 しかし、この種類のカードはスペシャルでなくてもきれいなものが多いこと は事実です。 そしてカードファイルに入れて鑑賞することを目的としていますので、カー ドの裏面が9枚一組のパズルになっていることもあります。 (ファイルはA4サイズで1ページに9枚はいるようになっています) このジャンルのカードをいくつか挙げますと「ああっ 女神様」、「White Album」、 「山田まりや」などが上げられます。 次はTCG(トレーディングカードゲーム)と言われる種類です。 こちらは主にゲームをするのが目的ですので、カードの裏は多くの場合同じ 絵柄になっています。 ゲームによっては山札を2つ用意するものもありますが、それでも2種類しか ありません。 そして、カードにそれぞれカードの効果を書いてありますので、それぞれの カードは絵柄が独立しています。 TCGも絵柄がきれいなのはたくさんありますが、レアカードだからと言って必 ずしも絵柄がきれいだと言うことはないようです。 ただ共通してるのは、カードに書かれている効果はたいていの場合えげつな いようです。 日本でこのTCGというのがはやったのは1996年秋にWizards of the Coast社か らMagic: the Gatheringの日本語版がリリースされてからです。 それまでは、一部のテーブルゲームマニアによってプレイされていましたが、 翻訳をスザク・ゲームズの朱鷺田祐介が手がけ、大手のホビーゲーム会社であ るホビージャパン社が、宣伝・広報をやったので敷居が若干低くなり、次いで、 週刊少年ジャンプの読み切りマンガ(遊戯王)でM:tGとポケモンカードを合わ せたようなゲームを描いた(作者はちゃんとM:tGを参考にしたことを巻末コメ ントで言っています)ところからカードゲームを全く知らない人達にまで認知 されるようになったのです。 ※ただ残念なことに、その時のジャンプが手元にありません。確かに描いて いたのはしっかり覚えているんですが……誰かバックナンバーを持っていた ら譲って頂けないでしょうか?(苦笑) この後日本産の良質なカードゲームが次々と生まれています。 このジャンルのTCGをいくつか上げると、「Magic: the Gathering」、「Monster Corection」、「遊戯王TCG」などが人気のようです。

購買層はどのような人達かを調べる。

では、購買者の層はどのようになっているのでしょう? 現在は子供から大人まで幅広い年齢層に受けていますが実際の年齢を挙げる と、10歳前後から30代後半までに限定されてきています。 やはり、日本ではいまだM:tGが標準であり、ある程度の英語力を必要とする ので、自然と中学生以上が多くなるようです。 しかし、最近はモンスターコレクション、カオスギアやポケモンカードなど の良質な日本産のTCGが多数あり、また人気もあるので小学生のプレイヤーも かなりいるようです。 ただ、面白いことが一つあります。女性より男性の方が圧倒的に多いと言う 事実です。 これは私がフィールドワークをした店はどこでもそうです。女性を見るのが 極めて珍しいと言っても良いでしょう。 大体割合で言えば、80〜85%が男性だと言っても良い位です。 この辺に男性と女性の趣味の志向が出てくるのでしょうか?これはまた機会が あれば調べてみたいと思います。

その不況をものともしない販売戦略とは何かを知る。

ここで語弊があったようなので最初に訂正しておきます。 必ずしも「不況をものともしない」ということはないようです。 去年初冬あたりから一部のトレカで半額セール、酷い時には1/5で叩き売られ ているケースがありました。 しかし、それでもこのトレカの市場は割合活気付いているようです。 まず非ゲームのトレカから、ビックリマンチョコのバブルの時に見られるよ うなコレクターを乗せる販売戦略の上にキャラクターグッズの販売戦略を同 時に進めているからで、アニメやゲームの「キャラ萌え」の欲望を巧みにつつ いています。 今一番良い例がTo Heartのトレカシリーズです。まず、ハイグレードバージョン という名前で第一弾を出して、それが予想以上の反響を呼ぶとトレーディン グポストカードをリリース。さらにほとぼりの冷めない内にトレーディング マスコット第1弾、トレーディングカードレギュラーバージョン(第2弾)、ト レーディングポスター、トレーディングメタルカードと次々にリリースして いきました。 もちろん応募券を集めたら抽選でプレゼントが貰えたり、ディスプレー買い すると特別カードがもらえるとか甘いエサを付けることも忘れません。 去年の夏はそれこそ一月に再版も含めて3・4つくらいリリースしていました。 その度にゲームファンがたくさん買っていくのです。 しかし、TCGの方になると若干状況は違います。ゲームである以上プレイヤー の多寡によって収益は違ってきます。 そこで、まずゲームのプレイヤーを増やして行きます。 初心者に分かり易いハウトゥー本から上級者でも楽しめるような高度な戦略 書など関連書籍が充実するだけではなく、ホビー雑誌にも毎号ワンポイント レッスンや公式トーナメントのレポートが載っています。 そして、エキスパンションをバンバン出してゲームをより深く多彩なものに していきます。 だからTCGの場合にはまずプレイヤーを多く引き込む、ということが頭の中に あるようです。 実際、ポケモンカードが小学生から大人まで大ブレイクしている地域がある かと思えば全然そうでない地域もあります。 どれだけ周りにプレイヤーがいるかで売り上げは変わってくるのです。 今回のフィールドワークでは京阪神間のゲームショップしか回れませんでし たが、それでも人気のあるYCGの地域格差というものを感じました。 なかなかまとめられませんがそれでもかなり面白い結果になってます。

最後に……

インターネットのサイト巡りをしているとコレクション専用のトレ カよりもTCGのサイトの方が目に付きました。 やはり、ただ集めるだけではなく高度な戦略性を追求できるTCGの方がホーム ページのネタになり易いためだと思います。 それらのサイトが扱っているゲームの分布を見るとやはりM:tGが圧倒的に多 いです。そして、地理的な分布地図ではなくチャットやBBSでのつながりがま たそのTCGの分布地図を作っているのが面白かったです。
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