Traffic / John Barleycorn Must Die <1970> |
おすすめ度★★★★ |
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Ginger Baker Air Forceでの活動を終えたSteveは、初のソロアルバムの製作に入る。 Guy Stevensのプロデュースの元、早々に2曲の録音を終えタイトルも「Mad Shadows」と決まっていたが、常々自分と同じMindを兼ね備えたミュージシャンのバックアップを考えていたSteveは、結局Chris WoodとJim Capaldiを呼び寄せてしまう。 何だ、じゃあ4人中3人集まったなぁ...(しかもいない1人は出たり入ったりしてたしぃ)ってな感じで結果的にTraffic再編に行き着いてしまったのが本作である。 ソロアルバム用の楽曲の方が5と7、それにボーナストラックの8となりSteveの一人多重録音になっているが、前半の頭3曲に関してはChris Blackwellのプロデュースの元に3人で録音したモノだ。 ココでは3人の強烈な個性が交差する素晴らしい楽曲を披露。特に1〜2へと流れる展開はいつ聴いても鳥肌モンだ。 タイトル曲の6等で聴かれる絶妙な緊張感に溢れながらもあくまでCoolに響く、彼らの独特の世界は健在。 この後Blind Faithの戦友Rick Grechをベースに迎えが彼らは、再びRock界の海原に確かな道標を刻んで行くことになる。
〜特にお気に入りな曲達〜 まずは最高のオープニングナンバーGladだ。Jimの渋いリズムに乗って溢れ出すSteveのオルガンにピアノ、そしてChirsのサックスが縦横無尽に吹き荒れるカッチョ良いJazz Rockナンバー。 サイケを消化したUK Rockの発達が産んだ、見事な成果のひとつだ。 続いてメドレー調に流れ込むFreedom Riderがまた妙にカッチョ良い。ちょっと下品な音色を奏でるChrisのサックスに誘導されるSteveのヴォーカルも独特の方向性を辿る。 このファンキーなサウンドを支えるJimのドラムやパーカッションも、密かなMVPモノの活躍だ。 Empty PagesはTraffic独特のサウンドが聴けるロックナンバー。ちょっと平坦な演奏であるものの、ココでのSteveのヴォーカルがまた最高。絶対真似できんですな。 Steve一人の多重録音となったStranger To Himselfはアーシーなロックナンバーで、そのギターサウンドからはClaptonの顔もチラホラと。Blind Faithでやれば良かったのになぁ、この曲。 タイトルナンバーのJohn Barleycorn (Must Die)は、英国トラッドナンバー。刈られた後に酒になって再び人々を喜ばすというストーリーにTraffic自身の再編を例えたのか、本作の中でも一番の味わいを聴かせるナンバーだ。 SteveとJimのヴォーカルに絶妙に絡むChrisのフルートも素晴らしい。 ボーナストラックのLive音源はRick Grechを加えた時期のもの。ライヴ独特の空気に包まれながら聴くSteveのヴォーカルやChrisのサックスもまたイイ。 Live独特のJamっぽい空気も楽しめる好トラックだ。やっぱり、ボーナスってのは嬉しい。
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1 . Glad 〜※Bonus Trakcs〜
再び活動を共にした3人 |
(2000.8.27 再更新)
順路はこちら(工事中)
未定