Boz Scaggs / Boz Scaggs (1969) |
おすすめ度★★★★ |
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Steve Miller Blues BandのギタリストだったBozがSteveと袂を別れた後に、後のRock界で有名になるR&BのメッカMuscle Shoals Studioに乗り込んで吹き込んだ初のソロアルバム。 Muscle Shoalsには60年代後半のR&B界を支えた渋腕白人スタジオミュージシャンが所属しており、本作にもBarry Beckett(Key)やRoger Hawkins(Dr)といった名前がガッチリと名を連ねている。 しかし何と言っても一番の注目は、当時までココでスタジオミュージシャンとして働いていたDuane Allmanが全編に渡ってギターを弾いている事だろう。 自身のバンドも船出しようとしていたこの時期での"Skydog"Duaneの乗りに乗ったギタープレイは必修モノで、特に8におけるコブシ回りまくりのド演歌調ブルースギターは昇天もの。 後に白人R&Bを発展させたAORというジャンルで一躍スターダムにのし上るBozの意外なルーツが楽しめる貴重な1枚である。 ちなみにこの後DuaneはEric Claptonが結成したDerek & The Dominosのアルバム制作にも全編に渡って参加。様々なセッションを得て自身のバンドへの情熱も燃やして行く事となる。
〜特にお気に入りな曲達〜 オープニングはI'm Easyだ。Roger独特の重心の低いリズムとファンキーなベース、そしてDuaneによるブルースギターに乗って高々と歌い上げるBozが印象的。 オーソドックスなファンキーサウンドにホワイトソウル的なBozのヴォーカルが絡む世界は本作の魅力を集約しているナンバーと言っても良いだろう。 こちらも60年代後半のMuscle Shoals独特の味わいと言ってイイI'll Be Long Goneがお気に入り。ソウルミュージックにホノカに香るスワンプティストが心地良い。 こちらはカントリーソウルと言った感じのNow You're Goneは、Keith Richards辺りも後に目指した方向性を示す。しかしそのスタイルから土臭さを感じさせないところは後の彼の大成功を予感させるか。ま、このスマートさもまたイイ。 カントリー調の展開にソウル的な女性ヴォーカルを絡ませるアレンジが光るLook What I Gotは、スワンプロックの発展を予感させる好トラック。Duaneによるものと思われるドブロも美しく響いている。 こちらはまさにどカントリーと言った感じのWaiting For A Trainでは、前曲に続いてDuaneのドブロが堪能できるトラックだ。鼻への掛かり具合も心地良いBozの見事なヴォーカルにも注目。 本作のハイライトとして有名なのがLoan Me A Dimeだ。ミディアムテンポに展開するブルースナンバーに絡む緊張感溢れるDuaneのソロは、彼のセッション参加中でも屈指の名演だ。 ラストナンバーはSweet Release。こちらもスワンプティストをまぶした名曲だ。じっくりと聴かせる展開に爽やかな後味を残してアルバムは幕を閉じる。なかなか良い感じです。 |
1 . I'm Easy
彼の参加したアルバムの もしかして露出狂としても |
(2000.5.27 更新)
順路はこちら(工事中)
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〜関連アーティスト/アルバムへのリンク〜
Derek & The Dominos / Layla And
Other 〜
Duaneも全面参加のRock界の名盤