いとしのLAYLA
Derek
& Dominos
Layla Derek&dominos (1970)
イントロを聞けば〜♪誰でも耳にしたことがある名曲が「Layla」はエリック・クラプトンの不朽の名曲。 実は、この曲が不倫の曲だと言うことは、あまりにも有名なお話。 クラプトンの偉いところは、渋めの音楽でありながらも適度にポップで親しみやすいメロディを持っているところです。ギターはともかく、このソング・ライティングのセンスが、現在までトップ・アーティストの地位を保っている秘訣なのでしょうね。
クリーム時代のエンジニア、トム・ダウドをプロデューサーとして、デラニー&ボニー&フレンズのボビー・ホイットロック、カール・レイドル、ジム・ゴードンからなるバンドに、オールマンズのデュアン・オールマンが加わった布陣は、リハーサルたっぷりやったのかどうか知りませんが、すごく息のあったいい感じの演奏を聞かせてくれます。後にも先にもクラプトンがこれほど伸び伸びと気持ちよくギターを弾き、歌うことはなかったと思います。 聞き所は、たくさんありすぎてとても書ききれませんんが、私は出だしの2曲が好きです。軽快な8ビートに乗せて、クラプトンのギターが気持ちよく歌う「アイ・ルックト・アウェイ」、一転してスローな泣きのメロディとハーモニクス奏法が光る「ベルボトム・ブルース」、この2曲聞いただけでもう満足です。もちろんタイトル・ナンバーの「レイラ」は、素晴らしいですが、それすらこのアルバムの14分の1曲に過ぎないのですよね。そんな超ハイクオリティな2枚組アルバムです!しかし、CD再販盤では、1枚に収録されています。 カール・レイドル、ジム・ゴードンの強力なリズム・セクション、ソング・ライターとしてクラプトンを助けたのキーボードのボビー・ホイットロック、クラプトンのギターのポテンシャルを最高に高めてくれたスカイ・ドッグことデュアン・オールマン、この奇跡的ともいえるセッションは二度と聞くことはできませんでした。まさにロック界の一期一会といえます。クラプトンの傑作であり、今世紀ロックを代表するマスターピースお持ちでない方は是非座右の名盤に入れてみてはいかが?
エリック・クラプトンの不朽の名曲『いとしのレイラ』は、親友のビートルズのジョージ・ハリスンの妻だったパティ・ボイドという美しい女性と恋に落ちて誕生したといわれる。淋しく孤独だった人妻に慰めを与えようとしているうちに、親友の妻に深く激しく恋をして、人生の根底から引っくり返ってしまった男の、焦げ付くような恋情が歌われている曲。そして、エリックが在籍していたデレク・アンド・ザ・ドミノスの演奏で、この歌がちまたで流れる頃、パティとエリックはもう人目を避けるようにして行動を共にしていた。その後、3人の間でどんな葛藤があったのかは知る由もないが、後にジョージはアルバム・クレジットでクラプトンを迎え入れている。このふたりの男の友情というものに複雑な感慨を覚え、私怨を越えてそこまで尊敬し合えるものか、と思わされる。やがて、パティとの間は曖昧なままエリックに子供が誕生し、奇しくもジョージと同イト』の方が、クラプトン自身思い入れがあることを語っている。じ8月生まれの息子を持ったことから、1986年の秋アルバム・タイトルを『オーガスト』にしたといわれている。また、後になり『レイラ』よりも『ワンダフル・トゥナイト』の方が、クラプトン自身思い入れがあることを語っている。2002年の某車メーカーのイメージ曲としてオンエアされ、若い世代にもクラプトンの名曲が世に知れ渡ったことにファンとしてうれしい。ジョージ・ハリスンの妻だったパティ・ボイド
二人のツアーが実現した当時の写真(写真左:ジョージ・ハリスン)
Layla
そばで待つ人がいなくて
寂しい時にどうするんだ
ずいぶんと長いこと逃げ隠れしてきて
もう愚かしいプライドでしかないと思い知ったろう
レイラ 跪いて頼むよ
レイラ ねえダーリン お願いだから
レイラ ダーリン
この悩める心を楽にしてくれよ
慰めを与えてやろうとした
お前の男は失望させやしない
むやみやたら俺はおまえに恋をして
世界がまるごとひっくり返っちまった
レイラ 跪いて頼むよ
レイラ ねえダーリン お願いだから
レイラ ダーリン
この悩める心を楽にしてくれよ
この状況をうまくやってのけよう
俺がいよいよおかしくなってしまわないうちに
俺たちはどうにもならない、なんて言わないで
俺の愛情が無駄だ、なんて言わないでくれよ
レイラ 跪いて頼むよ
レイラ ねえダーリン お願いだから
レイラ ダーリン
この悩める心を楽にしてくれよ
●Derek And The Dominos(デレク・アンド・ザ・ドミノス) ●クラプトンのアルバムはいいのがたくさんあるんだけど、一番よく聴いたのがこれだった。南部志向を強めたクラプトンがデラニー&ボニーのバンドのメンバーやデュアン・オールマン(g)も参加して熱い演奏をくりひろげる唯一のスタジオ盤。ソロでは現代までたくさんのアルバムがあるけど、70年代がいいのが多いね。70年代前後のスワンプ・ロックという現象が生んだ重要なバンドでした。「ベル・ボトム・ブルース」など素晴らしい演奏が多い。 2002年より三菱自動車のイメージBGMで使用されはじめて若い世代にもクラプトンの名を浸透させている。
クリーム解散からブラインド・フェイスでの短い活動を経て、クラプトンは自らの傷心と疲れを癒しにアメリカ南部へわたった。そして彼はディラニー&ボニーを介して知り合った南部のミュージシャンたちと、自分の好きなブルースやR&Bに没頭する。
疲弊から解放されたリラックスした気持ちと、ゆったりとした環境やペースから生み出された空気が、アルバムの冒頭から現れている。レイドバックした、ルーズとも言えるギタープレイ。スローながらエッジの効いた、確実で温かいサポートぶりを見せるカール・レイドル(B)に全身を委ねたようなソロ。この時期からヴォーカリストとしての側面も前面に出しており、当時25歳とは思えない円熟味や渋さを見せている。<8>からはそれまでのゆるいナンバーから一転してスリリングな展開をみせ、デュアン・オールマンとのツイン・リードのかけ合いは充実した楽しさに満ちあふれている。
プライベートな空気をもつこのアルバムは発表当初こそ評価が低かったが、名盤中の名盤であることは歴史が証明した。★ワーナーミュージックHP ERIC CLAPTON
★エリック・クラプトンFan Page