TOPM MEMBERT ACTIVITYF INTERVIEWM MUSICT TEXTF BLOGM LINKST MAIL
その14・DIVE INTO YOUR BODY 【TEXT TOP】
〜GoodMorning,Vietnam!

ニャチャン滞在二日目。
この日,俺たちはある衝撃の事実に気がついた。

−マニーが余ってるYO!

そう、庶民の体臭とともにうごめいていた俺たちの財布の中にはまだ使い切っていない金がたくさんあったのだ!

「遊ぶしかない!」

そう思い立った俺たちはその足で現地のダイビングスクールに向った。
ダイビング、熱帯魚、トロピカル、ギャル、巨乳・・・
その響きに鼻の下を伸ばしきった我々の鼓動は再びあらぶり始めた!

しかしそれは間違いだった・・・

水中に放り出された俺には一つの大きな欠陥があったのだ。
「耳抜きができない」
「耳抜き」とは水圧により鼓膜が圧迫され酷い痛みが伴った場合に、鼻をかむ要領でそれを調整する技である。
これが出来ないことには水中の人間は溺れざるを得ない。

ところが俺はこれが上手く出来ないため、少し深く潜るだけで耳に激痛が走り
必死に鼻をかんだところで、しまいには鼻血がでる有様であった。

しかもベトナムの海はトロピカルとは程遠く、泳いでいるのは主にウツボ。
結局、ウツボにかこまれ、半ばドザエモンと化した俺は強制的に船に引き上げられる破目になった。
かくして屈辱的なダイビングデビューを果たした俺は、体を休めるべく浜辺で一眠りしていた。

やがて夕暮れ時になり、この日も仕事を終えたベトナム人たちが俺たち誘いに来た。
昨日のリベンジに燃える日本軍。
しかしこの日も日本は敗退しシーサイドはペプシ・カーニバルと化した。

カーニバルのさなか俺たちはベトナムの子供達にジャパニーズ下ネタを伝授することに成功した。

俺「Everybody please say TIMPO!」
生徒「TIMPO!」

このようにベトナム人たちとのフレンドシップはもはやかなりのレヴェルに達し、
俺たちは明日ニャチャンを発たねばならぬことを考え、いっそうセンチメンタルになった。

ホテルに戻るとTVでジャーニーのOPEN ARMSが流れていた。

明日はニャチャンとの別れ。
そして一期一会という言葉の意味を俺たちは少しだけ理解することになるのだろう。

続く

Copyright © 2006 MTF All rights reserved. Webmaster by Daichi Hiroi