日が落ちるとともにベトナム人たちは家に帰り、
敗北を喫した我々は憂さを晴らすべくシーフードレストランに乗り込んだ。

メンバーは俺、ハヤブサ、中田、今田そしてイケメンの５人。

俺たちが席に着くや否や、ウェイターのベトナム人が早速注文をとりに来た。
笑顔が素敵な小太りの中年である。

そして彼は我々が日本人であることを確認するや否や、いきなり
「ＯＨＨ！　ＭＡＮＹ　ＭＡＮＹ　イケメン！！」
と我々をおだてる作戦に出た！

さらに当時、慎吾ママのオハ・ロックが大ブレイク中だったこともあり
「オッハー！オッハー！」
とスラングぎみの挨拶を我々にぶつけてきた！

これに気を良くしたハヤブサ氏は唐突に本日出会ったばかりの今田を指差し、
「ヒー　イズ　ゲイ！」
と失礼極まりない暴言を吐いた。

やがて晩餐が始まった。
まず最初に春巻きを注文したのだが、いきなり玉ネギ・フライが出てきて愕然とした。
ウェイターはなまじ日本語を交えて話すため何を言っているのかよくわからない。
海老を頼んでも蟹が出てくる！
鍋は妙に辛い。

しかし男５人もそろえば宴は成立する。
俺たちは互いに定番の恋話（コイバナ）をぶつけ合った。

かつて宮城リョータと桜木花道を結びつけたコイバナのマジックは
遠くベトナムにおいても新たな友情を育んだ。
やがて俺たちは次第に数年来の友人のように打ち解けていった。

そして俺たちは夜の砂浜に繰り出した。

異国の夜の海。月明かり。
そのあまりの静けさセンチメンタル度が増してくる。
男たちはまるではじめから５人で旅行に来たように、本音をぶつけ話をした。

そして色々物思いにふけった我々は、その足で宿舎に戻った。

おっはー

続く