無限懲罰房 第4話
【TEXT TOP】
下宿周りの土質は予想以上に硬く、一日で穴掘りを終わらせる事は出来なかった。
数十分ほど掘り続け穴が震源と思われる場所よりもかなり手前の位置で変化があった。
金属の正体は、両開きの大きな扉だった。
独特な風貌を呈しており、鎖と閂(かんぬき)によって頑丈に閉ざされている。
事を察したのか、下宿の住民が何人か集まってきた。どの住民も驚いているのには変わりはなかったが、
ほどなくして見物に来た一人である虚弱体質の弾き語りの少年が、扉の隅に何かを見つけた。
「無限懲罰房」
と記されていた。 |
Copyright © 2006 MTF All rights reserved. Webmaster by Daichi Hiroi |