中学三年生になった作者と、その周りを取り巻く人々の群れ。
高校受験という大きな壁を目の前にした彼らは何を見た?
 

誰もが今までに経験したことがあると思われる高校受験。そんな方々はいかにつらい道のりだったかをよく覚えていることと存じます。もし、これから受験を控えている、という方がいましたらこの文章を読んで少しでも自信をつけてって下さい。 

 ついに中三に進学。最高学年になった私達は完全に浮かれていた。どんな場合にせよ頂点に立つというのはいいものである。
以前、小学六年生になった時、調子にのって「最高学年になって」というタイトルで詩を書いたのだが、それが朝礼で校長に読まれるという偉業を成し遂げたこともある。無記名だったのがせめてもの救いである。 (後で友達に「あんなくせぇ詩書いたの誰だよなー」と言われ冷や汗をかいた)
  さて話を戻すが、中学三年生になると受験戦争まっしぐらである。だが前にも書いたように、受験という実感すらなかった。というか、軽視していた。なぜなら勉強はある程度できたからである。しかも生徒会副会長だったため、(内申もそれなりにいいだろな〜)などと気楽に考えていたのだった。
 志望校は漠然とだが決まっていた。(ここではJ高校としておく)だが、なぜかこのJ高校は人気が高く、会う人に聞くと5人に3人は「J高校に行きたい」と言っていたのだ。これはあまり良い気分ではなかった。
 多少話は脱線するが、上に勉強はある程度できると書いたが社会はまるっきりできなかった。二年生の時、昼休みにトランプをしていたら担任(社会の教師)に取り上げられ、「次の中間で社会90点とったら返してやるよ」と言われたので、それはもう勉強した。(トランプは友達のだった)
  だが社会の点数は68点と撃沈し、お情けで返してもらったという苦い過去がある。
 けどまぁいくら浮かれていたとはいえ、最低限の勉強はした。おかげで一学期の通知表はそれなりによかったのである。だがやはりネックは社会であった。そこで、友達の阿世知君と一緒に夏休みを利用して夏季講習に申し込むことにしたのだった。

                                     2へ続く


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