汗だくのステージを終え、一息ついたおしょうが思い出したようにオタケビを上げる。
「そうや!としなりっ。お前なんでジーパンで来とんねん!」
「いや、あの、ゴッゴメン。」
理由が格好悪すぎて言い出せないとしなりを見て、僕は笑いをこらえるのも限界になった。
「忘れたんちゃうでーっ。ホンマはケツ破れたらしいで!!」
「え〜っ!!」
「股広げすぎて!」
「なぬ〜っ。ガッハハハハッ!お前そういや、いつも股広げとるよなー。ケツが破れるほどに!ハハハッ。」
としなりは赤面している。
「そういうことか。来週のライブまでにちゃんと縫ってこいよ!しかし革パン破れるて、初めて聞いたで。おもろいのぉ〜。
ハハハハッ!」
オチがつけば全て許すおしょうは、またたく間にご機嫌になり、外の空気を吸いに楽屋を出て行った。
よほどその理由が気に入ったらしく、外でまだ叫んでいる。
「ケツが破れるほどに!ケツが破れるほどに!ハハハッ」
ドップラー効果のように、こっちまで響いている。
「まあまあ、ええやないの。来週縫って来たら、また黒ずくめでビシッと決めてや!」
としなりの肩を叩き、僕も外に出ようとしたその時、いっそう困った表情で彼が話し始めた。
「あんな〜木村、ケツが破れたゆうのもあんねんけどな〜、実は俺、ちょっと太ってしもて…。
革パン入らへんようになってしもてんやんか。あの〜来週までにヤセれるかなぁ…。
来週か…キッツイな〜。縫うのは簡単やけど、ヤセるのはなぁー。
こればっかりは、ちょっとキビしいな〜。一週間か…。どうしよう木村〜。」
「・・・・・知らんがな。」
今日はこれにて…
−次回予告−
えっ!?おしょうとうじがクイズ番組に…!
TV局騒然。司会者真っ青。
さてその結末は…。
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