「木村君、おかえり−。」
…目まいがした。
しかも、天井から吊るされた電球のヒモには、明らかに使用済みのオムツが一丁、
まるで白衣の天使がブランコを楽しむかのように、くくりつけられ揺れていた。
先ほどから、まさに“してやったり”の おしょうが、肩に手をかけてくる。
「お前があんまり遅いから、オムツがムレちゃってムレちゃって。
今はいてるのん、二着目やねん! まぁはよ座れや〜。」
あなたならこんな時、どうしますか?
僕はどうしたかと言うと、実は全く覚えていないんです。
こっから先の記憶が無いんです。
怒ったのか、笑ったのか、食べたのか、はたまた覚悟を決めて気狂いオムツ隊に
入隊したのか…。
唯一覚えているのは、ドアのポストに大家の手紙が入っていたことです。
『あなたは他の住人に非常に迷惑をかけています。
今後一切の部外者の訪問、入室を禁じます。
尚、あなたとの契約更新は致しません。』
あくる日は二日酔いでした。
もう誰もいませんでした。
残された食べカスや空き缶・吸い殻や、脱ぎ捨てられたオムツに埋もれ、
僕は眠り続けました。
「これじゃ ウッドストックやんけ…」
今日はこれにて…
−次回予告−
奇想天外!
おしょうの遅刻理由の数々。
あなたは彼を許せるか…。
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