KIMU'sColumn

抱腹絶倒
ノンフィクションコラム

JohnnyGuitar
KimKimの
「おしょう伝説」
Vol.24



『アリバイ大作戦』


昔、昔の出来事です。

おしょうは一瞬の気の迷いから、と言うか、いつものごとく浮気をしてしまいました。

その女性とクレイジーなひとときを楽しんだ後、彼は部屋を出て彼女に電話をしました。

「焼肉食うとったから遅なった。今から帰るわ。」

それからおしょうは相棒の小山くんに車で迎えに来てもらいました。

小山くんとは、本コラムVol.15「ディスコタイム」でおなじみの、あの小山くんです。

「小山〜、ちょっとコンビニ寄ってくれへんか〜。」

「了解、了解。」

おしょうはコンビニで焼肉のタレを2本購入しました。

「これ全部飲んだら焼肉の匂いプンプンやで〜。なぁ、小山!」

「えー!?し、しかも2本ですか?」

「アホ!1本はお前が飲むんや。お前も一緒やったいうことになっとる。」

「ひえ〜!わ、わかりました…。」

2人は一気にタレを飲み始めました。

しかしおしょうは半分ほどで吹き出しました。

「オェ〜ッ!ム、無理や〜、キツ〜!」

「ず、ずるいっすよ、おしょうさん!ゲッゲボ〜ッ…僕、飲みましたよ!」

「お前頭おかしいんちゃうか〜、オッオエ〜。」

「おしょうさんが飲めと言うたんやないっすか〜。ゲッゲボ〜!」

半分残った自分のタレを見つめながら、おしょうはひらめきました。

「小山〜、このタレの残りを俺の首と背中にぬってくれ〜。」

「ホンマでっか〜!?」

「アイシング代わりや!」

「意味わかりませんけど…。」

小山くんはオイルマッサージさながら、おしょうの体に言われるがままにタレをぬりました。

道の真ん中で。

「どうや、これで女の匂いも消えたし焼肉帰りバリバリやろ!?」

「いや〜、おしょうさん、まだ香水の匂いもするし、言うほどタレの効果もないっすよ〜。第一、煙の匂いがしませんもん。」

「なぬーっ?!こんな苦労したのに。オエッ、まだ胸がムカムカしてるわ〜。よっしゃ!小山、花火買って来いや!」

「え〜?!」

「コンビニの隅に20連発言うのあったぞ。一番デカい奴、あれ買ってきて!」

「わ、わかりました。」

またまた言われるがままに小山くんは花火を買いに行き、おしょうに手渡しました。

「よっしゃ!車の中で俺に向けてこれ打ってくれ〜。」

「ホッホンマでっか〜!?」

車に乗り込んだ2人は、自分達のやっていることの余りの馬鹿さ加減にワクワクしてきました。


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