KIMU'sColumn

抱腹絶倒
ノンフィクションコラム

JohnnyGuitar
KimKimの
「おしょう伝説」
Vol.12



「足立くん
〜エピソード2〜
    後編」


長旅を終え、ついにおしょうは足立くんの部屋に到着しました。

鍵をこじ開け入ってみたのですが、もうその時点で彼は腹を抱えて笑ってしまったそうです。

四畳半の狭い部屋に鹿!!

どう考えても不自然で素敵なその空間で、一時間ほど笑い転げた後、鹿を部屋に残し外に潜んで、おしょうは部屋の主人の帰りを待ちました。

そして、何も知らず足立くんは帰って来たのです。

だがしか〜し!

彼の反応は、おしょうも予想だにしない意外な方向へと向かっていったのです。

足立くんは子鹿を見るなり、驚くどころか、
「アレ〜ッ。どっから来たんや自分〜。」
と猫なで声ですり寄り、頭をなでなでしたかと思うと頬ずりまでし始め、挙句の果てにはペロペロなめながら赤ちゃん言葉で子鹿に話しかけ始めたのです。

窓からのぞいていたおしょうは、またも口の中が血まみれになるほど歯を食いしばり、笑いをこらえながらその場を後にしたそうです。




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