イーグルス入りが決まり、笑顔で会見する岩隈投手(^-^)
合併球団オリックスは２２日、入団を拒否していた岩隈久志投手（２３）＝前近鉄＝を新規参入球団の楽天へ金銭トレードすると発表した。希望がかなった岩隈は同日、仙台市内のホテルで緊急会見。満面の笑みを浮かべて、新天地での「２０勝＆防御率タイトル」を誓った。これまで楽天が獲得した投手２２人（外国人と新人除く）の今季合計勝ち数はわずか２６。同投手の１５勝は、その半分を１人で上回る数字で、事実上、開幕投手も決定だ。〔写真：逆風を乗り越え、夢がかなった。岩隈は興奮の面持ちで、楽天入りの喜びを口にした〕
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極度の緊張状態から解放されたことが、その表情からわかる。黒のジャケット、黒のジーンズという軽装で会見場に姿をみせた岩隈は、満面の笑みを浮かべていた。
「自分の意思を尊重していただいて、楽天入りできることは素直にうれしいです。新しい気持ちで楽天を盛り上げていく決意です」
最後まで自分の意思を貫いた。この日、オリックス・小泉球団社長から直接電話を受け、「君の意志を尊重する」といわれた。岩隈は即座に「ありがとうございます」と回答。一連の騒動にやっとピリオドが打たれた瞬間だった。
「今年、取れなかった防御率のタイトル、それと２０勝。この２つが来季の目標です」
正式な入団発表は後日となるが、それでも岩隈は自分の希望する球団でプレーできる喜びを素直に表現した。さらに開幕投手についても「こだわりたいですね」と口にしたが、楽天の現有戦力からすれば２年連続１５勝を挙げ、今年は最多勝のタイトルを獲得した岩隈以外、その存在は見当たらない。
事実、これまで楽天が獲得した投手は２２人（外国人と新人除く）で、今季の合計勝ち数はわずか２６。先発陣として期待していたのは金田（今季２勝）、川尻（同４勝）、小倉（同４勝）、高村（同２勝）にラスやメイヨット。ベテラン勢はシーズンを通した体力に不安を隠せず、外国人選手は未知数な部分が大きい。今季、岩隈が近鉄でつけていた背番号『２１』を空けて待った楽天にとっても悲願成就だ。
「新チームですので、地域密着を一番に考え、ファンを大切にしたい。仙台だけでなく、東北全体が盛り上がればいいですね」
岩隈は自信のコメント。楽天で、そして東北で新たに羽ばたく。
（宇賀神隆）
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【岩隈に聞く】
−−いまの率直な気持ちは
「小泉社長はじめオリックス関係者の方々に感謝の気持ちでいっぱいです。心配してくれていたファンにも迷惑をかけました。新しい気持ちでプロ野球全体を盛り上げ、楽しい野球を見せたいと思います」
−−小泉社長とは今日のやりとりで何を話したのでしょう
「社長から電話で『君の意思を尊重する形で楽天にトレードします』といわれました。自分からは『感謝します』と伝えました」
−−複雑な思いもありましたか
「自分の中でつらい部分もありました。また野球ができる喜びを持って、感謝の気持ちで続けたいです」
−−昔の仲間と対戦する場面もありますが
「仲間と対戦するのはつらいですが、ファンに楽しんでもらえるような野球をしたいですね。自分の持ち味を出してがんばります」
−−ここまでの道のりは長かったですか
「これまでないぐらいたくさん考えました。オリックスでやるべきかと思ったが、自分で整理して考え決断しました」
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【岩隈の楽天入団までの道のり】
★１０月２２日 オリックス・小泉球団社長と会談。「プロテクト（優先保有）する」と告げられる
★１１月８日 分配ドラフトでオリックス入り後、「できればプロテクトはしてほしくなかった」と発言
★同１０日 「オリックス・バファローズ」の結団式に出席
★同２０日 近鉄ＯＢ会に出席し、引退を覚悟で楽天への金銭トレードを要求する姿勢を示す
★同２２日 小泉球団社長、中村ＧＭ、仰木監督が緊急３者会談。岩隈に残留説得を続ける方針を確認
★同２９日 小泉球団社長と都内で会談し、楽天への金銭トレードを直訴
★１２月２日 選手会が岩隈の楽天入りを全面支援することで意思統一
★同７日 中村ＧＭが都内のコミッショナー事務局を訪問。コミッショナーは仲裁を拒否
★同１４日 パ・リーグ理事会で小池会長が岩隈について、来季はオリックスでプレーし、１年後に移籍問題を話し合う妥協案を提示
★同１５日 小泉球団社長と３度目の会談。楽天移籍の気持ちは変わらないが「２日間考える」と、１７日に結論を出すことを示唆
★同１７日 岩隈が、小池会長案は飲まず、あくまで楽天への金銭トレードを希望することを最終決断として通告。今後は選手会に一任
★同２０日 実行委で、岩隈放出が決定した場合、複数の球団が楽天以外も獲得の機会があるとし、争奪戦になる可能性が浮上。またＮＰＢは、混乱を避けるため、オリックスと、岩隈、選手会の３者間での交渉が終わるまで、他球団は発言を控えるよう指示
合併球団オリックスの小泉隆司球団社長（６４）は２２日、神戸球場（ヤフーＢＢスタジアムから改称）内で会見し、入団を拒否していた前近鉄の岩隈が金銭トレードで楽天へ移籍することが決まったと明らかにした。
同社長は「このまま双方で譲らなければ、球界やオリックス、岩隈の将来に大きな影響を及ぼしかねない。野球協約や統一契約書における選手の保有権は球団にとって非常に重要だが、現状にかんがみて超法規的判断をした」と説明。決定は「宮内オーナーの判断による」と話した。楽天とは今後、金銭面で具体的な交渉に入る。
〔写真：岩隈の楽天への金銭トレードを発表するオリックス・小泉球団社長は、疲れきった表情だった〕
◆小池唯夫パ・リーグ会長 「年内に円満解決するように要望してきたが、宮内オーナーの大所高所に立った決断で解決して喜んでいる。岩隈選手は前途有為な投手であり、心機一転、来季は楽天のエースとして仙台、全国のファンの期待に応えるように頑張ってほしい」
◆豊蔵一セ・リーグ会長 「（議長を務めた）実行委員会でオリックスと岩隈選手が誠意を持って話し合い、解決してくれと注文を出した。その線に沿って両者が納得して解決したのであれば、結構なことだと思う」
◆オリックス・宮内義彦オーナー 「新球団の発足にあたっては、まず前向きなチームづくりをし、できるだけ多くのファンに新しいチームの門出を祝っていただくのが最も重要だと考える。従って、これまでの経緯もあるが、岩隈選手の楽天との金銭トレードを承認した」
◆オリックス・中村勝広ＧＭ 「残念だし、無念極まりないが、宮内オーナーが球界全体を考えて決断されたのだから、受け入れなければ。急に岩隈レベルの投手を簡単には補強できない。若手のチャンスととらえて前向きな気持ちで臨みたい」
◆楽天・キーナートＧＭ 「それはグッドニューズ。早く解決してほしかったのでよかった。岩隈は投手陣の軸になる素晴らしい投手。チームは大きく変わる。優勝争いもできる戦力になると思う」
◆楽天・島田亨球団社長 「球界の将来を考えた、オリックスおよび宮内オーナーのご英断は素晴らしいの一言に尽きます」
◆前近鉄・足高圭亮球団代表 「小泉社長をはじめ、オリックスのご英断に、岩隈を育てた球団として感謝したい。彼の力を評価し、引きとめを願っていた仰木監督には、大変、申し訳なく思っています」
◆労組日本プロ野球選手会・松原徹事務局長 「選手（岩隈）の意思を尊重していただいた小泉代表の決断とオリックスに感謝しています。小泉代表は構造改革協議会の重鎮でもあるし、今後も一緒に球界の発展に取り組んでいきたい」
一足早いクリスマスプレゼントに楽天・田尾監督も笑みがこぼれた。この日、ニッポン放送のラジオ番組出演後、「本当に核になるピッチャーが入ってくれた。いるといないとでは（投手陣の）構想はまるっきり違う。他の投手にもいい影響になる」と“岩隈効果”を口にした。ただ、オリックスに対しては「苦渋の決断だったでしょう」と気遣いを見せていた。
オリックス入りを拒否していた前近鉄の岩隈久志投手（２３）が２２日、金銭トレードで楽天に移籍することが決まった。オリックス小泉隆司球団社長（６４）が神戸市の球団事務所で明らかにした。偶然にもテレビ収録のため楽天本拠地の宮城県を訪れていた岩隈は、仙台市内で会見。「開幕投手、２０勝」を目標に掲げた。「岩隈問題」は、岩隈の希望が全面的にかなう形で決着した。
運命の分配ドラフトから４４日。岩隈が心の底から笑う日が訪れた。会見の第一声は、オリックスへの素直な気持ちだった。「小泉社長、中村ＧＭ、仰木監督など、オリックス関係者の方々に感謝の気持ちでいっぱいです」。最終的に意思を尊重してくれた誠意に対し、感謝の言葉以外は浮かばなかった。
重い肩の荷が下りた。「新しい球団で新しい気持ちでやれます」と喜んだが、すぐに表情を引き締めた。意思を通すことが、これほど球界を巻き込む騒動に発展するとは思わなかった。責任は重く受け止めている。「球界やファンに迷惑をかけた分、プロ野球全体を盛り上げたい。個人的には防御率のタイトル、２０勝、開幕投手も狙います」と決意の言葉を並べた。
楽天には、運命を感じずにはいられない。局面が大きく動いたとき、偶然にも岩隈はテレビの仕事で楽天本拠地の宮城県にいた。「本当にうれしい偶然です」。この日は、義父で楽天コーチの広橋公寿氏夫妻、妻子ら家族８人と宮城県塩釜市内のホテルの一室にいた。午後６時ごろ、オリックス小泉社長から電話を受け「自分の意思を尊重すると言われました」。吉報に、家族全員と握手して喜びを分かち合った。苦しい時を支えたのは、最愛の家族だった。
実は、この日収録を終えたテレビ番組も「家族愛」がテーマ。初の宮城訪問は、一生忘れられない思い出になった。今一番したいことに「家族に心配をかけたので、家族サービスというか一緒にいて落ち着きたい」と笑って答えた。家族に支えられた岩隈が“本拠地”で笑顔の封印を解いた。【柴田猛夫】
［2004/12/23/09:07 紙面から］
写真＝仙台市内のホテルで開いた記者会見で満面の笑みを見せる岩隈
オリックス小泉球団社長がカメラフラッシュの中で岩隈断念の決断を発表した。「双方が譲らなければ、来シーズンから新しいスタートを切ろうとしているプロ野球、オリックス、そして岩隈選手の将来に大きな影響がある。宮内オーナーの判断により、岩隈選手を東北楽天ゴールデンイーグルスに金銭トレードすることになりました」。徹底抗戦を宣言していたはずの同社長は、方針転換を「超法規的措置」と表現した。
袋小路に追い込まれた末の結論だった。１１月４日に岩隈をプロテクトリスト入りさせる直前、選手会と「残留を説得できなければ楽天に金銭トレード」という取り決めを交わした。これ自体「９年でＦＡになる」というルールを無視したものだが、隠密裏に説得できると判断して同意。交渉を続けてきた。が、岩隈の楽天志望は揺らがなかった。万策尽きた形で前日２１日、宮内オーナーに状況を報告。「断念やむなし」を了承されたようだ。
失ったものは大きい。小泉球団社長は「（楽天）米田代表と話し合いをしました。移籍金？ リーズナブルな線になる」と話しており、楽天から２億円程度の移籍金を受け取る模様。だがエース流出の痛手は金額で測れない。元近鉄礒部の楽天入りを認め、中村のメジャー挑戦を容認してきたが、また１人「顔」を失った形。球団イメージの悪化も避けられない。保有権の問題をあいまいにする「取り決め」を交わしたことで選手の“わがまま”を許す前例をつくった責任も重い。今後、戦力整備、球団イメージの回復が急務となる。
［2004/12/23/07:19 紙面から］
楽天田尾安志監督（５０）は、岩隈をエースに即決した。都内でニッポン放送のラジオ番組「ショウアップナイターストライク」に出演。午後６時４５分ごろに一報を聞き「じっくりと（岩隈の話を）聞いてみたい」と話した。また「今年中に決まって良かった。いつ決着するか気になっていた」と岩隈の心情を気遣った。「岩隈君はエースです。パ・リーグを代表する投手ですから。（期待する）数字はまだ…。決まったばかりなんでね。ベストプレーをしてくれればいい」。親心を感じさせた。
ただ、手放しで喜ぶことは避けた。「有頂天にはなれない。オリックスにとっては苦渋の決断だったでしょう。大投手は自分のところにいて欲しかったでしょうから」と、言葉を選びながら慎重に話した。
番組終了後は「岩隈問題」長期化を受け、改革の必要性を訴えた。「いろんな問題が起きた時に、決める人がいない。コミッショナー裁定でいろんなことが決められるとか、そういう環境にしていかないと」。第２の岩隈が出ないことを願っていた。
［2004/12/23/07:18 紙面から］
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楽天入りが決まり、会見で晴れやかな笑顔を見せる岩隈（共同） |
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合併によるオリックス入団を拒否していた前近鉄の岩隈久志投手（２３）が希望する楽天に金銭トレードで移籍することが２２日、決まった。オリックスの小泉隆司球団社長（６４）が神戸市内の球団事務所で記者会見を開き、宮内義彦オーナー（６９＝本社グループＣＥＯ）の判断として、説得の断念と楽天への金銭放出を発表。泥沼化の様相を呈していた移籍問題が決着し、岩隈は仙台市内で喜びの会見を行った。
会場入りした岩隈は緊急会見にもかかわらず、５０人以上集まった報道陣を見て「数が多いですね」と思わず苦笑した。強い信念を貫き、夢をつかんだ。その第一声は自分の意思を尊重してくれたオリックスへの感謝の気持ちだった。
「小泉社長、中村ＧＭ、仰木監督に感謝の気持ちでいっぱいです。ファンの皆さんにも迷惑をかけた思いがあります」
６月１３日のオリックスと近鉄の球団合併構想発表から６カ月。育ててもらった近鉄球団への愛着が大きかった分、最後までオリックス入りには心が動かなかった。「合併問題に始まり、自分の中でつらい部分があった。長かったです…」。小泉球団社長からはこの日電話で「君の意思を尊重する」と言われ、まどか夫人（２２）からも「良かったね」と優しい言葉を掛けられたという。その言葉で、自らの使命は楽天でのプレー、迷惑をかけた球界への恩返しをすることだと気持ちは切り替わった。
「今年獲れなかった防御率のタイトルを獲りたい。２０勝を目標に頑張りたい。また野球ができる喜びを感じ、感謝の気持ちで野球をします」。現在楽天にいる投手の今季合計白星は２６。今季１５勝の岩隈は、１人でその半分を上回る。楽天では不動のエースとしての働きが求められる。「開幕戦は大事な試合なので（開幕投手を）狙っていきたい」と開幕投手宣言まで飛び出した。
田尾監督も都内で会見し「本当に核になる投手が入ってくれた。彼がいなかったときの構想とはまるっきり違う。ほかの選手にも好影響を与えてくれる楽天のエースです」と、ちょっぴり早いクリスマスプレゼントに表情は崩れっ放しだった。
「これから新しい気持ちでプロ野球全体を盛り上げ、楽しい野球を見せたい」。その引き締まった表情は「楽天・岩隈」としての決意表明でもあった。
≪譲歩したオリックス≫午後６時半から神戸球場（前ヤフーＢＢスタジアム）内で会見した小泉社長は「双方譲らず、長期化させるのは球界や岩隈投手の将来に影響が出る。現状回復のためオーナー宮内が承諾した」と岩隈を楽天へ金銭トレードすると発表。２１日に都内で同オーナーの承諾を得ての判断だった。
楽天の米田球団代表に連絡し、条件折衝に入った。金額は「非常にリーズナブル」と、近く正式に譲渡契約を交わす。
会見では苦悩がにじみ出た。理事会、実行委員会でタンパリング疑惑を提起した楽天へのエース放出。「異常な事態に終止符を打つため」と主張の野球協約順守での保留権を手放した。「超法規的措置」と説明。９月２３日労使合意でオリックス・近鉄と選手会が別室で「プロテクトでは選手の意思を尊重する」と申し合わせた点には具体的言及を避けた。「今となっては、どうであったかと言うつもりはない」「スト回避への私の判断に間違いはなかった」
誤算は「近鉄の足高代表も“彼は問題ない”と話していた」と悔やむ意思確認。４度の説得も不調。水面下の弁護士間折衝も劣勢。全面対決で敗北が表面化する前に譲歩した。
▼楽天キーナートＧＭ それはグッドニューズ。早く解決してほしかったのでよかった。岩隈は投手陣の軸になる素晴らしい投手。チームは大きく変わる。優勝争いもできる戦力になると思う。
▼楽天島田亨球団社長 球界の将来を考えたオリックスおよび宮内オーナーのご英断は素晴らしいの一言。ご尽力いただいた関係者の皆さまに感謝します。岩隈選手をはじめチーム一丸となって、来シーズンに向けまい進いたします。
▼オリックス宮内義彦オーナー 新球団の発足にあたっては、まず前向きなチームづくりをし、できるだけ多くのファンの皆さまに新しいチームの門出を祝っていただくのが最も重要だと考えています。従って、これまでの経緯もありますが、岩隈投手の楽天との金銭トレードを承認しました。
▼オリックス仰木彬監督 オーナーの決断を聞き、これでスッキリした思いだ。あとはみんなで力を合わせて、いいゲームをできるように頑張っていきたい。
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◆小泉社長に聞く ―結論に至った経緯は？ 「昨日（２１日）、オーナーの宮内が、このままでは岩隈の将来に大きな影響を及ぼす、と判断をした」 ―オリックスは野球協約の範囲内で解決すべき、と主張していたが。 「もちろん協約上の保留権は大切な問題。だが、それを主張しても、現状は回復しない。今回は商法的な判断をしたということ」 ―手は尽くしたか。 「岩隈とは心を開いた話し合いができたと思う。仰木監督やコーチの赤堀、川越選手会長、水口も説得してくれたことは、本当にうれしく思う」 ―残念な結果になったのでは。 「彼は優秀な投手。もちろん我がチームにいてほしかった。でも、他にも優秀な選手がオリックスには多くいる」 ―選手の意見を尊重するとした９月２３日の選手会との交渉での発言を後悔しているか。 「結果が出たので、どうであったかを言うつもりはない。彼の希望がかなってよかったと思う」 ―金銭の額は？ 「それはこれから楽天さんとの話し合いになる。リーズナブルな額になるでしょう」 |
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◆田尾監督「エースになる」 田尾安志監督（５０）は、東京・有楽町でニッポン放送のレギュラー番組出演後、岩隈の入団決定について「年内に結論が出て本当に良かった。年を越したら岩隈自身がつらかっただろう。ホッとした」と喜びを語った。 のどから手が出るほど欲しかった。「パ・リーグを代表する投手。楽天のエースになってくれると思います」と田尾監督。外国人投手のラスとメイヨットのほか、ルーキーの一場を計算に入れても川尻らベテラン勢の奮起を期待するしかなかった来季のローテーションが、岩隈の加入でうまく回りそうだ。来年３月２６日の公式戦開幕投手も、最多勝右腕でほぼ決まったとみていい。 岩隈に期待する数字について、田尾監督は「今はまだ分からないが、とにかくベストを尽くしてほしい。彼が楽天でプレーしてくれることが心強い」と指摘。勝ち星以前に、チームの士気が高まる効果を予想した。 一方、岩隈問題が長期化したことについて、「何か問題が起きたとき、決める人がいないのがプロ野球界の実情。コミッショナー裁定で、いろいろ決められる環境をつくるべきだ」と、プロ野球界への提言も忘れなかった。 |
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◆パ小池会長「決断に敬意」 パ・リーグの小池唯夫会長（７２）は岩隈問題の集結を聞き「かねてから年内に円満解決するよう要望してきましたが、宮内オーナーの大所高所に立った決断で解決したことを喜んでいます」と事態収拾に胸をなで下ろした。 混迷する岩隈問題の打開策として、１４日のパ・リーグ理事会で「強い要望」として「１年後の移籍を前提としたオリックス残留」案を提示したものの、岩隈を翻意させることはできず、越年を覚悟していた。泥沼化した背景には、９月２３日の協議交渉委員会でオリックスの小泉球団社長が近鉄の礒部、オリックス（いずれも当時）の三輪両選手会長らに対し、密室で「他球団への移籍の際は本人の意思を尊重する」ことに同意したとする選手会側の主張があった。一方でエースを手放せない球団の心情も理解。「選手会との約束があったが、オリックスはオリックスの立場があった。そういう中で、何とか解決の糸口を探せないものかと（強い要望を）提案した。宮内オーナーの決断には敬意を表したい」と年内決着を喜んだ。 |
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前近鉄で、オリックスへの入団を拒否していた岩隈久志投手（２３）の楽天への金銭トレードが２２日、決まった。オリックス・小泉隆司社長（６４）が神戸球場で記者会見。前日に宮内義彦オーナー（６９）が最終判断を下したと発表した。小泉社長の言う「超法規的措置」という判断により、岩隈の主張を受け入れる形で長引いた事態を収拾させたが、エース流出という戦力ダウンで、合併球団には早くも暗雲が立ち込めた。 いつものように淡々とした口調だったが、小泉社長は何度も「超法規的措置により」と繰り返し強調した。順守すべき野球協約や統一契約書の内容。「球団にとって重要な権利。秩序のためにルールを守らないといけない」。しかし、１０月２２日を皮切りとした４度にわたる説得に失敗。しかもコミッショナーや実行委員会などからも「球団と岩隈の問題」と見放されて孤立無援。球団の評価は地に落ち「現状を回復するため」には、岩隈の要求を受け入れるしかなかった。 「超法規的措置」の決断は２１日に、宮内オーナーが下した。問題が長期化することで球団の、ひいてはオリックス本社そのものの評判がガタ落ちになる状態を食い止めなければならない。宮内オーナーは球団を通じ「新球団の発足に当たっては、まず前向きなチーム作りをし、できるだけ多くのファンの皆様に新しいチームの門出を祝っていただくのが最も重要」とコメント。事態の収拾を図ったが、現実的には強いチーム作りとは１８０度違う、エース放出という決着になってしまった。 岩隈をプロテクトしたのは、近鉄の足高前球団代表が「岩隈に関しては問題ない」とオリックス側に伝えたことで決定した。しかし、予想に反して若きエースの態度は強固だった。加えて、９月２３日の労使交渉における小泉社長の「選手の意志を尊重する」という発言が“重し”に。小泉社長は「今どうだったか言うつもりはない。スト回避の決め手になった？それはわからない」と解釈は避けたが、結局はこのひと言が球団側の主張、協約順守のスタンスをも覆させる結果となった。 楽天と岩隈本人には２２日に通告した。楽天首脳陣を「タンパリング発言」と批判したこともあったが、小泉社長は「岩隈と話をしたのは私。彼がプッシュしたのだから、結果としてはよかったのでは」と話した。今後は金銭の話し合いに入る。「リーズナブルなところで決着すると思う」と話し、この交渉がまとまり次第『楽天・岩隈』が誕生する。 |
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楽天入りを希望していた岩隈は、オリックス・小泉球団社長から電話で「君の意思を尊重する形で楽天にトレードします」という最終結論を聞いた。夜にはテレビ収録を行っていた仙台市内で記者会見し「意思を尊重してもらいうれしい。心配してくれたファンに迷惑を掛けたが、新しい気持ちでプロ野球全体を盛り上げたい」と笑顔で語った。 プロテクトの話し合いが行われた１０月２２日から一貫して楽天移籍を訴え、約２カ月後に決着。その間には小池パ・リーグ会長から１年オリックスと契約し翌年のトレードという“強い要望”も出され球界を巻き込んでの問題となった。「やっぱり長かった。大きな問題になり、つらい思いがあった」と苦悩の日々を思い浮かべた。 苦渋の決断をしたオリックス側に「感謝します」とお礼を言った岩隈。来季の目標について「初めてのチームなのでファンを増やして楽しい野球を見せたい。防御率のタイトルと２０勝を目指したい」と新天地にかける意気込みを示した。 |
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楽天の田尾安志監督（５０）は２２日、東京都内でラジオに出演した後、岩隈獲得に関して「彼が楽天でプレーしてくれるのは非常に心強い。核になるピッチャーが入ってくれた」と率直な喜びを口にした。 「年内に結論が出てよかった。オリックスさんの方も、この結論出すのに大変だったと思います。ただ岩隈君のことを考えると、年を越してしまうのは辛いだろうと思っていたので」と、泥沼化したこの問題が解決したことに、安どの表情を浮かべた。 だがエース級の獲得に、口元には自然と笑みがこぼれた。先発ローテーションなど、具体的な戦力期待は「白紙です。まだ（移籍が）決まったばかり」と明言を避けたが、岩隈がいるといないとではまったく違う。これまで獲得した投手２２人（外国人、新人を除く）の勝ち星は２６。今季１５勝した岩隈は、大きなクリスマスプレゼントだ。「今まで以上にいい環境の中で、彼がプレーできるように考えていきたい」と意気込んだ。 ただ、問題が長期化したことには苦言も呈した。「いろんな問題が起きたときに決める人がいない。根本的なシステムを変えなきゃいけない。コミッショナー裁定でどんなことでも決められるようにしていかないと」と問題提起した。 |
 楽天入りが決まり、記者会見で笑顔を見せる岩隈久志投手＝仙台市青葉区で |
オリックス入りを拒否し、金銭トレードでの楽天入りが決まった岩隈久志投手（２３）は２２日夜、仙台市内のホテルで記者会見。「意思を尊重してもらい、うれしい」と喜びをかみしめた。オリックスは野球協約の遵守などを主張して対抗していたが、最後は宮内義彦オーナー（６９）が決断、本人の希望を受け入れた形となった。
ようやく笑顔が戻った。希望通りの楽天移籍が決まった岩隈は、所用のため訪れていた仙台市内のホテルで会見。時折目を潤ませながら、「自分の中ではつらい思いもあったが、また野球をできる喜びを持って、感謝の気持ちで続けたい」と安どの表情を浮かべた。
ようやく苦しみから解放された。オリックスと近鉄の合併問題が浮上してからの経緯を振り返り、「これまでにないくらいたくさん考えた。オリックスでやるべきかと思ったが、自分で整理して（楽天希望を）決断しました」と慎重に言葉を選んだ。
近鉄に対する愛着が人一倍深い岩隈は、礒部、藤井らとともに合併球団入りを拒否。だが、オリックスは岩隈だけは手放せず、分配ドラフトでプロテクトした。「合併球団に行く気にはなれない」という岩隈の意思は聞き入れられなかった。だが、それもようやく決着。この日、オリックス小泉社長から電話で「君の意思を尊重する」と告げられた。「長かった」という苦悩の日々が終わった。
来季は楽天のエースとして仙台のマウンドに君臨する。「（近鉄時代の）仲間と対戦するのはつらいが、ファンに楽しんでもらえる野球をやりたい」とキッパリ。来季の目標については「防御率のタイトルと２０勝を目指す。もちろん開幕投手も狙いたい」と意気込みを語った。
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前日 前日(磯部選手契約更改詳報＆上原よ！ｍＯっ(#ﾟДﾟ)そんなに金欲しきゃグラブ売れ！＆オリックソ情報＆ナイスガイ新庄＆和田（ダ）ヽ(ﾟ▽ﾟ*)ノ ほか) ･ |
同日 同日(漢柴原、複数年契約を破棄！＆「やっぱりハムの人」ガンちゃん契約更改＆プロ野球への関心低下(ﾟДﾟ；)＆小久保が木佐貫の教育係に＆宮本さん提言＆亮太のひと言 ほか) |
翌日 翌日(今日の岩隈投手Ｏ＝ヽ(ﾟ▽ﾟ*)＆一場できちゃった婚（；−_-)＆清原のダウン幅は？＆やるね…上原投手＆漢稲葉情報＆宰之左くん爆笑会見＆斉藤（ダ）が現状維持(？ﾟ▽ﾟ)ハァ ほか) |
