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Review

THE YELLOW MONKEY

SO YOUNG / 18th single

哀愁漂う曲調の中に、優しさと儚さ、全てを受け入れる強さが同居しています。
過ぎし日に思いをはせて湧き上がってくるこの感情。
非常に言葉では表しにくいのだが、最後に「SO YOUNG!!」と叫ぶ、
ここに全て集約されているのではないかと思います。
正直 THE YELLOW MONKEY というバンドは、
この曲を最後にしたかったんじゃないかと思ったりします。
実際、2004年の解散時に出たベストアルバム『MOTHER OF THE BEST』でも、
通常版2枚組の一番最後の曲ですし。
この曲以降の活動は惰性的なものだったんじゃないかと思ってしまうわけです。

・・・とまあ、いろんなことを考えさせてくれる曲ですね。
この曲を聴いて、THE YELLOW MONKEY というバンドに
今更ながらすごく興味を持ちました。

曲自体はすごくシンプルな曲です。
Aメロは Am-G-F の繰り返しで、Bメロはなくてすぐにサビです。
サビは C-E7-Am-Fm で、これは『BURN』でも使われているパターン。
だけれども、メロディーがとにかく美しいのです。
さらに印象的なのは、吉井さんがとてもサラッと歌っているところ。
普通、何度も同じ曲を聴いていればどんなに良くても飽きてしまうのですが、
この曲は本当に何度聴いても飽きないです。

THE ALFEE

明日の鐘 / from album 『Nouvelle Vague』

アルバム『Nouvelle Vague』のラストの曲。
8分を超える大作。てゆうか、エンディングが3分くらいある。
今の段階ではALFEEの曲の中で1番ですね。
とはいっても、まだ知らない曲も多いからな・・・

とにかくドラマチックで壮大で、いいんです!
タカミーの高周波が響いてくるんです!
オペラのような展開と、壮大なストリングスの調べ、そしてコーラス。
中間部ではロックテイストにタカミーのギターソロ。
一曲を通して一貫した中世ヨーロッパの雰囲気が素晴らしい。

「人は昔 空を飛べたと 風はささやき 通り過ぎる
飛べない翼 広げたあの日 涙のセレナーデ 奏ではじめた」

この歌詞、アルバム2曲目の『Nouvelle Vague』という曲からの続きなんですね。
とにかく、このアルバムはかなりお勧めですね。

ポルノグラフティ

愛が呼ぶほうへ / 13th single

某TBSのドラマの主題歌。
ドラマのほうも、途中からだったけど面白くて見ていました。

個人的に2003年に聴いた曲の中で一番歌詞がいいと思いました。
視点がとてもユニークで、歌詞の中の「僕」というのは「愛」そのものなんですね。
その「愛」が「僕はどんな人のそばにもいるからね」と歌っているんです。
歌詞カードを見ながら聴いてみてください。
そして、できれば自分で歌ってみてください。
そうすれば、きっとこの曲の本当の意味が分かるはず。

曲に関して、Aメロはきれいな下降線のコードを使っていますね。
最近ふと思ったのは、そのコード進行が『G線上のアリア』に似ているような・・・
サビは、はじめは単調で入るのにいつの間にか平行調の長調になっているんです。
曲全体を通してスムーズなベース流れがすごく好きですね。
雰囲気的にはオルガンとかチェンバロとかが似合う曲だと思います。
つまりはバロック調?

Mugen / 9th single

2002年のサッカー日韓W杯のNHKのテーマソングだった曲。
基本的にサッカー中継はNHKと決めているので(うるさくないから)、
とにかく1日に何十回もあのイントロを聞かされました。

とにかくテンションが高い曲ですね。
そのイントロのホーン達のけたたましい音は、
着メロになって僕の目覚ましになっています。
全体的に裏打ちのリズムで、そのノリがもう最高ですね。
カラオケでもよく歌います。

まあ、この曲はイントロのホーンが全てでしょう。

井上陽水

氷の世界 / from album 『氷の世界』

この曲が入ったアルバム『氷の世界』は日本で最初に100万枚売ったレコードです。
イントロのギターのフレーズからしてカッコいいんですが、
何よりも凄いのは曲全体に流れる極寒の雰囲気。
とにかくタイトルどおり寒々しい曲です。
ラストのハーモニカ(ブルースハープ?)なんかもうとくに。

「毎日 吹雪 吹雪 吹雪 氷の世界」

これだけ曲名と曲調がピッタリなのはさすがですね。

傘がない / from album 『断絶』

井上陽水を少しでも知っていれば、この曲は知らない人はいないと思います。
僕も実際に曲を聴くより先に歌詞だけは知ってました。
曲の冒頭部。

「都会では 自殺する 若者が 増えている」

イントロからしてやたらと重苦しい上この詞です。
何かものすごいことを言うのかと思えば、
「傘がないから女のところに行けない・・・」ってそれだけなんだよね。
コードも Am-G-F-E7 って繰り返されて、非常に暗い気持ちになる曲です。
ベストアルバム『Golden Best』を買って初めてオリジナルをフルで聴いたときには、
なんか衝撃を通り越して笑えてきました。
とにかく、知らない人は一度は聴いてみたほうがいいと思います。
ちなみに、僕は1コーラスと2コーラスの間の哀愁漂うギターソロがとても好きですね。

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