はし拳とは
酒宴の席で箸を使って行われる遊技で対面で対戦し二人の持っている箸の合計数を当てる三本勝負で中央に酒
を注いだ献盃(罰盃とも言う)を置き負けた方が飲むいう仕組みで”負けるが勝ち”という奇妙な勝負である。
負けるたびに酒が飲めるわけだから土佐は酒飲みの国だと言われる所以だろうか。
はし拳の遊び方
@二人が向かいあって箸を3本ずつ持ちジャンケン(最初は必ずグ−を出し合う)
をし勝った方は先手、負けた方が後手。台の上に酒を入れた献盃を置いておく
A後手が先に後ろに回した手に持った箸を相手に見えないように自分が持ってい
る3本の箸のうち何本か手に隠し持ち前に手を出し(0本でも良い)先手の相手
方に”いらっしゃい”と先手の打ち込み(言い当て)に応じる。
B先手は常に3本の数字しか言えないので相手が手に隠し持っているの箸の数を
予想し合計で3本となる数の箸を隠し持って相手側に差し出し打ち込む。
例 後手が3本持っていると予想したら1本も持たずに”3本”と打ち込む。
後手が1本も持ってないと予想したら3本持って”3本”と打ち込む。
C後手は5本か1本のいずれかしか言えないので自分が2本以上持ってる時は相
手の持っている本数に関係なく5本しか打ち返せなくなる。
例 自分が1本持っている場合は先手の持っている箸の総本数は3本だから合計
5本はあり得ず1本と打ち返す。
D双方が箸を見せ合い勝敗が決る。交互に打ち込み合い3本勝負で双方が外れた
場合は引き分けで、そのまま続け2回先勝した方が勝ちとなる。
E負けた方は台に置かれた献盃を一気に飲み干す。土佐はし拳は延々と相手が酔
い潰れるまで続けられる事も。
この遊技は性別、人種に関係なくルールさえ分かれば誰でも参加でき場が盛り
上がってくると宴席は歓声に湧き、この遊技を知らない県外人は喧嘩でもして
いるのではないかと驚くほど威勢がよい。