邦画三昧7
「劇場版」って感じがしないお座敷サイズ。 10年前、奇跡を起こすという新興宗教教団にさらわれた幼馴染の女の子を救ってほしい、となぜか大学教授:上田こと阿部寛に村民が依頼。 自分では奇跡のトリックを暴けないので、奇術師:山田こと仲間由紀恵とともに教団の本拠地の島に上陸。 教祖:片平なぎさに入信する振りをして教団に潜入、とらわれていた堀北真希を見つけ出したが・・・
深夜番組なら許される雑な脚本(たいまつを向けられただけでびびって逃げ出す、TV版と同じ瞬間移動のトリックなど等)が、
なんか「このキャストでこのシチュエーションなら何やっても喜ぶんだろ?お前ら。」って言われてるみたいでしょげます。
野際陽子や生瀬勝久がストーリーにあんまり関係してないのが残念。 TV版を知らない人には「何しに出てきたんだ?」TV版を知ってる人には「え、たったこれだけ?」って感じで。 冒頭にセクシーチャイナで手品する仲間由紀恵は、とても売れない奇術師って感じはしないのだが。
賛否両論ありそうですが「三億円事件の真相推理」をどうこう、というより「三億円事件をきっかけとして」登場人物のココロを描くわけで、 たまたま「三億円事件」なだけで、これが他の映画だと「甲子園出場」だったり「温泉卓球大会」だったり、まあ、人間ドラマのきっかけってことですよ。 安保闘争や学生運動で荒れている頃の日本。親戚の家に預けられ居場所のない高校生の宮崎あおい。 離れて暮らす兄を訪ねていくと、そのジャズバーに集う怪しげなメンバー。 「大人になんかなりたくない!」と思春期特有の名ゼリフをシャウトすると「合格だ」でメンバー入り決定。 う〜ん、いいシーンだけど文章にするとなんだかなぁ〜 唯一東大生でインテリな「岸」からある計画を打ち明けられる。初めて人に必要とされた喜びに、宮崎あおいこの計画にのるのだが・・・ 強奪計画実行だが、いざ始まると、 まさかまさかの偶然のアクシデント連発(ぬかるみにバイクはまる、ビニールシートがバイクにからまる、発煙筒落っことす、等等)。 もうこんだけ有名な事件で、成功していることもみんな知っているのだから、そんなんでハラハラしないから。クドイから・・・ って、実際の犯人もビニールシート引きずって走ってたのね。案外リヤルなのかも。
この喧騒と不気味な静寂のコントラストあふれる世界がえらいいい塩梅です。
かなわぬ憧れというか。 しかしラスト、今までとうって変わって、ふっきれたさわやかな笑顔をしていたが、そりゃないだろ?と。ココロの傷の時効到来ですか?
「ミズチ」って地方によっちゃあ神さまなんだろ?悪霊呼ばわりたぁねえ。 ヒロイン井川遥はバツイチの記者。お世話になっていた大学の先生が自殺。残されたメモには「死に水を飲むな」という謎の言葉。 調査を進めると、どうも「ある地域の水を飲んだ人」の自殺率が異常に高いことに気づく。 恐ろしいものばかり目に映るようになり、恐怖と絶望の果てに自殺するのだ。 元旦那で水質研究所職員の渡部篤郎に相談するが、 これを「幻覚作用のある水」「発狂させる水」とか、うまく言い換えれば味方も増えように、「ノロイよ!」なんていうから周囲はどっぴき。 さあそのノロイは解明できるのか!?
なにが怖いって、ヒロインがジャーナリストってこと。いま逃げるとこだろ!ってのに取材屋ダマシイ故か、どんどん進撃。 こういう「バーチャル嫌悪感:お化け屋敷型映画」はラストさっぱりしてなきゃいけません。その代わり謎を投げっぱなしでも許されます。 お化け屋敷も終わって出てくるときは爽やかでしょ。トム・クルーズとダコタんの「宇宙戦争」も、最後2〜3分で強引なハッピーエンド。 でもこの映画は嫌悪感・不快感が尾を引く。謎も放置。つまり気持ち悪くさせるシチュエーションの展覧会。うわぁ。 三輪ひとみはほんっとーにチョイ役。残念。
昭和ノスタルジーを期待していたのだが・・・ 雑誌記者の伊藤歩のもとに「むかし映画館で、映画と映画の合間に歌ったりおしゃべりをしていた芸人さんを探してほしい」との投書。 その斜陽さなかの映画館に向かい手がかりを探る。当時、映画館の社員として働きつつ合間に芸を披露しつつも失踪する藤井隆。 自分を捨てた父:藤井隆を憎む鶴田真由。果たして乏しい手がかりで芸人さんは見つけられるのか・・・ 昭和ノスタルジーとか古い映画座の空気とか親子愛とか在日韓国人問題とかいろいろありすぎて散漫な感じ。とりあえず斜陽の藤井隆が痛々しいです。 残念なことに、どのテーマをも描こうとしてどのテーマも100パーセントではない感じです。 ポスター等の宣伝から、勝手に昭和初期のモダンな空気に浸れる映画と思い込んでいました。 問題提議映画だと構えて見れば印象は違ったかも。
テレビCM(「開けてよ、お母さん…」「ひっ…ぎゃぁ!」)が恐ろし過ぎて、 PTAやらなにやらから苦情が殺到してCMが中止になった「サイレン」が劇場に登場!
市川由衣とその父:森本レオは、心を閉ざしてしまった幼い弟の療養のため「夜美島」に引っ越す。
しかし余りに無気味な住民達の視線。弟と共に島を探検する市川由衣。 いや〜恐怖ったって、序盤は突然大音響とともにゲジゲジが飛んでくる、とか、びっくり系が多かったですわ。 でもって山中で市川由衣を追い回す視線とか、あんまり意味ないってのが。ゲーム版サイレンと設定を合わせるためだったのかな? 高所恐怖症の私は、鉄塔に登るラスト、ホンマに怖かったですわ。そしてプチサプライズ。 今までゾンビの大群に囲まれて、なぜ楽々と無事逃げのびれてきたか。そういうことか! 人魚の呪い伝説とか、せっかく無気味だったので、もうひといきストーリーの練り込みが深ければ、ラストはプチでなくビックサプライズだったかも。 まあでもそこそこ恐怖を体験できますし、森本レオのあまりに素敵なゾンビっぷりを堪能するためだけでも観る価値在り。
残念なのは、本編が始まる直前に「劇場版TRICK2・撮影快調!」みたいな予告編やってて、
「甘食♪甘食♪ラヴ♪」って名曲だなあ。顔がかわいければひきこもり・食い逃げ・ストーキングもオッケーがテーマです(いや違う)。 一見ヤク中っぽいたま子こと山田麻衣子はややひきこもり。サイケなファッションと装飾された鉄カブトをいつも装着。 日進月歩堂の甘食(菓子パンのご先祖)さえあれば幸せ。 そんなたま子を美容師の母:岸本加世子はせっつきながらも暖かく見守り、料理上手な弟は弟で姉思いで、 離婚した半芸術家の父:竹中直人は近所で工場を営み、たま子が遊びに行くとめいっぱいかまってくれて、 近所の住職は「たま子ラブ!」といつも気遣ってくれて。 しかしある日、住職と母が恋におち、そろってたま子シカト。弟は男だけどバスガイドになる!と夢に向かってたま子放置。 父:竹中直人はアート雑誌に取材され、渡米する!とたま子にグッバイ。 日進月歩堂のじっちゃんは入院でたま子、というかこの世にグッバイ寸前。今まで自分の狭い世界を形成していた人たちロスト。 どしても甘食が食べたい!と勇気を振り絞ってじっちゃんの元弟子のパン屋を紹介してもらうが、このダンディーなパン屋に弟子入りを断られる。 ここでもうひと勇気を振り絞ってパン屋をストーキング・人気のないところで不意打ち・取っ組み合いの末強引に弟子にしてもらう。 果たして世間知らずのたま子はうまくやっていけるのか? 前半シュール狙いすぎか、わかりにくい奇妙な事象が多々発生。 妖精か幽霊か知らんが妙な少年・道に突然出来た穴・ 何がトラウマでたま子がああなったのか(離婚後も両親仲悪くないのに、かなりいろいろ恵まれているのに) など等、ちょっと強引かも。ここはちょっと残念。 だけどパン屋に弟子入りしてからのたま子がドンドン素敵になっていくと妙にほっこりした気分になれます。 ラスト「パンなら焼けま〜す!」とすっかり普通の人になってパン屋の衣装の似合うこと。ああこの人こんなに可愛かったんだあ、とサプライズ。 弟の「日本初の男性バスガイド」ってのが、ただ女装しているだけ、ってのはなんか違うな〜。ここも残念。 まあ疑問点もファンタジーだと割り切って観ていると不思議にハッピーになれる映画です。
なんと表現したらよいか・・・まあとにかく脳髄かき回されます。 大口広司は校長先生。見た目ちょっと妖怪チックだが。 妻・宮崎ますみとのセックスを、小学生の娘・桑名里瑛にじっくり観察させる変態チックな親父。 しまいに小学生の娘とも近親相姦なセックスをおっ始めて妻・宮崎ますみに見学させる始末。 やがて女として嫉妬に狂った宮崎ますみ、娘を追いまわすも階段でもつれ合い、転落して宮崎ますみ死亡。 娘・桑名里瑛は自らが妻・宮崎ますみである、と振る舞い始める・・・ さていっぽう車椅子の人気官能小説家・宮崎ますみ(二役)。私生活は謎だらけ。 編集長・田口トモロヲは、宮崎ますみに気に入られている編集者のいしだ壱成に私生活調査を命じる。 実は歩けること、開かずの間の存在などを突き止めるが・・・
「校長先生のお話」、生徒に、目元がどアップで映ったテレビを教室に運ばせ、そこから立派なお話が始まる。この気味悪さの素敵なことったら!
そして小学生の上に乗っかり、腰を振っているところや、手術シーンとかエグくて、この調子で終始、エロス・グロ・薄気味悪さのローテーション。
しかもストーリーは、転落したのが宮崎ますみの場合・桑名里瑛の場合が交差し、
また娘が大きくなって官能小説家になったと思わせや、やはり母は生きていた!みたいに異次元多次元様相を呈し、
いしだ壱成のそりゃ無いだろ〜ってな正体まで疾走。 ラストのギロチン台に乗せられて「早く切って切って!」ってな宮崎ますみの表情がホント少女のようにキュートで、脳髄倍速撹拌。
朝の連ドラも好調な宮崎あおいの名ゼリフ「明日教えてやる。一晩悶々としろ」にメロメロになりつつ、 後半の永作博美にゾッコン(惚れっぽい)。 高校生のユウこと宮崎あおいとヨースケこと瑛太。ヨースケは「音楽で食べていくんだ〜」と日々河原でギターをポロンポロン練習。 そんなヨースケを時にはからかうように側にいるユウ。一応ヨースケはユウのお姉さんと仲良くしてるのだが、 「ユウ本人相手だと恥ずかしいから、お姉さんをダシに」感がアリアリ。お互い好きなくせに恥ずかしくてよう言い出せない。 しかしある日交通事故でお姉さん昏睡状態。そして会わなくなったふたり。 そして17年後、ギタリストではなく、音楽会社で営業として働くヨースケこと西島英俊。 ある日、立会いしていたレコーディング会場にギター担いでやってきたのは、ユウこと永作博美だった。 空白を埋めるがごとく酒を酌み交わしつつ語り合う二人・・・ 主に横顔アップばかりの会話シーンの連続。不思議とその場にいるような錯覚を覚えます(私は)。 特にこの横顔効果、永作博美が表情豊かで素敵すぎます。録音ブースの様子もキュートなことこの上なく。。 学生時代、お互い「好きだ」と言おうとして言えず、なんかどうでもいい話を無理やりしつつ、突然宮崎あおいがクチビルを奪う。 立ち去る彼の表情は映さない。もうなんかもどかしいやら痛々しいやら悶絶。こんなシーン学生時代に体験したかったわ。
病院で西島英俊が意識を取り戻した瞬間、「あ、気が付いた!」「よかった〜」とかじゃなくもういきなり「好きだ!」
シビれます。
残念!久々に見た川村カオリが、せっかく素敵なオーラだしまくっているのに、このオチはちょっとヘン。 駆け出しモデルの橋本麗香。上京してきたばかりで住むところがない。 そこで先輩モデルが川村カオリを紹介してくれるが、パンクでタトゥーだらけで無愛想な川村カオリにビビリまくり。 しかし実は面倒見がいい人。始まる共同生活。 しかしある晩、橋本麗香ひとりでお留守番中に、向かいのラブホテルの窓から、男の体にメスを突き立てる女を目撃。 警察に通報すると、部屋には生きたまま解剖された男の死体が。 しかも橋本麗香・川村カオリ、パパラッチに事情聴取中の写真を週刊誌に掲載されてしまう。 その後もプロファイラー草刈雅夫登場やパパラッチの男の素顔、川村カオリの過去など謎は謎を呼び・・・ なんか「NANA」っぽい関係のふたりでサスペンス、って感じで、前半はどきどき。しかしいったい誰が犯人なんだ?と さんざんサイコサスペンス期待させておいて、突如、草刈雅夫も小島聖も写真に写ってた〜であらら、と。みんなで記念撮影? そんで犯人が 川村カオリを帰国させるため、アメリカのパパが友達を皆殺しにするため雇った殺し屋ってそりゃないよ!? 前フリとか謎を投げっぱなしは残念ですが、映画としてはゾクゾク楽しめました。川村カオリの佇まいが素敵すぎ。どんどん映画でてほしいもんです。 オダギリジョーがヘンにキレた役ででてきます。DJっつったって、自分の首をターンテーブルで回す羽目に。。
小泉今日子と板尾創路の夫婦と子供ふたり。 この一家ではいっさい隠し事をしないことが決まり。子供に、仕込んだラブホテルの場所とかでも聞かれたら平気で話す。 しかし実際板尾創路、愛人がいるし、高校生の娘の鈴木杏、学校行かずにラブホテル。 さらに隠し事をしないルールを提案している小泉今日子本人も、過去を偽っていたのだ・・・ なんかじわじわきます。かつて羨望の的でありながら、今は廃れきったこの高層住宅街の閉塞感。 キョンキョン頭ん中でパートの同僚を血祭りに上げてるのに、お顔はニコニコ。 愛人ソニンが子供の家庭教師になってもニコニコ。 不器用な母に、愛されていないと感じて育ったため、自分は母と違う「完璧な家族」を設計したつもりだったが、 だんだんとほころびが見つかってどんどん大きくなっていく展開。 終盤の泥酔ソニン先生の「あははまるで学芸会だ〜ぅ〜(げろげろ〜)」から キョンキョンの爆発「死ねよ!」シャウトまで、まあなんか妙なハラハラちゅうか緊張感がすごくて。 大楠道代ママに深く愛されてたことに気づいて、勝手に自分は愛されていないと思い込んでいたことに気づいて、キョンキョン再び爆発(今度は自分に向かって)。 なんかこの高層住宅街が幸福の幻みたいで、この家族も幻みたいで・・・というところで家族のラブコール。 無理やりな感じもするけど、一応ハッピーエンドでよかった〜という気分になります。 キョンキョンすごいです。もうこのニコニコしつつ腸煮えくり返ってるときの表情とか。 キョンキョンのママ・大楠道代がこれまた素敵なキャラで。ハンサムって感じ。ソニンと和服で格闘したり。 そいで永作博美も怨歌鳴らしまくりながらクルマ飛ばすゴキゲンキャラで、ハラハラの中にブラックな笑いを振り撒いてくれます。
爆乳ソニンはチカラコブも隆々としているので、タンクトップを着ているシーンで手を前に組むと、乳房が4つあるように見えて、
猟奇的ショートの連発。ドキドキが最後まで継続していい感じ。ラストのゆらゆら帝国でホッとします。
火星の運河
鏡地獄 しかし成宮寛貴、難しい役をこなしてはるのだが、どうもイッてる感じがしない。 小栗旬のような「えっ?なんで殺しちゃだめなんですか?」みたいなヤバさがないのが残念。
芋虫
蟲 この男のアタマん中をそのまま舞台にしたような映像がステキで。 手にいれた!っちゅーと、極彩色のサーカスのようなガーデンで二人きり。ところが腐乱した!で現実グロ映像に。 しかし防腐剤を買った!っちゅーと、また極彩色ガーデンへ。この目まぐるしい現実と妄想の入れ代わりの末に、商店街パンツ一丁謝罪! 明智探偵として凛としていた浅野忠信がラストで!グロ映像とかよりずっと衝撃的。この不思議な情けなさとカッコよさは必見!
むぅ・・・これは・・・ 舞台は近未来。自殺したくなるという伝染病「レミング病」のせいで世界的に人口減少、失業率増加。 そんな中、廃虚を巡り音のでそうなガラクタを集め廃校でレコーディングする世界的ノイズミュージシャン浅野忠信と中原昌也。 なんとこの二人のノイズだけはこの伝染病を抑える効果があるそうなそりゃ世界的に売れるさ
そんな二人のもとに、マンガの大富豪みたいなありえない格好の大富豪・筒井康隆が訪れる。
感染した孫の宮崎あおいを音で救ってくれ、との依頼。なぜか嫌がってる内に中原昌也死亡。
序盤の楽器作成は、はじめはちょっとわくわくしたけど(振り回すとひゅんひゅん鳴るホースを扇風機にとりつける、等) 延々記録映画みたいに流すのでだれてくる。 設定は面白いと思ったけど、ノイズバンドはたくさんあるし、なんで浅野忠信らの曲だけ特別なんかな? 悲しいことに「非常に安っぽい」印象を受けてしまう。まあ確かに設定上、町が賑わってちゃおかしいんだけど。 場面のパーツごとでは綺麗なシーンも多々あります。 しかし浅野忠信、たったひとりで、しかも自転車で、あのアンプとかどうやって運んだの? ノイズを「あのやかましいやつ」と否定して死ぬ探偵が、むしろカッコいい。
人気漫画の映画化。 宮崎あおいが上手なのは当然として、中島美嘉のぶっきらぼうキャラがこんなにも素敵だとは! まあ原作を辿っているのでチョッと駆け足なので、深く描ききれてないキャラが割といて (ハチの彼とかその二股相手サチコとか)はしょっちゃってもよかったのでは?とも思ったが、なきゃないで話がヘンになるなぁしょうがないなぁ。 音楽がしっかりしていて感激。コンサートシーンもばっちり。 まあ、ライバルのレイラを中島美嘉が遥かに凌駕しちゃってるのがアレだが。 鈴木蘭々の「オーバードライヴ」みたく、バンドもの映画なのに曲がトホホってのと比べりゃチカラの入れかたが相当なもんです。 ハリウッドでゲームを映画化した「ストリートファイター」って映画があって、よくゲームの登場人物そっくりさん集めたなあ〜 (しかもレオタードで格闘する女の子もそのまんま)って感心したが、これもよく漫画の登場人物そっくり再現したな〜と感心しきり。 なかなかいいです。いろいろ得した気持ちになるし。 原作ではショタな美少年のベースの役は松山ケンイチ。 原作ファンはどんな心境か知りませんが、 ライブシーンで成宮寛貴と並んで演奏してる場面、実写映像としてなら松山ケンイチで正解。個人的に。
いやぁ尾道まで原寸大の大和見にいったもんねえ。 鹿児島の漁業組合を訪れる鈴木京香。しきりと戦艦大和の沈没地点に船を出してくれ、とせがむが誰も引き受けようとしない。 しかしその中にあって漁師の仲代達矢、船を出す。実は元大和の乗組員。鈴木京香の父・中村獅童と共に大和で戦った記憶が蘇える・・・ 結構のこのこと中村獅童が大和にしのびこめたり、反町隆史がごはん係って人事ミスだなこりゃ。 鈴木京香もやたらと東経何度と、こ難しい数値を連呼して、早口言葉だなこりゃ。
戦闘シーンがリアル。多分実際現場はこんな風だった、っていうのが伝わってくる。
資料なんかみると「戦艦大和は米機およそ400機の攻撃を受け、爆弾6発、魚雷10本以上を受け九州坊ノ岬沖に沈没」
なんてあっさりしているもんだが、実際、 そして人の死に際があっさりしてはる。これもリアル。 例えば、空襲のとき、蒼井優をかばって松山ケンイチマザーが死ぬのだが、これ一瞬。 ベタな映画なら「お義母さん!」「あ・・・あなたは生き延びて・・」「お義母さんしっかり!」とか 瀕死なのに元気にカンバセーション続くのに。 でもCGだろうけど、正面に戦艦大和が迫ってくるシーンは荘厳で鳥肌たちました。こんなの毛の生えたばかりのヒーローあこがれる年頃の中高生が、 「これに乗って悪の組織をやっつけよう!」って言われたら、そりゃいきり立ちますよ! 西くんのお母さんの「死んだらいけん!」のところに一番涙腺をやられました。 戦争はいかん、とかいう思想より、「青春賛歌」テイストに比重を置いて作ってるので私的には肩肘はらずに見れました。 戦火を逃れるため広島に移ったのに原爆投下。蒼井優、やっぱり理不尽に死亡。
阿部寛が学者先生の役、っちゅーと、マジシャンなコミカルヒロインと夫婦どつき漫才な謎解きコメディ映画かと思いきや、 イントロは怨念じみてて、シリアス極上ミステリーホラー・・・かと思いきや、 ラストはシリアスにやろうとしている分、反動で笑うに笑えないトホホな有り様。 幼い頃、神隠しにあった大学の研究員のヒロイン。そのときの記憶がない。 一緒にさらわれた少年は今も行方不明で事件も迷宮入り。 研究のため再び訪れたその村には、隔離された「ハナレ」と呼ばれる隠れキリシタンの里があり、 土着の信仰とキリスト教が結びついた独自の生活を営んでいるという。 神隠しの秘密もこの里に隠されているのか・・・ 結構序盤はハラハラしたんですが、 いやもうラストが。ラストの阿部寛と神父のやりとりはコントみたいで。 いちいち神父がビビリ芸入れてくれてトホホ感たっぷり。 「おらとパライソさ逝くだ〜」シャウトで無理矢理な神々しさに含み笑いを隠せません。 神隠しがどうからんできたのかとか江戸時代の生き残りがどうとか、あんまり関係ないのが残念。 「事件は多くの謎を残して・・・」って投げっぱなしかい!
哀川翔(の頭)が大変なことに!
時は近未来。東京のど真ん中には産業廃棄物や粗大ゴミが固まって出来た、通称「黒富士」がそびえている。
その近くの工場で働く柔術の達人のハゲ:ミツオこと哀川翔、仕事そっちのけで柔術を教わるアフロ:フジオこと浅野忠信。
なかなかほっこりとしておすすめです。2人ともなかなかアクションが達者で。 なんか見た目は全体的にユーモラスだが、話は結構シビア。 ただカルピス好きな隻眼の男の存在がストーリーをちゃかしてるみたいでちょっと残念。 前半で人の命を散々軽々しく描いているので、絆とか重視しているシーンも軽薄にみえて残念。 実はあのアイデア、「ランドオブザデッド」よりもこちらの原作のほうが先だそうな。 しかし自分がゾンビになったと勘違いしていた間、 哀川翔は何を食べていた?
前半のオダギリジョーは必見!最盛期の窪塚洋介にヒケをとらない切れっぷり! 今回は爆殺魔・栗山千明もとんでもないポロリ魅せてくれます(ポロリはポロリでも、おっぱいなどではなく義眼ポロリ)。 大事件を解決したい刑事の加瀬亮。でも実際は事務ばかり。 そんなある日、加瀬亮・オダギリジョー・栗山千明の3人だけが乗っていたバスに銃を持った男が乱入。 しかし加瀬亮ビビッて震えて何もできず。 結局オダギリジョーは撃たれて重症、犯人は栗山千明のポロリにびびって自殺、と大事件になすすべもなく。 数ヵ月後偶然再会した加瀬亮とオダギリジョー。 みんな想像力たりねえんだよ!となぜか「復讐屋」を提案するオダギリジョー。 はじめはとまどいつつ手伝う加瀬亮だが、だんだんと生きがいを感じ、復讐は加速していく・・・ この3人のロードムービーかと思いきや、栗山千明があんまりからんでこないので残念。 なんか「想像力!」「想像力!」と連呼していたわりには、想像力乏しい結末です。 映像はスタイリッシュな感じで、しかしエグい現実を描いていて(施設のダディとか) そういうギャップがうまくいってんのかどうか分からないです。 見終わったあとで「なんだよ〜」って思うけど、見てる最中はそれなりに面白い不思議な映画。
かつて「ピキピキピッキィ!」 なんておバカでおマヌケな言葉が画面にあらわれた途端涙があふれそうになる映画があっただろうか? かつて銀座で伝説になったゲイバーのママ・卑弥呼が、ゲイのための老人ホームを設立。 その娘でOLの柴崎コウの元に、老人ホームのアルバイトを持ちかけに卑弥呼の恋人・オダギリジョーが訪れる。 自分と母を捨てた卑弥呼を恨む柴崎コウだが、バイト料につられて承諾。 初めて関わるゲイの人にツンツンしつつも次第に心を開く柴崎コウ。しかし卑弥呼は末期ガンに冒されていた・・・ ホームの面々が実に魅力的で。特にルビィとチャビーのコンビと山崎さん。 しかしせっかく皆で仲良く楽しくやっているのに、見え隠れする世間の嘲笑、訪れる死の影。 ゲイということで世間から迫害されて、やっと見つけた楽園でも最後の順番待ちだけだなんて。切なすぎます。 柴崎コウがすごい。普通、女優さんはメイクしないすっぴんの役なんて嫌がるだろうに。むしろキレイ。 卑弥呼に散々悪態ついて、カウンターで「好きよ」と言われたときの表情とか。 キレイっていやー卑弥呼もオダギリジョーもどえらいキレイです。 レトロなダンスホールシーンが素敵。痛々しいのにハッピーエンド。限りなくファンタシーなのに限りなくリアル。
シュールな学園ギャグ漫画を映画化。 ワルの巣窟、というか、人類外の巣窟のクロマティ高校に入学した一見マジメ、実はパラノイアの須賀貴匡。 僕はこの学校を変えてみせるよ!と奮闘するが、とんでもない学生(ゴリラやロボット)、 加えて自らの暴走振りで周囲を混乱に巻き込む! 前半はショート不条理コントの連発で結構笑えて。 まあオカルト編からだんだんとだれてきて、ラストの宇宙人来襲やら須賀貴匡の語りとかまでいったときはちょっぴし苦痛なのだが、 軽〜い気持ちで見ればそこそこ楽しめるのでは。 よくみりゃキャスト、よくこれだけ漫画の世界観にマッチした人ら揃えたなあ〜違和感ないや。 山本浩司がもう。この人の出る映画はなんか大抵好きだなあ。 メカ沢が、自分をロボットと自覚しているセリフがあって、ちょっと残念。
真田広之とゾンビ中井貴一が船内ダイハード。 海上自衛隊の最新鋭のイージス艦が、テロリストボス中井貴一と副艦長の寺尾聰に乗っ取られる。 この船の伍長・真田広之は、乗っ取りを阻止するため送り込まれた特殊部隊の勝地涼を、カン違いで捕縛。 一度は船を追い出されるが再び舞い戻り、船を取り戻すべく勝地涼と二人三脚で挑む。
アクション映画としてなかなか面白かったです。
多数の登場人物の設定が難しいんだけど、深く考えないで観ることをオススメします。
・・・って政治色強い原作なのに不謹慎ですな〜
ただひとつ疑問なのは敵の幹部の女性工作員。
勝地涼を海に突き落としたかと思ったら、自分も飛び込み、なぜかディープキスかましてスクリューでミンチ。 もちょっとだけ寺尾聰の悲しみを深く描いてほしかったかなぁ
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