邦画三昧
2004/12/01
ソフィーの呪いが解けかかって、19歳に戻ったり90歳に戻ったりするので、 声の役の倍賞千恵子がしんどそうです。 90歳の老女と美形の魔法使いの恋、という年の差恋愛奇譚が面白そうだったのに、 それほど伏線にはなっていません。 なんとなく「ハリウッド的」映画な気が。 あれだけ派手な戦争をしていながら、ラスト数分で取ってつけたような「戦争をやめましょう」的なメッセージは、むしろ軽薄な気がして。そんなんで戦争止められるのなら、最初からするなって。 宮崎駿監督はもう世間に対して発する啓蒙メッセージは出し尽くしたと思われるので、後はもう自分の好きなことしてください(ナチス戦車ものとか)。
2004/11/20
珍しく今回は栗山千明、誰も殺していません。
バースデイパーティーの夜、彼氏の成宮寛貴に二股かけられてたことを知り、栗山千明飛び出して街をさまよう。 しかし電話で突然さよならを告げるアダム。栗山千明、着いて行く!と待ち合わせ場所に向かうが、トラックに轢かれる・・・
一方行方不明の飼い猫を探す黒川智花。らしき猫を見つけふらふら謎の洋館に入るとそこにはピアノを奏でる栗山千明。記憶喪失らしく、名前すら憶えていない。
「SOUNDTRACK」みたいに美術は秀逸。メガネくんが良い。冷静沈着に栗山千明が幽霊であることを分析して、見る事が出来ないので筆談で会話を図り、前世の手がかりを探る。脚本の甘い映画観てて「なんだよみんな、こうすりゃ助かるよ」なんて思うことが度々あるが、ズバズバ分析・推理・発案してくれて、ゆったりファンタジー映画ながらテンポの良さの一端を担っていて。 残念なのは最後、なぜアダムを選ばずに元彼氏を選んだのか、確固たる根拠が無く「あれれれれ?」な感じが否めないこと。むしろアダム(HYDE)選んで正解でしょ。 耽美な世界好きは迷わずゴー。
2004/11/14 低予算でチープな作りだがなかなかキモチワルイ。 映像がフィルム撮りなのか、妙にレトロでグー。 外科医で旧家の奥様。 その最愛の息子は事故で首がちぎれて死亡。 墓前で悲しみに暮れていると謎な老婆が現われて、死者を蘇らせるアイテムをくれる。 しかしアイテムで蘇った息子は人喰い怪物。治す方法を知っていそうな謎な老婆は まっ先に喰われる。 かくして奥様と爺やは息子を治すことが出来るのか? 造型がブキミ、というよりも「最愛の息子が死んだのに金魚のお墓みたくそこら辺に埋めて、でもなぜか号泣」「自宅が城」「家で手術・助手は爺や」「やたら死体を粗雑に扱う警察」といった、妖怪以外のふつうの登場人物の 挙動の不審さがなによりもブキミ。
お誕生日会のシーンの無気味さは秀逸。「さあみんなでお歌を歌いましょう♪」ひょえ〜
2004/11/03 鈴木蘭々のオーラが無くなってる・・・ 人気ユニットのギターで自信家の柏原収史。ボーカルの鈴木蘭々に次の新曲には必要無いといわれ、飲んだくれて街に出たところを、三味線の後継者を探していたミッキー爺に拉致され青森の山奥に。
唐突に修行が始まるもやってられるか!と出て行こうとしたところで
孫の杏さゆりに出くわし一目惚れ。 マンガチックな演出などまあアイデアは悪くは無いのだが、テンポがだれていて、同じような演出をしている「下妻物語」のクオリティーがあまりに高いのでチャチく見えてしまう。
三味線アルティメット大会も皆演奏は上手なんだけど、いまひとつ。
悪魔三味線家なんているのだから「ピンポン」のように、もっと他の出場者に圧倒的な個性を持たせて現実逃避性を感じさせてくれたらよかったのに。 三味線演奏ビデオとしては優良。一杯ひっかけて観るぶんにはいいかも。 きまぐれ破天荒な鈴木蘭々の役名は「美潮」。性格的にもやはり小川美潮がモデルか?
2004/10/14
セクシー三人娘が大活躍、と聞いて和製「チャーリーズエンジェル」かと思いきや、
仲間割れで2人死んでるし。 軽トラで爆走する三人娘。荷台には死体。警官に発見され、その警官も死体にして荷台へ。しかしその現場をかわいらしい娘に発見され、こいつも死体にしようと後を追う。その娘は町一番の富豪の召し使いで・・・ チープだけどまあまあか。2本立て1200円なら許せる。三人娘の関係がヘンで良い。一人はリーダーと反発し、二人目はレズでリーダーに恋してて。しかしリーダーはどうも二人を道具視してて。 せっかく三人娘のキャラが立ってるのに、スケールがこじんまりで残念。 リーダーへありったけの思いを告げたのに、 蜂の巣にされる二人目の娘が不憫です。
2004/09/12
えーと、・・・森光子(タケヤみそ:84歳)を巡り、滝沢秀明(ジャニーズJr.22歳)と田中邦衛(ほ、ほたるぅ:72歳)で三角関係!?
都市化開発されかかってる港町。年老いて病院の待ち合い室でたむろする田中邦衛・谷啓・いかりや長介・菅井きん・大滝秀治・久我美子・三崎千恵子ら豪華老人軍団。 この町に引っ越して来た森光子。華やかな服で自由奔放に振る舞う彼女に、この老人軍団も最初は怪訝な態度を見せるが仲良しになり、次第に触発されてドレスアップしたり青島幸男市長の町開発演説会に殴り込みをかけたり、と若返り。 しかし、森光子はすでにガンに冒されていたのだった・・・ やはり最大の謎、タッキーが森光子になつく理由がよく分からん。無理矢理からめてジャニーズファンの動員を図ったのがミエミエな気が。マッチとかも出てるし。 映画自体は予定調和なシーンが多いが、テンポはいい。 大袈裟になりすぎないよう上手なさじ加減で、なかなかハートフルな感じ。 役者陣の演技がみんながみんなとても良いので、細かい矛盾もあるが気にならない。 ラストビデオまでは。 泣かせようと思ったんかねぇ。ラストの遺品・森光子独唱ビデオ。延々と「川の流れのように」を歌ってるの。ちょっと鼻声になって、ちょっと外してるの。それ聞いてみんな泣いてるけど、ひたすら長い。な害。 困った遺品だ。重箱の隅をつついてなんだけど、警察署の帰り軽自動車で迎えにくるのだが、この人数よく乗れたなあ
2004/08/30
超豪華ゲスト陣でなにやってんだ映画
幕末、土佐藩の人斬り・岡田以蔵が処刑された。以蔵の怨念は悪霊として蘇り、あらゆる時代に転生、あらゆる刺客達があらゆる手段(剣・銃・説得?土下座?!)でIZOを阻む。
多彩なゲスト陣が出てきては斬られてハイ次、なので退屈とまではいかないけど、ちょっと単調。 多分、権力層は偉そうにしているけれども、いざ、というときIZOの前では無力である、という印象づけをしたかったのかなあ。豪華ゲストをただの斬られ役に落としてることも。 とにかくデカい図体なのにやたらかわいらしいカタナをふるうボブサップに注目。カルトな情熱がこれでもかと溢れる映画。面白いかは別として。 友川かずきを聴くと「僕もヘタだけど情熱があれば歌ってもいいんだ」と励みになります。
2004/08/23 あちこちで強烈な個性のチョイ役をこなす平成の裸の大将・荒川良々。なんとその荒川良々が主役の異色純愛ホラー。
カルト漫画家の荒川良々。幼い頃、大好きな親戚のお姉さんのセックスを盗み見て以来、女性トラウマに。
彼の担当になった新人編集者の新井亜樹。いつもビクビク・オドオドしている新井亜樹に腹が立った荒川良々、衝動的に顔にペンを突き刺してしまう。 罪悪感で彼女のアパートを訪ねる荒川良々。そこで見たものは顔の傷が妖怪のようになり生き血を欲する新井亜樹だった。態度も豹変した彼女は「償え!」とばかりに次々と無理難題を突き付ける・・・ 不器用にしか生きれない二人の不器用な心の交流という感じがグー。 松尾スズキの「これだけしてあげてるんだよ」という自己主張ばかりの愛。 自分は血を差し出せなかったことで、そこにすら及ばないことにめげる荒川良々。 「キャラじゃないもの」といいつつも落胆の色がかくせない新井亜樹。 悶絶しそうに切ないシーンです。 イントロのトラウマシーンが強烈。小学生がセックスをグロテスクなものと認識するシーンなのだがホントにグロテスクに!。 ただチープはチープでいいんだけど、チープなりに編集でなんとか出来る部分もあったのではないかと。 対決シーンがおままごとみたいで残念。またカオにぐっさりペンを刺すシーンも、大袈裟な効果音を入れて何が起きたのかアピールして欲しいところ。 まあそんな細かい揚げ足しか取れないくらい良い出来。 ラストは少し蛇足な気が。あのにっこりとカッターナイフを差し出して終わり、ならキレイだったのに。まあここは人それぞれ。 新井亜樹、地味だし露出も無いのに血を吸うシーンとか妙に官能的なのも不思議。
2004/08/12
宣伝でバンバンやってるお色気はサギです。 悪の組織パンサークローと戦う如月ハニーこと佐藤江梨子。 動力源はおにぎり、まるで「究極超人あ〜る」なのだが もうバクバク喰ってる。なんて燃費の悪さ。 まあすったもんだあって警察の市川実日子・ブン屋の村上淳と共にボスのシスタージルをやっつけてハッピーエンドな訳だ。
ハニー七変化というが、いきなりゴミぶくろハニー!。とにかく前半のテンポの良さとポップな映像、もう楽しいのなんの。しかも全員キャラクター立ちまくり。
しかし後半ちょっと雲行きが。なんか「憎しみで戦っちゃダメだ」とか重いテーマに傾倒したあたりからちょっとテンポがだれてくる。
佐藤江梨子がなんもかんもテレ無くやってくれて最高。ドジぶりから戦闘時のハンサムぶりまで。そいで市川実日子になつくんだが、今まで友だちのいなかった市川実日子の面喰らいかたとか見どころ。そいで市川実日子のしかめっ面と泣きっ面がかなりキュート。 戦闘時セクシーなコスチュームじゃない。 でもね、映画の中ではクリーム色のシャツ着てますから。残念。
2004/08/02 圧倒的岸部一徳 女学生の宮崎あおいは両親の無理心中でひとりぼっち。やや自暴自棄。学校の帰り道、土手で一服していると殺し屋ハヤマダこと永瀬正敏が現われる。組織のボス(親の仇)を殺して逃げてきたところ。 真っ赤な拳銃「アキラ」を突き付けて原チャリよこせと脅すが、宮崎あおいの撃ちたきゃ撃てよ!的気迫に永瀬失神。その後、介抱したり助けられたり依頼したりしなかったりで芽生える絆。 そんな折、伝説の殺し屋・岸部一徳が追っ手に。かつて永瀬の育ての親でもあり、死線をくぐり抜けた戦友でもある。チンピラ新井浩文を従えて追跡の旅。二人の対決の行方は!? 岸部一徳がカッコいい。昔から岸部一徳ファンだが、それを差し引いても。サムライにとってカタナが魂であるように、殺し屋にとって拳銃が魂、という世界観。「拳銃の尊さも分からないのか!」なんてセリフ。 この作品も「ピストルオペラ」のごとく観念を映像化したような抽象的なシーンが多々でてくる。ウミガメのミイラと語るとか。視線のずれた対決シーンとか。そこらへんをキャッチできる(してあげる)とこの映画の空気・雰囲気に浸ることができる。でないとエンディング、コントと思う人いるかも。 永瀬正敏と宮崎あおいが 「コムロさん」「ハヤマダさん」と呼び合うところ、なんかいい画。 チンピラ新井浩文が岸部一徳に「肉♪喰ってチカラつけろよ♪」、ここもなんかいい画。そしてラストの対決は愛・愛・愛まみれだ。 密かな見どころは野村宏伸。「花と蛇」といい、脱清純(?)派。
2004/07/17 圧倒的原田泰造
さる会社の企画課の原田泰造。恋人の笛木優子に連れられて彼女のマンションへ。しかし彼女は郵便受けの封筒を見た途端、その封筒を持ったまま「リンゴ買って来る」といい出かけたまま翌日になっても戻らない。 仕事も手につかなくなり、世話焼きな後輩の牧瀬里穂の必死のフォローもむなしく異動。 「もう俺おしまいだよ〜」とか自堕落になりつつも、牧瀬里穂の叱咤激励で、むしろ異動先の営業課で頭角を表す。それから5年後、牧瀬里穂と結婚して家庭を持った原田泰造。だがふとしたきっかけで彼女の消息の手がかりをつかみ・・・
事件と違って自ら去る人を追う、このやるせなさ。恋人だと思っていたのに、手がかりを辿る都度「恋人のくせにそんなことも知らなかったの?」ってシチュエーションにでくわしまくり。 役者:原田泰造はかなりいい。実に微妙な表情とか。もう自然に普通に会社員なりきってる。 コントとかって、いろいろな人の役柄を瞬時にできなきゃいけないわけだし 面白いコントが出来る人は俳優としてもすごいんだわきっと。といいつつ原田泰造コント観たことないけど。 残念なのは牧瀬里穂。たたずまいはいいんだけど、いったん喋るとセリフがカブキチックで浮いてしまう。ヘンな技をみにつけちゃったなあ。
2004/07/10
ヴァーチャル居心地の悪さ・気まずさ。
自主映画界の監督のキノシタと脚本家ツボイ。二人は共通の友人フナキに3人旅行に誘われる。しかしそのフナキは仕事都合で当日突然来れなくなり、ほぼ初対面の二人で旅行せざるを得なくなってしまった。 そして最後に辿り着いたのは究極の宿!ただの民家!これサービス業?!客なのに!オレ客なのに! ホントにこの居心地の悪さ・気まずさ連発が可笑しくて可笑しくて。そして二人のやりとり。いい大人なのにトホホなところの焦りを、映画人のプライドっつーか哲学で取り繕い合う様が可笑しくも悲しくて身につまされて。気まずい〜 つげ義春の漫画が原作ではあるが、設定は全く違う。「原作の面白いシチュエーション」を上手に抜き出しつつ、しかし映画は独自のスタイルで展開。 そのおかげで「極上へなちょこ青春ロードムービ」に。 最後に芽生えてるこの二人の絆みたいなもの。照れるよ。観客にとっては居心地悪いよ。恥ずかしいよ。でもなんて気持ちいい居心地の悪さ。
2004/06/30
問題ありまくりですけど。
女子中学校でのお話。ヒロイン澪は集団で
同級生のマリアを「私たちに与える不快感への正当防衛」という名目で徹底的にいじめる。
なにせ「正当防衛」なので悪びれる様子もなし。
周囲の無責任な追随がいじめの残酷さを増すってーのがよく分かる。
対象にされる理由は特に無い、独り代表者がターゲットを決めればなだれ込むよう。ゲーム感覚。 でこれだけでは終わらない。第3部では澪が担任教師の万引きを目撃。弱味を握られたと感じた教師、先手をうって潰そうとあれやこれやの澪いじめ。しかしクラス全員すでに澪の味方。特に百戦錬磨マキの援護射撃がすさまじい。これまたいじめる側いじめられる側が逆転。満足げな澪だがマリアの言葉に我にかえる。大人でも弱いしおっかないんだ。 まるで悟り切った僧のようなマリア、短期間で悟りの境地についた澪。すげえ中学生だ〜 「羊のゆめ」ではハツラツ少女だった美波が、えらい半病人顔でびっくり。 一応大団円なんだけど、現実はこうスンナリいくかなあ。いってほしいなあ。説教風な啓発ものとは一線を画すので是非一見。
2004/06/20
ロリータドレス値段高いぶん防御力抜群!
茨城県下妻、という田舎町に住んでいながら、
ロリータファッションにはまり、生き方までもオシャレにロリータでキメたい高校生のモモコこと深田恭子。しかしなじみの店の服は高価なので、親父の作ったブランドバッタ物売って稼ごうと目論む。 嫌々つきあうモモコだったが、イチゴの粗暴だが義理堅いとこ、イチゴはモモコの服はヒラヒラだが芯のまっすぐなとこ、などお互いいいとこちょこっとづつ見つけあってだんだん仲良しに。やがてモモコに刺繍の才能があることがわかり、二人に転機が訪れる・・・
これ深田恭子ハマリ役では?
脇のドギツイ登場人物らを、これまたドギツイキャストが固めてて。特に宮迫博之・篠原涼子夫婦のキレっぷりったら!上手にキレてる。
阿部サダヲがこれまた。この人の「二枚目気取ってる男の役」はもうたまらん。「日雇い刑事」んとき以上。 演出がスピード感あっていい。ジャスコ!しかしキルビルみたいに間にアニメ挟むのはトレンドかなぁ?
2004/06/17 映画の題材にされることのない女子プロレスを、実にエキサイティングに! 元女子プロレスラーであり、女子プロレス団体「ガリンペイロ」の社長がガンで死去。その遺書には「息子に社を継いで欲しい」とあった。 医者を目指すその息子・岡田義徳は、幼い頃に死んだと聞かされていた母がレスラーだったことと、そして所属レスラーたちの厚かましさにとまどいつつも、しぶしぶ社長就任。 時を同じくして、セクハラに嫌気がさして会社を辞めた清純派怪力娘・鈴木美妃、元ヤンキー空手家・石川美津穂が入門。この際立つ二人の個性で、経営難のガリンペイロもようやく興業的にも上を向きはじめる。 同時に「所詮はプロレスは八百長」と言っていた岡田義徳も彼女達のひたむきさに触れプロレスへの情熱を熱くしていく・・・
笑いあり涙ありのスポ根もの。女子プロレス界を知らなくても、岡田義徳の目を通してだんだんプロレスの良さが分かってくるって仕組み。そして鈴木美妃・石川美津穂コンビが秀逸。 ドラマも面白いけどプロレスシーンも大技連発で迫力あり。ホンマにかけてます。 演技も格闘技もルックスもグッドな三拍子な女優さんばかりなので、(ヘタな箇所を見てしらけて)ストーリーのテンションが下がる、なんてこと無し。
2004/06/05 長塚京三の「笑う蛙」にえらい似てる。チープっぷりが。 村人みんな出ていった開拓村で、たった二人残った大竹しのぶ・伊藤歩の母娘。飢餓に苦しむ二人は出稼ぎ労働者相手に売春を始める。しかして実際は、事が終わって油断している客に毒を盛って金品を奪い死体は埋める、ってなことを繰り返す。
飢えた二人がいきなりゾンビみたいな登場で、こりゃ傑作か!と思ったが・・・ 「ジョゼ〜」の池脇千鶴のごとく、なんの必然性もない伊藤歩のオールヌードが見どころ。
2004/05/27 TV版はないのに「ザ・ムービー」とは。元は舞台演劇だったのかな? 今井雅之とその弟分は毎日の生計をひったくりで立てている。それもこれも営んでいたストリップ小屋が、看板ダンサー・マリアの失踪でつぶれてしまったため。 さらに、仲間のゲイ・新山千春が性転換手術うけたい、というのでその費用も建て替えた二人。 いよいよお金が無くなり、手術を終えて女の体になった新山千春を加えて、3人で行き当たりばったりな銀行強盗を企てるも、入った銀行にはひとくせもふたくせもある銀行員や客達が・・・
なんか「スペーストラベラーズ」と設定が酷似・・・ 新山千春の号泣はかなり熱こもってて迫力ある。今井雅之とマリアのやりとりを立ち聞きしてしまい、声を押し殺して泣くシーンとかグー。でもちょっと泣きすぎ。杉本彩のハダカと同じく、もっと出し惜しみしたらいいかも。 後半一気に辛らつになるところも「スペーストラベラーズ」と同じでちょっと残念。 前半のテンポはかなりよくて面白いので、一杯ひっかけてからフラッと見に行くと吉。
2004/05/11 いんちきミステリーそして映画史上最高に影の薄い主人公。 奈良の古い下町で鬼ごっこしていた双子の兄弟。しかし兄が神隠しにあう。それから数年、高校生になった弟。彼をしたう同級生のヒロイン。そして町は初めて開催する「バサラ祭り」準備のため揺れ動いていた・・・ ・・・宣伝とかで郷愁ファンタジーを期待していたのだが、あっさり警察が兄の発見を告げる。このときの弟と父のやり取りがコントみたいで。とほほ。映画はまるでドキュメンタリーのごとくリアルにリアルに日常を再現退屈炸裂。 なんというか、全体的に役者さんがウロウロしているというイメージ。 どういえばいいんかなあ、「アドリブでお願いします」と言われ、でもあんまりアドリブシーン長いので、思い浮かばず途方に暮れているというイメージ。 「バサラ祭り」のシーンでのヒロインがすごい魅力的。いままであまりにもリアルな日常テイストで進んで退屈さもマックスなところで祭り。この祭りが鮮やかで。「平凡な毎日ゆえ、祭りの日はおおはしゃぎ」という感覚を映画で実現。バーチャル下町心情
「音楽:UA」となっているけど、エンディングで「う〜んう〜ん」とうなっているだけ。ええのん?
2004/04/26 水野美紀ひとり舞台
日本各地で無作為に一般市民が狙撃される事件が多発。首相官邸には犯罪組織「1211」から、5000億円を払え、と脅迫電話。 無差別殺人するなら、別に狙撃って手段でなくともいいんじゃないの? それが気になり、またもや感情移入不可。
派手なカンフーシーンは多々あるけど「スナイパーらしい」シーンはない。一瞬のチャンスを待ち続ける重厚な緊張感、というようなんが。そこはちょいと残念。 「踊る大捜査線」は1・2共に、テレビ版を知らなくてもそのまま映画として楽しめる感じだが、こちらはテレビ版で登場人物の予習をしておかないとつらいかも。 劇場では、ウッチャンの最後に泣いてる女の子がチラホラいたけど、 わたしゃむしろいかりや長介氏が劇中ですでにノドをつらそうにしているのに涙。 見どころは水野美紀のカンフーアクション。
2004/04/09 杉本彩からまわり。 世界的なタンゴダンサー杉本彩。夫であり大企業の社長・野村宏伸が裏金献金でゆすられ、そのカタに差し出される。だがそれは杉本彩の美しさに惹かれた首領・石橋蓮司の策略。捕らえられた杉本彩は、性の奴隷として調教されていく・・・
ウッチャンナンチャンの番組で、ダンスしている様はとてつもなく色っぽいのに、この映画での杉本彩はいまひとつ。縛り付けられてキャーキャー言ってるだけ。
物語のクライマックスで脱ぐ、というなら盛り上がるけど、杉本彩ずっとハダカ。だんだん普通に思えてくる。つまり飽きる。 また調教シーンもヨダレだらだらとか、きちゃない。「杉本彩がんばってるなぁ」とか「風邪ひかんかったんかなぁ」とか邪推ばかりで映画の世界に感情移入不可。 ボディーガードの未向(みさき)、かわいい顔だちなのに体格がっちりチカラこぶで格闘技の達人。この娘と杉本彩のレズシーンが(すぐ終わるけど)一番の見どころ。
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