いんちきな映画レビューのパイオニア!

邦画三昧
私的映画感想


REDLINE
2010/11/07

こいつぁアニメ映画じゃない。ライブだ!とびきりパンクな!

遠い未来の話。クルマで銀河で一番早いヤツを決めるレースイベント「REDLINE」が今年も開催。
ミサイルやマシンガンといった武器を積んでも良いこのレースの中、唯一武器を載せずレトロな車で挑むのは、 あまりにデカすぎるリーゼントに革ジャンというレトロすぎて新しいスタイルの、通称「すごく優しい男:JP」(キムタク)。

しかし予選では、八百長レースに手を染めた親友メカニックのフリスビー(浅野忠信)の裏切りで、通称「チェリーボーイハンター:ソノシー」(蒼井優)に負けるが、視聴者の人気投票で本選出場に。 開催地は超軍事国家惑星ロボワールドに勝手に決定。ロボ大統領はレース実施を許可してないのに

かくしてレースはロボワールド軍とREDLINE実行委員会の軍隊が入り乱れる中いよいよ幕開け。 宇宙中から集まった凄腕レーサー8人のなかで、JPは優勝できるのか!?苦悩の末フリスビーはどんな決断をしたのか!? そしてJPとソノシーの恋の行方は!?

ドルビーサウンド搭載の劇場で見たので、そりゃもうレースシーンの迫力が半端なくてかっこよかったです。 バックでベースがうねる中、放り込んだニトロカプセルが反応して爆発的な加速、キムタクの奇声、もうテンションだだ上がりです。
蒼井優の泣きながらクラッシュしたマシンを掘り起こすとことかグッときました。あとヌードシーンも別の意味でグッときました。

ストーリーはなんかいろいろな伏線みたいなのがなんとな〜くうやむやになって強引にハッピーエンドなんだけど、 まあライブの帰りはそんなものなので、緻密なストーリー構成でなきゃ楽しめない!っていう人も、是非右脳のアンテナを活性化して見てほしい次第です。

キムタクは近々また遠い未来の乗り物(宇宙戦艦)に乗って大暴れする予定。こちらもこちらで(カルト映画好きとしては)楽しみ。


キャタピラー
2010/08/16

大義名分というかなんというか、原爆とかこれでもかこれでもかと振りかざしている印象。

戦場から返された夫は四肢を失い、顔もただれて別人のようだが、 村人達からは「軍神様」と呼ばれ崇め奉られる。 妻の寺島しのぶは「お国のため」と世話を続けるが、 食欲と性欲だけで態度も傍若無人な夫への憎悪と使命感との間で揺れ動く…

がっつりどんよりきますね。もうほんとに。 江戸川乱歩の「芋虫」が、倒錯的な猟奇美を持ち合わせているのに対して、 こちらは現実の大変さが前面に出ており、気分はどんよりしてきます。
ただ、戦争以外で四肢を失うこともあるかも知れないし、寝たきり老人の介護のこともあるし、 そう考えると「『こんなことになるので戦争は悲惨です』というメッセージなんだね」と単純に解釈するのは少し違う気もします。

みんな寺島しのぶに押し付けて、 家族ですらロクに会いに来ないのがなんとも。
村のきちがいさんみたいなクマさんが、 あの小難しい玉音放送を聴いた途端「戦争が終わった!」と喜ぶあたり、 実は戦争反対のインテリであんなフリをするしか無かったのかなと思うとリアルな気もします。


ハッピーエンド
2010/07/08

ん〜まあなんとも。菜葉菜ファンなら観よう。

常に不機嫌そうな図書館職員の菜葉菜。店長が友人(あるいは幼馴染?)なのをいいことに、レンタルビデオ屋でマニアック映画を借りて料金は踏み倒し。 しかしラブコメ映画は大嫌い。それを店長にもおかしいと言われるがどこ吹く風。

そんなある日、図書館で二枚目にばったり出会い、廊下の角でぶつかったり、とラブコメみたいな出来事が次々起きる。 おろおろする菜葉菜を店長おもしろがっているが、だんだん恋に目覚めようとする菜葉菜にやきもき。あれ、俺も恋してたのか?…

ラブコメ嫌いな人のためのラブコメ映画
ありがちな展開ばかりのラブコメなんだけど、いちいち突っ込みを入れたり、「ラブコメ映画じゃこうなるよな〜」なんていったらそのとおりになったり、と、 ちょっと斜に構えるだけで観れるようになるんだな〜。

オープニングのキャストロールが、ポップに町おこし、って感じで好きです。マニアックな映画館のもぎりお姉さんが雰囲気ありすぎて素敵です。


戦闘少女 血の鉄仮面伝説
2010/07/02

まあなんというか、少年の妄想の具現化!

女子高生の杉本有美は16歳の誕生日にいきなり津田寛治パパといとうまい子ママに「お前は人間じゃないんだよ、ヒルコなんだよ」と告げられる。 するといきなり警察の特殊部隊が乱入、いとうまい子の頭部こっぱみじん、津田寛治パパも戦うが首を切断、といきなりゴア祭り。 怒りで片腕が刃物に変形した杉本有美、特殊部隊を惨殺して町へ飛び出す。

なぜか襲ってくる町内会の連中を皆殺し。するとヒルコ族の指導者の如月こと坂口拓、ヒルコの戦士:高山侑子が現れ、ヒルコの秘密基地に連れて行かれる。 自分たちを虐げる人間たちと戦おうというのだ。

厳しい訓練の末、能力に目覚めた杉本有美。最初の任務は防衛庁長官の竹中直人暗殺。 仲間のコスプレたこ人間ナース(こうとしか表現のしようがない)森田涼花と共にパーティ会場に潜入するが、 そこは対ヒルコ決戦兵器のお披露目中だった…

もうなんか前半のアクションでいきなり溜飲が下がります。では後半はというと、やはり派手にやってくれます。 あれこれ言わず、ビールなど飲みながらわははわははと鑑賞するのが吉。 血が苦手な人は駄目だけど。

久々に見た いとうまい子がかわいいお母さん役と思いきやいきなり顔が吹き飛ばされるあたり、容赦がありません。素敵。 坂口拓がマイケルの真似をしてるけど、むしろローリー寺西に見えて見えてしょうがありません。 竹中直人の寸劇といい、これでもかこれでもかと押し寄せる、オマケというか見所というか、とにかくサービス満載。


スケ番★ハンターズ
2010/06/22
大まかな同じ設定を使って2人の監督が各々の作品を撮ったのかな

爆発!スケ番★ハンターズ/総括殴り込み作戦

小嶺麗奈に殺されたと思われていたスケ番亜紗美が帰ってきた!
なぜか露出たっぷりな仲間4人も加わり、町を牛耳る小嶺麗奈一味と対決だ!

こっちの方がエロさポップさてんこ盛り。 グロ描写もB級風ポップ感のおかげで残酷ギャグになっているのでサクサク見れます。

亜紗美がとにかくすごい。アクションもさることながら、 スタンガン喰らって失禁したり、白目ひんむいたりと、よくぞここまで思い切った! 負けじと小嶺麗奈も素敵すぎる悪役ぶり。 散々クールに決めながら、ラストの「ふわぁぁぁひゃぁぁ」「痛いよぉ痛いよぅ」素敵すぎる情けなさぶりも必見です。

密かな見所もてんこ盛り、松村雄基のイカした不思議なダンスとか、佐藤二朗の見事な土下座っぷりとか。

逆襲!スケ番★ハンターズ/地獄の決闘

こっちの方がシリアスなので残酷描写がきついです。

故郷に戻ってきた亜紗美。先輩の吉行由実の家でつかの間の安らぎを得る亜紗美。 しかし町は立ち退きを迫る小龍会のせいで危機に瀕していた。反対派には散々な拷問の洗礼。
やがて最強の殺し屋:アキラこと三輪ひとみに、吉行由実あんまりな殺され方をされ、ついに亜紗美は復讐に向かう…

おバカをやるにはうってつけの設定なのに、真面目に作った印象が強くて、 確かにこれはこれで良いんだけど、前作と比べてちょっとしんどくなるかな。

久しぶりに見た三輪ひとみはやはり素敵でしたが、こちらも小嶺麗奈ばりの素敵な最期を迎えて欲しかったかな。


のだめカンタービレ 最終楽章 後編
2010/06/10

まあなんというか、恋愛物語として無難にまとまってるので、このシリーズのファンは見るべし。

恋がぐちゃぐちゃで、音楽までもなんかぐちゃぐちゃになったのだめ、いつものポップなコミカルぶりは鳴りを潜めてどんより展開。
そこにあらわれたミルフィー竹中直人。のだめを自分のオーケストラに出演させて音楽と真っ向に向き合わせるが…

前編もドラマ版も通して見たので楽しめましたが、結末だけ知りたくてこの後編だけ見た人には何が何だか分からないかも。

まあターニャとかの脇役陣の扱いがあっさりしすぎて、やっつけ仕事なのはしょうがないかー。むしろ今回登場させなきゃ、のちのち番外編とかスピンオフ作品が生まれたかも。


ユリ子のアロマ / お姉ちゃん、弟といく
2010/06/07

二本セット上映なのですよ

お姉ちゃん、弟といく

可笑しさと切なさの良い塩梅の綴れ折り。

江口のりこの誕生日に、家出した弟の中村邦晃が突然やってきたので泊めてやることに。 ルームシェアしている友達(実はレズ)の菜葉菜は二人きりのバースデーを期待してたのでちょっとやきもき。
するとその晩、干していた下着に欲情している弟を発見。 なぜかときめいてしまう姉。ご褒美よ!とばかりに弟のカバンに脱ぎたてパンティをいれてやる!
翌日3人はそれぞれの思いを抱きギクシャクしながらお出かけに…

このギクシャクぶりが不思議に可笑しくて。全体的に不思議なコミカルさがコーティングしてあり、 悲壮なとこはオブラードに包まれてます。 半べそで「ヘンタイ!ヘンタイ!」と蹴り入れるシーンが素敵です。 菜葉菜のキレたり甘えたりの豹変も素敵です。人間の滑稽さが愛おしくなる映画。

ユリ子のアロマ

印象としては「お姉ちゃん、弟といく」を拡張発展した感じ。三角関係が四角にも五角にも。 後半はコミカルさが消えて重く痛い展開になるのだが、 そこらへんでカタルシスを感じとれない人には単にしんどい映画かも。

どちらも「いろんなものを失った代償に、セックスによる慰め(あるいはご褒美)」という印象。 言葉は時として無力。


ゼブラーマン ゼブラシティの逆襲
2010/06/03

ゼブラーマンよりも、仲リイサーマンの方に注目!

ゼブラーマンとして地球を救った哀川翔。しかし記憶を無くして目覚めたとき、そこは西暦2025年の東京。
「時計仕掛けのオレンジのアレックスルックス」のガダルカナル・タカ知事と、娘の仲里依紗が支配しているこの世界、 毎日決まった5分間「ゼブラータイム」のあいだ、警察や支配者階級は犯罪を犯してもオーケーなのだ。

その時間の犠牲者たちを匿っているボランティアの病院に哀川翔も運び込まれる。 そこには患者達の安全を優先する井上正大と、シティとの全面対決を主張するココリコ田中が。 哀川翔がまったりリハビリするなか、この病院にもゼブラポリスの魔の手が…

なんというか、よくまあこんなデタラメで豪華なB級を、という感じです。 バカバカしさも含めて楽しめる人にはまあまあオススメ。 そうでない人はきっとあちこちに目くじら立てまくりなことでしょう。

仲里依紗が大胆なコスチュームだけど、セクシーってよりも、むしろわんぱくって感じが。 すっげぇ健康的なの。
後は対決のとき、口から血を垂らしながらニヤリと笑うとことかカッコいい。

白ゼブラと黒ゼブラの一騎打ち!ってときに、井上正大の「ポイ捨てはいけないよ」が最高につぼでした。


カケラ
2010/05/19

満島ひかりが様々な罰ゲームに挑んでいます。

日々をだらだら過ごす女子大生の満島ひかり。彼氏はセックスのみ目当て。 ある時喫茶店で、レズの中村映里子にナンパされる。女の子にナンパされるなんて!

気になって会ってみるとなんか楽しくて意気投合。でもノンケだから女の子同士で恋人ってのには躊躇。 かといって彼氏は彼氏で相変わらずセックス以外求められないし…

なんというか、映画的なファンタシーの部分をことごとく打ち壊してます。 生活臭があんまりにもたっぷり。特に各々が住んでいる部屋とか家族とか。
そして二人が仲良くはしゃいでるシーンとかは素敵なんですが、 なんとも遠慮がちなキスシーン(しかもセリフだけはすんごい熱愛を伝えてる)とかが、 ちぐはぐしていて、罰ゲームでやっている感があふれてきます。
別にキレイキレイな画ばかりで撮ってもよかったんじゃないかなぁ。一体何を打ち壊したかったんだろう。

ペットボトルが鳥になった特撮はなんだったんだろう…
満島ひかりの下着姿とか剃ってない脇とか、かたせ梨乃のハダカとか、コアなシーンが見たいという人はどうぞ。 中村映里子の横顔がキリリッとしていて、正面から見ると昔の新幹線のようにぽわわんとしているのも見所。


時をかける少女 (2010年)
2010/05/13

記憶がなくなるだけでも悲しいのに、さらにもう一撃加えるか…
アニメ版が初版の番外編的(初版のヒロインの姪っ子が主人公)なのに対して、 本作は初版の続編的(初版のヒロインの娘が主人公)な位置づけなのかな。

芳山和子こと安田成美は大学の研究室でタイムリープの薬の研究を続けていたが、ある日交通事故で重体。 娘のあかりこと仲里依紗が駆けつけると「タイムリープの薬を飲んで1972年4月にタイムトラベルして、その時代にいる深町クンにメッセージを伝えて」と。
普通なら「お母さんアタマ打ちドコロ悪すぎたぁ…」となるとこだが、そこはノリがいいので大学の研究室でアンプルぐいっと一気飲み。

途端に目の前回り出し、慌てて念じたらうっかりテレコで1974年2月にワープ。 そこで自主映画撮影に情熱を燃やす大学生:中尾明慶の頭上からダイブ。

もう深町クンも若き日の母も卒業してどこへやら。 SF映画好きなため未来から来たことを信じてくれた中尾明慶と共に2人を探すのだが…

仲里依紗がなんというか大味というかダイナミックというか男前というか、素敵です。 弓道部でポロリしたり銭湯を満喫したり号泣ダッシュしたり。この人のダッシュはしょっちゅうでてくるけど、 やけにカッコいい。

ストーリーも仲里依紗に負けず大味というかダイナミックなところがあるけども、 そのぶんタイムパラドックスを起こさないため情け容赦なく記憶を消す展開がとことん悲劇。

記憶は消えてもほのかに愛情は残っているのが切なくも救いがあります。 中尾明慶を見ていると、なぜか宇宙刑事ギャバンを思い出す。なぜ?


いばらの王
2010/05/11

う〜む……よく出来ているんだけど、感情移入してドキドキハラハラ、という状態になりにくくて…
この違和感は「宇宙戦艦ヤマト・復活篇」のよう…

感染すると半年でカラダが石化する致死率100%の奇病メドゥーサ。 未来に治療法が見つかるかも、ということで、世界から抽選で選ばれた感染者160人がコールドスリープに。
選ばれた双子の少女カスミは双子の姉シズクに付き添われ、冷凍睡眠施設で二度と会えない眠りにつく。

しかし目が覚めると施設は巨大なイバラにびっしり覆われている。しかも不気味な肉食獣がわらわら、「逃げろー」とエレベータに飛び込んだらエレベータが無くて150人くらい転落死。カスミを含め残った7人、地上を求め迷宮と化した施設を進む…

感じてた違和感なのだが、まあなんというか、原作ファンへの「キチンと名ゼリフ入れましたよ!」って感じの回答集みたいな雰囲気というか、まあ「謎解きテレビゲーム」なんですわ。
なんというかーつまり、
●カスミは泣いています。どうしますか?
  1. しかる
  2. はげます ←選択
  3. ほっておく
●シズクははげました。

 カスミは笑顔になった!

みたいなね。
謎解きゲームだと、コマンドを選択したから、その結果が表示される、という一連の流れは納得して受動できるけど、 映画でコレやられると、みんな些細なことで突然泣いたり怒ったり元気になったりしているみたいで、感情移入が難しいです。

まあでも最後のどんでん返しやオチも良く、この悲壮な世界観はカタルシスたっぷりなので、決して面白くない映画、という訳ではありません。


失恋殺人
2010/05/7

「ぼっぼっぼくらは少年探偵団」「小林少年!来ては駄目だ!」
(なぜならハードなセックスシーン連発!)

親の遺産で日々遊びくらす富豪:柳ユーレイ。妻:宮地真緒のココロはだんだん離れて行く。 それを気に病み眠れない、そして妻をストーキング。気味悪くて妻のほうも眠れない。
夫婦そろって通う歯医者の友人に、柳ユーレイは妻が浮気しているかも…と悩み相談。 なぜか歯医者はあの名探偵・明智小五郎探偵に浮気調査を依頼。明智の妻:星野真里はさっそく調査に取り掛かるのだが…

チープといえばチープなんだろうけど、いい塩梅でこの時代の雰囲気というか空気が再現されていて私は好きです。 柳ユーレイがなんかすさまじい不気味さで素敵です。なんだろう、ほんとジェントルマンなのに不気味。

そして星野真里が凶悪なくらいかわいいです。探偵としてはちょっと危なっかしいんだけど、それがそれでハラハラさせていい塩梅。

そしてなにより宮地真緒の佇まいが色っぽくて素敵です。そしてハードなファックシーン連発。まさか歯医者のあの椅子で、ってのはびっくり。 待合室で夫が待っているのにセックス。そんなに大声だして大丈夫!?ヘタなサスペンス映画よりハラハラします。

始まりのタイトルロール中に延々セックス場面。劇団風斜の「淫乱斎英泉」を思い出す。


昆虫探偵 ヨシダヨシミ
2010/04/19

ひどい…といえばひどいのだが、結構笑えたとこもあったし、久しぶりに見た小山田サユリは可愛かったし、損した気にはならない不思議な映画。

新宿大爆発事件から数年後、昆虫(のみならず、犬や鳥やかえるとも!)と会話できる特殊能力を持ったヨシダヨシミこと哀川翔。 なぜか昆虫相手の探偵をやっている。よく生計成り立つもんだ!
で、あるときコスプレな小山田サユリが唐突に乗り込んできて「なぜ私を憶えていない!」とキレまくり。 なんとヨシダヨシミのことを、新宿大爆発事件に関わった婚約者の刑事だというのだ。自分の過去の記憶もあやふやなヨシダヨシミ。さて真相はいかに?

全体的にチープな雰囲気だし、あちこちに過剰に盛り込んである下ネタはほとんど笑えないんだけど、哀川翔のおっちょこちょいっぷりとかはなかなかのもので。 ここぞという大事な場面やカッコよく決まるはずの場面でドジ踏みまくり。

そして小山田サユリ。太ももサービスしまくってくれます。後は散々ぎゃーぎゃーヒステリー起こしまくってるだけだけど、(個人的に好きなので)なにやってくれてても良い塩梅。

ストーリーは破綻しているので過剰な期待は禁物かも。
密かな見所は、こどもラジオ相談室の2人。


大阪物語
2010/04/19

ここのところ映画館に行ってないので、もう何年も前に見た映画の感想を、うろ覚えで羅列

ジュリーと田中裕子は大阪で夫婦漫才をやっている。そしてその子供である池脇千鶴と弟。 あるときジュリーが浮気して離婚。離婚しても夫婦漫才は続けねば。 そんなこんなで千鶴の平和だった日々がどえらいアドベンチャーに!

池脇千鶴が凶悪なくらいキュート。こんな美少女ならロリコンは変態といえるのか?!というぐらい。 とにかくまああったかいだけじゃないやるせないヒューマンドラマを美少女が絵的に繋いでいるので思ったよりは退屈しません。面食いは。 そしてジュリーの転落ぶりがまあなんとも切なく。転落しつつも飄々としているのがまたなんとも。

おお、ジョゼの監督だったのか!


のだめカンタービレ 最終楽章 前編
2010/02/10

最終ラウンド、ゴング直前のだめのメンタルに猛ラッシュ炸裂

ヨーロッパに渡った千秋とのだめ。 名門マルレオーケストラの指揮者を任された千秋だが、 いまやマルレは腕利き団員がほとんど辞めて、助っ人エキストラに頼る始末。 初公演の助っ人を千秋に頼まれて浮かれるのだめ。

しかし偶然あらわれた、今日も余裕の孫ルイは、颯爽とのだめの役をかっさらう。すねまくるのだめ。 しかし団員のひどい演奏のため、孫ルイの力をもってしても持ちこたえられないひどい初公演に。 果たしてボロボロの楽団は立て直せるのか!?

前半は相当笑わせてもらいました。特に冒頭のボレロ。上手な助っ人エキストラとしくじる団員の対比、泣きそうな玉木宏。 そして「初共演!」でうかれまくるのだめのパレードとか。 とにかく上野樹里の表情がとんでもなくて素敵です。すごいコメディエンヌ。
そのぶん終盤のシリアスな泣き顔が、こりゃやばい状況だぜって感じに際立ってきます。 意外にちびっこの「パパすっごく頑張ってるもん!」にも、ふいに目頭があつくなり私もまだまだです。

マルレの団員の絆が深まる部分にもう少し時間を割いてほしかったかも。いきなり一致団結したみたいにみえるし。 そしてコンサート直前に「リハの時点ですでに怖いですから!」
ここは漫画を見た人にしかわかり辛いかも(バックで鬼の目の千秋が吠えたりしてもよかったかも)。

タクトをふる玉木宏はかなりカッコいいです。コンサートシーンはビジュアルも音楽も豪華なので、迫力音響の劇場だとさらにみごたえあり。


宇宙戦艦ヤマト・復活篇
2010/01/15

「なにもかも懐かしい…(沖田艦長)」
ノスタルジーに浸れてよかったですが、突っ込みどころが満載

惑星アクエリアスから地球を守って17年後。なんかでっかいブラックホールが太陽系を飲み込むよ?
人類みんなアマール星に移住しなくちゃ。 古代とユキは結婚して娘が一人いるけれど、古代はヤマトがないからちょっとフヌケてて。 代わりにユキが護衛艦の艦長として移民船に付き添うけど、謎の艦隊が突然出現して、健闘するんだけど圧倒的な数にほぼ全滅。 かつてのヒロインのユキは限りなく死亡に近い行方不明状態。

あんまり悲しそうじゃない古代は、防衛長官の真田さんに頼まれて、極秘に復活していた戦艦ヤマトで移民船を護衛するよ。

いや〜なんか、全体的にあらゆることが軽いノリで進んでいく感じで。ひたすら軽いというか薄いというか。謎解きテレビゲームみたい。 登場キャラも薄っぺらくて。航海士なのに戦闘機乗りたいんだ!って飛び出す小僧や、 医者なのに戦闘機乗りたいんだ!って飛び出すお色気女医(しかもたいがいドッグファイトでヤバくなり助けてもらう)とか、 絶対地球の運命を委ねたく無いチャラ僧とか。

人物が薄けりゃ、艦隊も薄っぺらくて、元々は「強力だが鈍重な戦艦達」が荘厳に動く様がよかったのに、 ヤマトも、あの主砲発射音だけでも迫力あったのに、なんか今回は薄っぺらいです。

むかしは熱くなったのに、なぜだろう。 確かに初期は「人類が成し得ない波動エネルギーをイスカンダルより得て、なんとか人類の技術を付け足して戦えるものを作った」状態なので、スゴイ技術をレトロな機器と根性で動かして戦うのがヤマトの魅力でもあったのだが、
今回は技術が進んで地球防衛軍とかすごい船なのに、 電子誘導ミサイルの時代に、ヤマトは手動で照準ですか。十字のパネルで狙いを定めますか。

人物の絵柄がすんごい古めかしいタッチで好きです。今の萌え系が好きな人は無理なタッチ。 逆に艦隊はCGですごいの。むしろ戦闘シーンを楽しむ映画なのかも。


アサルトガールズ
2010/01/05

「アヴァロン」の続編というか、番外編というか。
派手なドンパチを期待させそうな前評判ですが、
実際は綺麗な人や綺麗な景色をボンヤリ眺める、 正月ボケに心地よい環境映像です

脳に直接感覚を送り込む仮想現実戦争ゲーム「アヴァロン」。 得たポイントは換金できるのでいい大人もどっぷりはまってる。 とあるエリアで大物モンスターを狙うプレイヤーの黒木メイサ・菊地凛子・佐伯日菜子・藤木義勝。 仕留めるには力を合わせなければダメだ、と手を組むことに。

菊地凛子がかわいいです。仮想世界で孤独を楽しんでいる雰囲気だが、現実ではどんなのかな。しがらんでるのかな。気になる。 小さな虫とかを克明に写すのは、「アヴァロン」はこんなところも緻密に再現しているのですよ、ということなのかも。

死んでもゲームだから何度でも生き返れるので、何度も何度も軽々しく命がけの挑戦。ここはちょっと笑えたのだが、 案外命を軽んじる現在の大量殺人事件に通じるものがあるのかと思うと、背筋が寒くなる。
ラストの軽い気分で重い裏切りをするのも「どうせゲームでしょ?」って感じで、 絆とかそういった目に見えないもの、ゲームの得点に関係ないものを軽んじる傾向が、 やがて命も軽んじるところに通じるものがあるのかと思えて、急に怖い話に思えてしまった。

本当は一杯飲んで「やれやれー!」ってノリで鑑賞するのが正解です。


いろいろ
2009/11/29

ここのところ映画館に行ってないので、もう何年も前に見た映画の感想を、うろ覚えで羅列

TAMALA2010

前衛的アニメ。主役は未来猫娘のタマラ。しかし猫好きの私にしてもカワイイとはちょっと思えず。 とりあえずヒロインのが犬のおまわりさんに食われて骨だけになるショッキングシーンがグー。 あとは退屈だったなぁ。わかる人はわかるんかなぁ。

仮面学園

確かに映画館で見たはずなのに、同時上映の「死者の学園祭」の深キョンの乳首勃起に気を取られすぎて印象がほぼない! 仮面に毒が塗ってあってつけた人が死んでたなぁ。結末を忘れるなんてありえないと思ってたが忘れてる!

こんな感じで忘れている映画が多い!


空気人形
2009/10/21

悲しいとかどうとかより、言葉を失う。ほんま。

ファミレス店員:板尾創路の家にいるラブドール(ダッチワイフ)のペ・ドゥナ。ある日ふと感情が芽生えて動けるようになった! わくわくしながら初めて歩く街・初めて見るものたち。やがてふと訪れたDVDショップの店員にひとめぼれ!
人形であることを隠して彼に接近、だんだん人間っぽいしぐさとか身に着けていくが、それは悲しい現実とも直面することでもあった…

なんというかこう、きらきらしたものが駄目になって、でも立ち直ろうと頑張って、ようやく紡いだものをガシャンと壊す感じ。

ペ・ドゥナがあんまりにもキュート。特に最初の人形から人間に変わるシーンが大変綺麗で。 ペ・ドゥナのヌードがひんぱんに出てくるけど、ホントに人形みたいな綺麗さです。 そして片言の日本語がむしろ人形から人間に変わる感じのリアリティもかもし出して素敵です。

登場人物たちのほとんどがココロが病んだ状態だったり、ココロに空虚なものを抱えていたりてて、そうみるとみんな空気人形といえなくもないなぁ。そういう意味の彼氏の言葉を勘違いしたあまりに悲惨な末路。絶句します。

ダッチワイフもオダギリジョーが作ると高尚なイメージがするなぁ。 ラストに過食症の女の子に「綺麗」と言ってもらえたことだけが救いなのか…
不思議なカタルシスに溢れた良作です。


サムライプリンセス 外道姫
2009/10/16

エロ・グロ・チープな雰囲気だけどまあまあです。

ニッポンっぽい国の江戸時代っぽい時代。 身体を武器に改造されたカラクリ武者:赤龍と胡蝶とその仲間の一行に、旅の女芸人11人が惨殺される。生きたままチェーンソーでぶった切ったり、細かく解体されたり。

あくる日その死体部品の山を物色していたキチガイ科学者・狂楽と、そばを通りかかった尼さん。 ギリギリ死にかけの最後の一人の復讐に手を貸すため、11人の死体を合成し、11人の魂を込めて人造人間・外道姫こと希志あいのを作り出す。

そんでもって道中に出会った、 同じく復讐に向かう武者:月光こと水野大とか、 カラクリ武者討伐隊の二人組み:満月と三日月とかとつるみつつカラクリ武者を次々血祭りに上げていくが、 本当の黒幕は…

登場人物みんな勘違いしたカブキ役者のような服装。それもなんか私服に派手な布やら和服やらを被せたような感じ。 しかしそれが妙に世界観にあってて素敵です。 戦闘シーンはあんまり超絶アクションはないけども、その分特殊撮影でカバーしている感じ。

ヒロインもラブシーンとか頑張ってるんだけど、 どうも討伐隊の二人があんまりにもかわいくて(特にしいなまお)、むしろこっちが主役の話も見たいなぁと思ったり。


一覧にもどる