ライブでの譜面

ここでの内容は個人的な感想であり、

効果や効能を示すものでありません。


私はライブではまずもって譜面を見て演奏している。演奏内容によっては、いつでも覗けるような状態で準備しているだけということもままあるが。

 

高校時代からギターを始めたが、フォークからニューミュージックにかけての時代であり、シンガーソングライターといわれる人たちが台頭した時代である。その人たちの多くは譜面を見ながら歌い・演奏していた。それがひとつの演奏スタイルだと、かっこいいと感じていた。

 

何年か前にまたギターを弾き始めて、それから少しライブにも参加するようになったが、やはり、まずもって譜面は用意していた。その日のライブでの演奏に加わるのは多くてせいぜい10曲程度であったから、実際のところ、当日までには譜面なしでも十分弾けるようにはなってはいたが。

 

だが、譜面は準備していた。ギター(アコギ)を弾くということでカポをしょっちゅう使っていたが、その曲その曲の譜面の一番上には大きく、カポこれこれと赤で書き込みをしていた。カポ位置をよく間違えていたので、演奏前のカポ位置確認にはどうしても譜面が必要だった。

 

では演奏に入ってからは何を見ているかというと、コード進行(コードチェンジ)が速い曲の場合は、間違うことがないようにと早目早目にコード進行を目で追って確かめていることもあるが、それ以外の場合には、歌詞をずっと見ている。

 

場の雰囲気を見ながら、どんな調子で弾くかを、その日その時に細かな演奏ニュアンスを決めているが、この先の歌詞はこんなだから、少し優しく弾こうとか、少し速く力強く弾こうとか、先々の歌詞を見ながら演奏ニュアンスも考えている。

その日その時に歌詞をあらためて読んで、そこで得たあらたな情感を演奏する、そんな姿勢だ。

 

曲の進行(イントロ、うた、間奏、エンディングなど)は、ライブの前に決めておいたもので通すが、ギターの弾き方は、その日その時の場の雰囲気を見てその場で決めることが多い。

 

あるライブのある曲では、さんざんボザノバ調のフィンガリングで練習しておきながら、演奏の準備が整い、ちょっとマイクから音を出してみて、あれ、これは違うなと、客の雰囲気も違うなと、突如サムピックとフィンガーピックをつけ、3フィンガー風で弾いたこともある。その曲を3フィンガーで弾くのは初めてであったにも関わらず。これは一番極端な例であるが、フィンガリングでやっていたのをフラットピックで弾くとか、 事前の練習とは違う弾き方をすることが普通にある。

 

場が静かでじっくり聴いてくれそうな雰囲気であれば、静かなフィンガリングでじっくり弾いていくが、そうでなければフラットピックなど、ピックを使って音量を上げ 、タイトなかんじで弾くということもある。