ナッシュビル・チューニングでは、12弦ギター用の6コースの弦の内、細い方(1・2コースはそれぞれ同じ弦を使っている)を使うのが簡単なやり方。
ここでは6弦用セットを使っての張り方、チューニングの仕方を説明。12弦用を使うと、いかにも繊細で美しい音になるが、3弦が特に細く、繊細な弾き方をしないと弦を切ってしまう。6弦用のものだと、それなりに太いので、力強いピッキングも可能である。
ナッシュビル・チューニングの利点は、それまでのノーマル・チューニングで培ったギターコードがそのまま生かせるということと、和音の順番が変わるので少し雰囲気が変わるということなど。
3・4弦が受け持つ和音を巻き線なしの単線が担当するので、全体として少しキラキラした感じになる。
欠点はいろいろあるが、ノーマル・チューニングでの低音5・6弦が無いので、低音での音の厚みが無くなることなど。別の楽器で低音をカバーしてやるとか、高音域だけで足りる、例えばオルゴール風の曲の場合にはナッシュビル・チューニングのギター一本でいける。
ナッシュビル・チューニングは、1・2弦に通常の1・2弦をノーマルチューニングで張り、3〜6弦に1〜4弦をノーマルチューニングより1オクターブ高く張る。この場合、たとえば3〜6弦に張る本来の1〜4弦は3音ずつ高く張ることにな
り。ネックに無理がかからないように柔らかい弦とか12弦ギター用の弦を張るなど
、注意が必要。
そこで、3弦に張る弦を本来の高さとなるように、全体を1音半(3度)下げて張れば問題なし。これにカポ3をすれば、元に戻る。
あるいは、下のチューニング表の右欄のように、本来の1〜4弦を半音ずつ高くし、全体としてノーマルチューニングの1音下げで張るのもありかと思う。そうすれば2弦にAの音が来るので
、音叉での音程合わせが楽にできる。