空気ジェット効果を利用する楽器は、フルートやリコーダーなどです。 鋭いエッジに空気ジェットを吹き付けることで、音を鳴らします。
多くの管楽器は、リード(振動体)を震わせて音を出しています。
クラリネットやサックス、オーボエなどのフルート以外の多くの木管楽器は、薄い竹製のリードを震わせて音を出します。
トランペット等の金管楽器は、唇を震わせます。また人間の声は、声帯を震わせることで発音されます。
下側が流れの入り口、上側が出口です。
網線で表した部分がバルブです。
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入り口と出口の圧力が変化したときに、バルブがずれる方向によって、符号が定義されています。
入り口(出口)の圧力が上昇したときに、バルブが開く方向に移動するならば+、閉じる方向に移動するなら−です。
(a)の(−,+)型のリードは、入り口の圧力p0 が高まるとバルブを閉じようとします。 出口の圧力p が高まるとバルブを開こうとします。
(b)の(+,−)型のリードは、入り口の圧力p0 が高まるとバルブを開こうとします。 出口の圧力p が高まるとバルブを閉じようとします。
(c)の(+,+)型のリードは、入り口の圧力p0 が高まる場合と、 出口の圧力p が高まる場合ともに、バルブを開こうとします。
木管楽器のリードは、シングルリード楽器(クラリネット・サックス)、ダブルリード(オーボエ・バスーン)ともに、(−,+)型です。
金管楽器奏者の唇は、(+,−)型と(+,+)型が混合しています。
(−,−)型の配置をもつバルブは、振動を起こすことが難しい(不可能ではないが)ので、有用ではないと考えられます。
トランペットについても、チューニングB♭の上のミ(D5)あたりで、2つのモードが切り替わるようです。
もちろん、実際には、急に切り替わるのではなくて、2つのモードが混合しながら、徐々に切り替わるのですが。
とくに初心者は、(+,−)型の振動(唇が前後に振動する)のみを使って演奏しがちです。
高音域を楽に出すには(+,+)型の振動(唇が上下に振動する)を使うことが必要です。
last update : 2004/2/17
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