Small Talk |
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Aug. 10. 2000 Wrote |
シカゴブルースの巨人オーティス・ラッシュ(昭和9年4月29日アメリカ、フィラデルフィア生れ)が大阪ブルーノートにやって来た。 チャージが税抜き¥8,000と高額だったので、一瞬ためらったが、やっぱり見ときかったので予約した。 何を隠そう俺はラッシュ初体験なのである。 予約したのは初日の2ndショウで、大阪では1日2回のショウが3日間あったんだけど、初日の2ndショウが一番イイ演奏を聴かせてくれるはずだと、訳も分からず勝手に思い込み、このショウを選んだ。(できれば3日間とも見たいのだが、金が・・・) 席は当日先着順に選べるということだったので、2時間くらい前から並んだ。並んでいるときに1stショウの音が漏れ聞こえてきたんだけど「オール・ユア・ラブ」とか演っているのが分かるんだよ。それだけで「あー本当にラッシュが来ているんだなー」って感動し、期待で胸を膨らませていった。 開場になると、すかさず一番前の席をリクエストし、ステージに向ってやや中央右手の席をGet。ちょうどラッシュが使うと思われる赤いブルースギターと白いブルースギター製フライングVが目の前に置かれ、左手を見上げるとラッシュ用のマイクスタンドが立っている席だ。アンプはメサブギーのスピーカーが4発入ったヤツ。 あとはビールをオーダーし開演を静かに待った。客入りは7割くらいだったか? 8時半過ぎ開演。まずギター、ベース、ドラム、ピアノという編成のバンドが登場。ドラムのレイモンドのみ黒人であとは白人だった。1曲目はオーティス抜きでレイモンドがボーカルを取りスティービー・レイボーンの曲を演奏。このスッゲー巨漢な男のレイモンドはタイトなドラムを叩いて、唄も楽勝にウマイんだよ。 このあとレイモンドが「1999年のグラミー賞受賞!オォーティース・ラッシュ!」と紹介し(もちろん英語で)、オーティスが赤いES335を抱えて登場。足が悪いようでステージに上るときスタッフの肩を借りてていたな。このとき俺のすぐ真横を通ったんだけど握手してもらった。(アンコールのときを含め、ステージを上り下りする計四回とも握手してもらったぜ!) 間近で見るラッシュ。そりゃもう うわっ、うわっ、うわーって感じで感激したよ。だって、目の前1メートルのところであのラッシュがギターをスクウィーズさせて唾とばしながら唄ってるんだよ。感激して一生懸命拍手してたら俺の目をみてサンキュって言ったんだぜ。たまんないよ。 俺は4人がけのテーブルにひとりで座っていたんだけど、ラッシュが登場してすぐに俺のテーブルにノリノリの女性が座ってきた。ストーミーマンデーを演っている途中にラッシュが1弦を切ってしまうと、その女性がハンドバックからアニーボールの0.10ゲージを取り出したんだよね。これでこの人がオーティスの奥さんのマサキさん(日本人)だと分かったわけ。(弦交換はもちろんマサキさんじゃなくてスタッフのアルバート寄木さんがやってた。結局ストミーマンデーは1弦を切ったまま押し切り、次ぎの曲で弦を張り替えている間だけサブギターのフライングVを弾いた。) このマサキさんは気さくな方みたいで、俺の肩をバシバシ叩きながら話しかけてくれ「今日のオーティスはいいよ。」って解説してくれたのも嬉しかったな。(ちょっと痛かったけど〈笑〉) とにかく興奮しまくったけど、冷静にみてもギターの切れもよかったし、声も出ていたしオーティス・ラッシュ健在なりだった。 よくラッシュの演奏は波が激しいと言われてるので、正直いって半分は悪い方の演奏を聴かされてがっかりすることも覚悟してたけど、この夜のラッシュは間違い無くよかった。本当にグレイトだった。感動したよ。 御歳66歳のラッシュは糖尿病を患っているらしいが、病気なんぞに負けずに、これからもバリバリのブルースをやり続けてほしい。頼むぜ、ラッシュ! PS 終演後、西天満のキャット・フィッシュで一杯ひっかけて帰った。マスターと常連の水野さんに会った。彼らはその日の1stショウを見たそうだ。マスターはLPにラッシュのサイン(↑)をGetしていた。う、うらやましい。
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