歌について

 振り返ってみると、かれこれもう5年近く歌を歌っていることになる。
小田和正さんと、草野正宗さんにあこがれて歌に興味を持ち始めた頃も含
めると、9年くらいになるのカナ?よくもまあ飽きずに今まで歌い続けて
いると感心してしまう今日この頃(笑)。
 その9年前はこんなに歌が自分の人生に左右してくるなんて思わなかっ
たヨ。だって、その当時の俺の歌っていったらホントに酷いもんだったか
らさー。まぁ、今でも酷いんだけど(笑)、もっと酷かったんだよね。それ
でも、周りが社交辞令で「けいいち君は歌上手いねー」って言ってくれる
もんだから、単純な俺は勘違いしちゃったワケで(笑)。当時、褒められる
ところなんかどこにもないゲーム少年だった僕には、人から褒められるっ
てのがものすごく嬉しかったんだ。それに、当時は自分が歌が下手だなん
てこれっぽっちも思っていなかったし(爆)。勘違いしている本人にとって
はものすごく気持ちよくなれるファクターだったわけだね(笑)。今思うと
ホント、笑えるんだけどさ。当時は真剣だったからなあ(汗)。
 スピッツやミスチル、ウルフルズに目覚めた当時はもろ喉声で、高い声
なんか少しも出なかった。出てたとしても、ウンコみてぇな声だったよう
に記憶してるよ(笑)。でも、高い声が出せるってのはとってもわかりやす
いし、人から褒められやすいから、ムダに頑張っていた気がするなあ。で
も、スピッツのロビンソンとかさ、マジ歌えないわけで。布団の中で奇声
をあげて練習してた(笑)。
 まぁでも、勘違いしているとはいえ、歌が好きだったのは事実だし、あ
の頃がなかったら今もないし、いい思い出なんだろうね。
 あと、WANDSの存在も歌うきっかけとして僕の中では重要な役割を
占めてる。このバンドがなかったら、僕はただの一介の歌好きで終わって
いたと断言できる。それくらいの衝撃のある曲と、歌声だった。今でも僕
の中でかなりのフェイバリット度を誇る「世界が終るまでは…」を始め、
ホントに好きな曲が多かった。そして、草野正宗以上に上杉昇になりたか
った。「世界が終るまでは…」なんか、喉絞めまくって狂ったように何回
も歌っていたよ。それこそ、この曲を知ったその日から何百回と歌った。
そんなことやってると、たまに気づくんだよね。「俺なんでこんなに歌を
歌っているんだろう」って(笑)。それまで、こんなに自分が歌が好きなん
て、知らなかったんだ。でもそれをWANDSが教えてくれたんだよね。
間接的にだけど(笑)。
 ビブラートも上杉さんから教わった。上杉さんの歌を聞くまで、ビブラ
ートなんて聞こえてなかったんだけどさ(爆)、彼の歌を聴いてこんなにか
っこよく歌えるんだ!って思って。またそこからひたすらビブラートの物
真似を練習だよ。でも、やりかたなんか全然わからない。腹を叩いたり、
喉を叩いてみたり…(笑)。今思うとバカげてるけど、色々やったなあ。
 そんな調子でWANDSやグレイ、ラルクを歌う日々が続いてたけど、
そうこうするうちに衝撃のボーカリストと出会うんだ。それが、エックス
のトシだった。
 いやーホント、彼の歌声を聞いたときはマジでびびったよ。まず、声高
すぎるだろと!コイツは人間じゃねぇ!って思ったのを覚えてる。あと、
曲!当時はもちろんヘビメタなんかしらない。でも、エックスのこのガリ
ガリとした疾走感にはすごく感動を覚えた。激しい曲ばかりなのかと思い
きや、美しく物悲しいバラードなんかもやっちゃってて、衝撃だった。で
も、当時は「歌うのは絶対にムリ」だと思ったし、実際にムリだったんで
WANDSなんかを喉締め付けながらひいひい歌う日々が続いてたんだ。
しかししばらくするうちに、僕に転機が訪れたんだ!
 その話しはまた後日〜(笑)。