貴方のために この詩を 作ったのですよと言える
そんな詩がほしいな こんな街がかすんで見える日には

心のすきまをうめるほどの豊かな言葉がないから
ずっと大地がぐらぐらと ゆがんでいるのが 見えるでしょう

ガラスの外に広がる世界に 粉々になって解けてゆけたら
いいのに……
 

私の背中をつきぬけて 向こうの景色が見えますか
貴方だけではないのです 明日の重さを背おっているのは

風はいつも冷たすぎて 口びるは 乾いているけれど
ほんの少し勇気があれば 愛の言葉も唄えるのです

ガラスの外に広がる世界に 粉々になって解けてゆけたら
いいのに……

ガラスの外に広がる世界に 粉々になって解けてゆけたら
いいのに……

いいのに……

いいのに……

 現実のなかで見てきた夢は、どこかガラス
コップの水滴のようで外側にある世界、僕を
君のすき間の見える世界が愛の言葉を遠ざけ
ているのではないか。近づけば近づくほど遠
ざかる水の世界があるならば、この一瞬(ひ
ととき)愛の歌詞(ことば)を持って君とと
けてみたい。