ある時代のバラード〜B・ディランの想い出

むかしナイフをギターにかえて 唄い闘う男がいた
そして多くのひとたちが 後に続いていったんだ
やがて僕も憧れるままに 後を追い駈けてみたけれど
やっとの思いで辿り着いたら 
ひとつの時代が終わろうとしていた

気がつくと僕の前には もう誰もいなかった
振り向くと僕の後には 誰も続いちゃいなかった
良くも悪くもすべては変わるもの 
留まるものなどひとつもないさ
遅れて辿り着いた僕に 残された言葉がそう教えていた

 風に吹かれて 時代は変わる
 まるで転がる 石のように ライ ライ ライ

むかしいくつもの言葉たちが 
胸を突き抜けていったんだ
いまも静かに目を閉じて そっと耳を澄ましてみれば
熱き時代のあのざわめきが ほら聴こえてくるだろう
とても素敵でちょっと悲しい 
あの日の歌が聴こえてくるだろう

 風に吹かれて 時代は変わる
 まるで転がる 石のように ライ ライ ライ

あの日がどんなに寒かったかなんて 
やがて忘れてゆくけれど
夢のように走り抜けていった 
あの日の誓いを僕は忘れない
もうすぐ2001年がやってくる 
あの頃よりもずっと駈け足でね
その時までの道程を僕は 
もう一度胸張り駈け抜けてみせる

 風に吹かれて 時代は変わる
 まるで転がる 石のように ライ ライ ライ

 風に吹かれて 時代は変わる
 まるで転がる 石のように ライ ライ ライ

 風に吹かれて 時代は変わる
 まるで転がる 石のように ライ ライ ライ
 
 
 
瀬戸口 修
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