+++改造の前に+++
@:本当にその改造はあなたに必要ですか?
多くのプレーヤーは楽器店で売られているままの楽器に不満を持って居られる事が多い様です。
(そもそもまともなコンディションで楽器を売らない楽器専門店にも問題があると思うのですが・・)
それはプレイアヴィリティーであったり、音色であったり、人の数だけいろんなパターンがあると思います。 リプレイメンスパーツが容易に入手できる昨今、ユーザーが
自分好みに改造していくと言う楽しみ
もあります。 しかし、元の楽器自体のポテンシャルを100%近くまで引き出してから、 発生した問題を修正する為の改造をされている方はどれくらい居るでしょう? 「
この配線材が良いらしいぞ
」「
あのPUは枯れてて良いらしい
」などの情報だけを頼りに ただ闇雲にスペックに拘って改造していらっしゃる方が多い様な気がします。
楽器選びの方向性さえ間違っていなければ、
プレーヤーの求めている
「音質」
や
「プレイアビリティー」
は
部品の交換をせず
に、
調整だけで出せる
かもしれません。
楽器のポテンシャル
とはそう言うものだと私は認識しています。 無論,
目標の調整に到達出来ない
(弦高が下げられない、PUが上がらない等)
場合は修正と相成るわけです。 それも含めての調整を行った時に、まだ不満が有る時、初めて
「改良」
を行えば良いのでは無いかと考えています。
A:改造する前に全てを把握しよう
下記2点は良くある話ですが、 1:改造後に元の音との比較が出来ない(記憶が薄れてしまっている)ので、 内部配線、ハンダ、ポットなどを交換しても音がどう変わったのが判らなくなった・・と言うことが有ります。 2:順応の速い方などは、弦高が下がったり上がったりしてもホンの数分で慣れてしまい 「元の状態より弾き易くなった又は弾き難くなった」という感覚が無くなることが有ると思います。
元の状態を全て把握していれば、改造による発展性をもっと望めるのでは無いでしょうか?
もう一点必要な事ですが、「改造」したからと言って希望する音が出るとは限らないと言う事です。 的確な改造目的とプランさらに適材適所というバランスを考える事が重要でしょう。
B:情報に惑わされない。あなたに耳や感覚が一番なのです。
「自分の感覚」これが改造に於いて番重要なのでしょう。 アフターマーケットというものをご存知でしょうか? 楽器の世界ではあまり耳にする事は無いかもしれませんが。 楽器を弾く上で恒常的に必要になる物を売る市場の事です。 (弦、ケーブル、ポリッシュ、ピック、PUなどがこれに当たります) 今日、多くのリプレイメンスパーツを売っている部品メーカー、PUメーカー、楽器輸入商などそういった所は 既存の楽器ユーザーに対して、自社扱いの商品を毎月雑誌等でアピールしています。 機能性に優れた物、何かしら改良した物、何かを復刻した物など、それこそ星の数ほどの賞賛の言葉が並んでいます。 しかし、どこの企業が、自社の製品をけなすような事を広告に載せるのでしょうか・・? お金払ってまで酷評を載せる企業はありません。少なくとも楽器業界の広告では見た事ありません。
(広告業界では商品をけなす事で物を売るという広告手法が有ります。有名所ではキュウサイの青汁などがそれに当たります)
多くの楽器雑誌も広告主に対して悪評が立つような表現は避けます。雑誌などの媒体にとって広告は命ですから。 広告主企業としては必ず利益を出さなければならない訳ですから悪評が立たないように雑誌にも圧力をかけます。
(この辺はどこの業界でも同じような物ですが・・)
結果的に本質とは大なり小なり違ったとしても心を擽る様なうす甘い言葉が並ぶわけです。 広告を出している商品に優れた物が無いとは言いません。優れた物を供給していらっしゃる企業ももちろんあります。 広告すら出していませんが、物凄く
「よい物」
を送り出している企業も多いのです。 又、こう言った商品を購入の際に、いかにも音を知ってる風の人に相談したとします。 その人自身実は使った事が無いにも拘らず、前出の賞賛華美な広告の内容を自分流にアレンジした上、 自分はいかにもその音を知っている風に他人にアドバイスしているなんて事もよく見かけます。 改造を行おうとするプレーヤー自身が、良い物とそうで無い物を見分ける(聞き分ける)又は商品ニーズを把握するという事は、 改造プランやヴィジョンを構築する上に於いて非常に有意義だと思われます。
最終的に人になんと言われようと自分が感じた事が全てなのです。
項目Bについて補足、数箇所ワザと穴を作るような書き方をしています。 その箇所に気が付かれた方
メール
を下さい。答えをお教えします。